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「燃費がいいから維持費も安い」は勘違い?人気の中古ハイブリッド車を買おうとした30代を悩ませた“想定外の出費”

  • 2026.4.22
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

「燃費がいい車なら、維持費も安くなるはず」

そう考えて車選びをしている方は少なくありません。しかし実際には、燃費がいい=保険料が安いとは限らないのが自動車保険の現実です。

今回は、30代のCさんが感じた想定外の保険料の違和感から見えてきた、意外な落とし穴をご紹介します。

「燃費がいいから安心」のはずが…見積もりで感じた違和感

ある日、Cさんから中古車購入のご相談をいただきました。

「維持費を抑えたいので、燃費のいい車を探しているんです」

そう話され、候補に挙がっていたのは、低燃費で知られる人気のハイブリッド車。中古市場でも流通量が多く価格もこなれているため、非常に選ばれやすいモデルです。

「これならトータルコストも安くなりそうですよね」

Cさんも前向きに購入を検討されていました。私は、いつものように任意保険の見積もりもあわせてご提案したのですが、Cさんからこんな言葉が返ってきたのです。

「思っていたより、保険料が高い気がするんですが…」

燃費もいい、車両価格もそこまで高くない。それなのに保険料だけが想定より高い…。この違和感を拭えないようでした。

保険料は車のイメージではなくデータで決まる

Cさんの疑問に対して、まずお伝えしたのが「料率クラス」という仕組みです。

自動車保険は、「燃費がいいかどうか」「車両価格が高いかどうか」といったイメージだけで決まるものではありません。車種や世代ごとに、事故の発生率や保険金の支払い実績といったデータをもとに、料率クラスが設定されています。

もう少し具体的にいうと、料率クラスは一つではなく、

・対人賠償
・対物賠償
・傷害(搭乗者など)
・車両

このように補償項目ごとに細かく分かれています。

さらに、車種ごとにどのくらい事故が起きているか、どのくらい保険金が支払われているか、といった実績データをもとにリスクの高さが数値化されています。

例えば、「事故件数が多い」「修理費が高額になりやすい」「人身事故につながりやすい」といった特徴がある車種は、該当する項目の料率クラスが高くなり、結果として保険料にも反映されます。

この点をお伝えすると、Cさんは少し驚いた様子で、

「そんなに細かく決まっているんですね…」

とおっしゃっていたのが印象的でした。

同じ車でも保険料が違う理由を実感した瞬間

さらに詳しく保険料についてお話しすると、Cさんはとても驚かれました。

それが、同じ車名でも世代によって保険料が変わるという点です。今回検討されていたのは、中古市場で特に流通量の多い世代のモデルでした。

このような車は、幅広い層に利用されているといった背景から、結果的に事故の発生率が高くなる傾向があります。事故の割合が増えれば保険金の支払い実績も増え、料率クラスが上がる。その結果、保険料にも反映されていくのです。

一方で、新しい世代のモデルになると、安全装備の進化や運転支援機能の向上によって事故リスクが抑えられ、料率クラスが落ち着いているケースもあります。

この話をするとCさんは、「同じ名前の車なのに、そんなに違うんですね」と、納得された様子でした。

見えないコストに気づけるかどうかが分かれ道

今回のケースを通して改めて感じたのは、「燃費の良さ=維持費が安い=保険料が安い」というイメージの強さです。

もちろん燃費は大切ですが、それだけで判断してしまうと、保険料という見えないコストを見落としてしまうことがあります。

だからこそ、車の購入を検討する際には必ず、「自動車保険も含めたトータルコスト」で考えることが不可欠です。購入前に一度見積もりを取るだけで、後から感じるギャップは大きく減らせます。

燃費の良さに安心する前に、その車の自動車保険料についても目を向ける。それが、後悔しない車選びの大きなポイントといえるでしょう。



ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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