1. トップ
  2. 當真あみ&嵐莉菜、『パリに咲くエトワール』夢を追う少女に重ねた自分たちの挑戦「努力したことは自信になる」

當真あみ&嵐莉菜、『パリに咲くエトワール』夢を追う少女に重ねた自分たちの挑戦「努力したことは自信になる」

  • 2026.3.12

20世紀初頭のパリを舞台に、異国でそれぞれの夢を追う2人の少女を描くオリジナル劇場アニメーション『パリに咲くエトワール』(3月13日公開)。注目の若手俳優、當真あみと嵐莉菜が声を吹き込み、迷いながらも前へ進もうとする少女たちの鼓動をみずみずしく体現。観る者が思わず応援したくなるような、ひたむきな輝きがスクリーンいっぱいに広がる。女性の自己実現が困難な時代。それでも憧れを手放さなかったキャラクターたちから受け取った勇気と希望を、「ものすごく仲良くなった」と笑顔を見せる當真と嵐が、まっすぐな言葉で語り合った。

【写真を見る】お互いに寄せる信頼感と友情を明かした當真あみ&嵐莉菜を撮り下ろし!

「アニメーションの世界に飛び込めることにワクワクしました」(當真)

異国でそれぞれの夢を追う2人の少女を描く『パリに咲くエトワール』 [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会
異国でそれぞれの夢を追う2人の少女を描く『パリに咲くエトワール』 [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会

『ONE PIECE FILM RED』(22)や「コードギアス 反逆のルルーシュ」を手掛けた監督の谷口悟朗と『崖の上のポニョ』(08)、『魔女の宅急便』(89)など多くのスタジオジブリ作品のキャラクターデザインや原画を務めた近藤勝也が初めてタッグを組んだ本作。画家を夢見る少女フジコ(声:當真)と、ナギナタの名手ながらバレリーナになる憧れを抱く千鶴(声:嵐)が、互いに支え合い、個性豊かな人々と出会いながらまっすぐに夢を追いかける姿を描く。

――當真さんは、2022年公開の『かがみの孤城』に続いて劇場アニメは2度目。嵐さんは、初めて声優へのチャレンジを果たしました。オファーが舞い込んだ時の感想を教えてください。

「フジコにとって明るさと強さは、とても重要なもの」 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/SAKURA(makiura office) スタイリスト/Tatsuya Yoshida
「フジコにとって明るさと強さは、とても重要なもの」 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/SAKURA(makiura office) スタイリスト/Tatsuya Yoshida

當真「またアニメーションの声優を担当させていただけることになり、とてもうれしかったです。やはり声優のお芝居は、実写でのお芝居とはまた違った世界だなと思っていて。アフレコの空間もいつもいる現場とはまったく違うものですし、1人でやるということにも緊張感があり、毎回、新しい挑戦をさせていただいているなと感じています。同時にアニメーションならではの楽しさ、おもしろさもたくさんあるので、そういった世界に再び飛び込めるということにワクワクしました」

嵐「私はもともとアニメが好きなこともあり、いつか声のお仕事をやってみたいという夢がありました。オーディションを受ける前は、このチャンスを逃したらもう声優のお仕事はいただけないのではないかと思い、滑舌の動画を観たりといろいろ準備をして臨みました。オーディション当日は、震えが止まらないくらい緊張してしまって(苦笑)…。でも千鶴というキャラクターにひと目惚れしていたので、『絶対に受かりたい』という気持ちで自分の出せるすべてを注いで挑戦しました。合格の報せをいただけて、本当にうれしかったです」

――明るく前向きで、周囲の人に元気を与えられる女性であるフジコ。自分の意思を出すことが苦手だけれど、一途でひたむきな女性、千鶴。演じるうえで大事にしていたのは、どのようなことでしょうか。

