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マンションで10匹以上繁殖させた30代女性→強烈な臭いが漏れ出し…退去後、オーナーが被った"深刻な代償"

  • 2026.5.18
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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大手不動産会社で10年以上にわたり売買仲介や賃貸の実務に携わってきた、宅地建物取引士のT.Sです。近年はペットと一緒に暮らせるマンションが人気を集めていますが、飼育のルールが守られなければ思わぬトラブルに発展します。

周囲の生活環境を脅かすだけでなく、最終的に当事者やオーナーが多大な損害を被るケースも少なくありません。今回はペット可のマンションで実際に起きた、多頭飼育崩壊のエピソードを紹介します。

2匹の小型犬から始まった異臭と鳴き声の被害

舞台となったのは、全20戸の小規模なペット可賃貸マンションです。30代の女性が入居し、小型犬2匹を飼い始めました。この物件では、契約上の飼育頭数制限が2匹までと定められています。

しかし、数年のうちに不妊手術や去勢手術が行われないまま室内で繁殖が進み、犬の数は最終的に10匹以上に増加してしまいました。やがて共用廊下にまで強烈な臭いが漏れ出し、深夜の鳴き声も続くようになります。

たまりかねた他の居住者から、管理会社に苦情が相次ぐ事態となりました。管理会社は事実確認のために複数回訪問するものの、女性からの応答が一切ありません。契約上、火災などの緊急時を除いては、居住者の同意なしに無断で室内に立ち入ることは極めて難しいため、対応は完全に行き詰まってしまいます。

立ち入り不可の壁と行政連携による事態の打開

事態を重く見た管理会社はオーナーと協議のうえ、保健所(動物愛護センター)に通報しました。行政による指導や勧告が入り、ようやく室内の確認が実現します。ドアを開けると室内にはゴミと排泄物が堆積しており、床材や壁紙は深刻なダメージを受けていました。

女性は飼育の継続が困難な状態に陥っていたため、保健所の指導のもとで動物愛護団体の協力を得て動物を保護します。その後、女性は退去しましたが、室内の特殊清掃や消臭などに加えて床材の張り替えや設備交換といったフルリフォームが必要になりました。結果として数百万円規模の修繕費用が発生し、オーナーが大きな損害を被ることになったのです。

ペット可物件のリスク管理と早期解決への備え

ペット可の物件であっても、何匹でも飼ってよいわけではありません。賃貸借契約や管理規約で定められた飼育頭数制限が守られているか、管理会社が定期的に確認する体制が求められます。

もし異臭や鳴き声の異常を感じたら、管理会社だけでなく保健所などの行政機関に早めに相談してください。法的な権限に基づく指導や立ち入りが期待できる場合があるため、行政との連携が早期解決につながります。また、オーナーの立場からは、消防設備点検などの機会を利用して室内確認を行う仕組みを設けておくことが、多頭飼育崩壊のリスク軽減につながるでしょう。



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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