「オーディション当日は、震えが止まらないくらい緊張しました」 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/辻村友貴恵(ende) スタイリスト/内田理菜
「オーディション当日は、震えが止まらないくらい緊張しました」 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/辻村友貴恵(ende) スタイリスト/内田理菜

當真「フジコにとって明るさと強さは、とても重要なものだと思っていました。誰かに与えようと思っているのではなく、フジコにはいつの間にか周囲を巻き込んでいるような明るさがあって。フジコ自身の持っているものが、どれだけ周りに影響を与えているのか。そういった空気感を出せるように、意識していました」

嵐「千鶴はいつもおとなしくて、自分のやりたいことを親にも言えないような女の子なんですが、ナギナタをやっている時には力強さが出てきます。話す時の静かな声とナギナタをやっている時のトーンに変化をつけ、あらゆる葛藤を経験するなかで、次第に普段の話し方にもナギナタをやっている時のような芯の強さが出てくるように意識していました」

「フジコの持つ“周りを巻き込む力”が、あみちゃんと重なります」(嵐)

――當真さんと嵐さんは、ドラマ「ちはやふる-めぐり-」でも共演されていました。一緒に過ごす時間も長くなったお2人ですが、お互いの目からご覧になって「演じた役柄のこういうところが本人と重なる、ぴったりだ」と感じるところはありますか?

フジコと千鶴は、互いに支え合いながら、まっすぐに夢を追いかけていく [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会
フジコと千鶴は、互いに支え合いながら、まっすぐに夢を追いかけていく [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会

嵐「あみちゃんが千鶴、私がフジコのようなところもあって、あみちゃんとはお互いに、役柄とは真逆の性格かもしれないという話をしていたこともあるんです。でもフジコの持つ“周りを巻き込む力”は、あみちゃんととても重なります。『ちはやふる-めぐり-』の撮影時には、みんなが座長であるあみちゃんに引っ張ってもらい、あみちゃんのお芝居に対する姿勢を見ることで刺激を受けていました。(劇中の学校)梅園高校のメンバーなかでは私が一番年上だったんですが、あみちゃんには『ついていきたい』と思うようなたくましさがあって。そういったところは、誰かの背中を押すことができるフジコと同じだなと感じています」

當真「『ちはやふる-めぐり-』の撮影時を振り返ると、私は現場の雰囲気に助けられていたことばかりなんです。ドラマの現場でこんなに共演者の皆さんとしゃべっていたことって、これまであったかな?と思うくらい、本当に毎日よくしゃべっていて。それくらい皆さんに助けられ、支えられて現場に立っていられたなと思っています」

――當真さんは、千鶴と嵐さんについて「こういったところが重なるな」と感じる点はありますか。

【写真を見る】お互いに寄せる信頼感と友情を明かした當真あみ&嵐莉菜を撮り下ろし! 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク(當真)/SAKURA(makiura office) スタイリスト(當真)/Tatsuya Yoshida ヘアメイク(嵐)/辻村友貴恵(ende) スタイリスト(嵐)/内田理菜
【写真を見る】お互いに寄せる信頼感と友情を明かした當真あみ&嵐莉菜を撮り下ろし! 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク(當真)/SAKURA(makiura office) スタイリスト(當真)/Tatsuya Yoshida ヘアメイク(嵐)/辻村友貴恵(ende) スタイリスト(嵐)/内田理菜

當真「千鶴のバレエ指導をするオルガさんはとても厳しい人なんですが、千鶴はそういった指導を受けてもくじけず、自分がやりたいと思うことをしっかりと見つめている女の子。千鶴のブレないまっすぐなところは、莉菜ちゃんとすごく重なります。本作のアフレコは別々に行われたんですが、その後に『ちはやふる-めぐり-』の撮影があり、莉菜ちゃんとはそこでたくさんお話することができました。莉菜ちゃんは、『ちはやふる-めぐり-』でも誰よりもまっすぐな女の子を演じていて。莉菜ちゃん自身、かるたに打ち込み、見せるべき技に対してもひたむきに向き合っていました」

――本作のアフレコは、別々だったとのこと。ドラマ撮影の前に収録が行われたのですね。

フジコは、明るく前向きな女の子。困っている人を放っておけない性格だ [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会
フジコは、明るく前向きな女の子。困っている人を放っておけない性格だ [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会

當真「そうなんです。アフレコは一緒にやっていないんですが、私のアフレコ日に莉菜ちゃんが見学に来てくれた日があって。それが莉菜ちゃんと会った、3回目くらいのことかな?ドラマの顔合わせ、準備があって、そのあとくらいのことだったと思います」

嵐「ね!新学期で隣の席になった人みたいな感覚で、『緊張している?』とか当たり障りのない会話しかできなかった(笑)。そこから徐々に仲良くなっていった感じです」

當真「いまでは、ものすごく仲良くなりました!昨日も、莉菜ちゃんから『明日の取材で、どういう話をする?』というLINEが来て。『どうしようか』というやり取りをしていたんですが、私が送ったスタンプに対して莉菜ちゃんがすごく反応してくれて(笑)。そこからどんどん話が逸れてしまったりと、他愛もない会話ができるようになったのが、とてもうれしいです」

嵐「こちらこそです(笑)。あみちゃんは、こちらに心の距離が縮まっているなと感じさせてくれるような行動をしてくれるんですよ。話しながら、肩に頭を乗せてくれたり(照笑)!ここまで仲良くなれるとは思っていなかったので、すごくうれしいです」

「好きなことを貫こうとするフジコと千鶴から、たくさん勇気をもらいました」(當真)

――異国の地で手を取り合って奮闘するフジコと千鶴から、勇気をもらう人がたくさんいると思います。お2人が、彼女たちから元気や刺激をもらったことがあれば教えてください。

フジコは画家になる夢を抱き、パリにやって来る [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会
フジコは画家になる夢を抱き、パリにやって来る [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会

當真「フジコと千鶴の行動力は、ものすごく尊敬します。現代であっても2人の起こした行動はすごいことだなと感じるんですが、彼女たちが生きていた時代を考えると、親元を離れて海外へと飛びだしたり、女性という立場で夢を持つということも、並大抵の気持ちでは乗り越えられなかったことばかりだと思うんです。そういったなかでも2人が好きだと思えるものを見つけ、恐れずにそれを貫いていこうとする姿に私自身、たくさん勇気をもらって。これから先、私もいろいろなことに挑戦していきたいなと思いました」

――たしかに俳優さんは、作品ごとに新しいチャレンジが付きものとなるお仕事でもあります。そういった時にフジコや千鶴の姿を思い出すと、心強いかもしれません。

約100年前のパリを舞台に、フジコと千鶴が躍動する [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会
約100年前のパリを舞台に、フジコと千鶴が躍動する [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会

當真「私は今年、初めて舞台(『ハムレット』)に立たせていただくことになっていて、4月からお稽古が始まるんです。やらせていただくことが決まって1年半くらいになりますが、毎日、1日1回は舞台のことを考えてしまうくらい緊張していて。いろいろな作品に参加して、勉強させていただいているなか、お芝居を始めたころの気持ちや、新しいことに出会う気持ちを心から味わっています。本作のフジコと千鶴を見ていても、ドキドキしたり、“初心に返る”というのはとても大事なことなんだなと改めて気づかされました」

嵐「フジコと千鶴が絶対に夢を諦めない姿に、私もたくさん刺激をもらいました。壁にぶつかり、葛藤したとしても、フジコと千鶴は決してくじけない。私がこのお仕事をしていくうえでも、諦めない力、続けていく力は、とても大切なものになると思っています。本作を通してそういったことを再認識させてもらいましたし、私ももっと努力しなければいけないなと感じました」

――劇中で、特に励まされたようなセリフはありますか。

千鶴はバレリーナへの憧れを叶えるために、走りだす [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会
千鶴はバレリーナへの憧れを叶えるために、走りだす [c]「パリに咲くエトワール」製作委員会

當真「『失敗したとしても目標にむかって努力し挑戦したことは経験になります。そして経験は自信に。自信はいずれ誇りになります』というセリフがあります。それは墓守のモランさんというおじいちゃんが口にする言葉なんですが、いろいろなものを乗り越えてきた人だからこそという説得力や重みがあって、とてもグッと来ました」

嵐「私もあのセリフには、ハッとさせられました。私自身、新しいことに挑戦したり、失敗するのは怖いなと思うことがあって。でも20歳を過ぎたころから、悩む時間は大事だけれど、それを引きずってしまうのはもったいない時間の使い方だなと感じるようになりました。そして失敗したとしても、学んだことはきっとなにかの形になっているはずだと信じています。失敗や成功を考えるよりも、重要なことがある。私にとってもすべての経験が、宝物です。それは、フジコの持つ“結果よりも、やり切ることが大事”という考えにも繋がってきます。私自身、そういったセリフを通して、改めて『自分にとって大事なことは?』と心に問いかけることもたくさんありました」

「楽しんでお芝居を続けていきたい」(當真)、「自分ではなく、役の名前で覚えてもらえることが励みに」(嵐)

――フジコと千鶴を見ていると、憧れる力を持ち続けることで世界が広がっていくことが伝わります。お2人にとって「この時に憧れややりたいことを追い求めたことで、いまの自分がある」と感じるようなご経験や、いまの夢について教えてください。

俳優としての夢を語った當真あみ 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/SAKURA(makiura office) スタイリスト/Tatsuya Yoshida
俳優としての夢を語った當真あみ 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/SAKURA(makiura office) スタイリスト/Tatsuya Yoshida

當真「私は本当に環境や出会いに恵まれていて、大きな壁にぶち当たったり、取り返しのつかない失敗をしたという経験をそんなにしてこなかったなと思う部分もあって。感謝することばかりです。莉菜ちゃんと共演させていただいた『ちはやふる-めぐり-』でも、連ドラで初めて主演をさせていただき、さらに実写映画『ちはやふる』という先輩方が作り上げてきたすばらしい世界があったからこそできたドラマなので、プレッシャーを感じることもありました。でもそれ以上にそういった作品に参加できる喜びや、こんな経験ができるなんてありがたいと思うことのほうが大きくて。その気持ちを持つことで、乗り切ることができました。これからも感謝をしながらやりたいことを追い求め、楽しんでお芝居を続けていけたらうれしいです」

「自分の人生が変わった作品」を告白した嵐莉菜 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/辻村友貴恵(ende) スタイリスト/内田理菜
「自分の人生が変わった作品」を告白した嵐莉菜 撮影/Jumpei Yamada(ブライトイデア) ヘアメイク/辻村友貴恵(ende) スタイリスト/内田理菜

嵐「いまの私があると感じているのは、映画『マイスモールランド』に出演させていただいたことです。私の原点はファッションモデルで、まだ自分としては早いと感じるようなタイミングで映画のオーディションのお話をいただき、最初はとても不安でした。でも役柄を深く知り、ご縁を感じることもあり、絶対にこの役を演じたいと思いました。その経験が『ちはやふる-めぐり-』に繋がったと感じる部分もあり、自分の人生が変わった作品です。いまでも愛してくださる方がいて、感想を言ってくださることもあり、本当に幸せです。俳優のお仕事を通して、作品を観た方から役名で呼んでもらえることもすごくうれしくて!自分ではなく、役の名前で覚えてもらえることが、その人物としてちゃんと届いたんだという、その役を生きられた証のようにも感じられて、お芝居をやるうえですごく励みになります」

取材・文/成田おり枝

元記事で読む
の記事をもっとみる