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ディコンドラの育て方と注意ポイント|失敗しないグラウンドカバーで雑草対策

  • 2026.3.5

ハート形の葉が愛らしい「ディコンドラ(ダイコンドラ)」は、地表を這うように旺盛に生育し、庭の雑草対策にも効果的なグラウンドカバープランツとして活躍します。主にグリーン系とシルバー系の2タイプがあり、それぞれに魅力があるので、環境や目的に合わせて使い分けるのがおすすめ。本記事では、初心者でも失敗しないディコンドラの育て方と、理想のグラウンドカバーを作るための種類の選び方や、気になる冬の管理のコツまで、詳しくご紹介します。

ディコンドラの基本情報

ディコンドラ
vannet/Shutterstock.com

植物名:ディコンドラ
学名:Dichondra
英名:Dichondra、ponysfoots
和名:アオイゴケ(葵苔)
その他の名前:ダイコンドラ
科名:ヒルガオ科
属名:ディコンドラ属
原産地:アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、東アジア
形態:多年草

ディコンドラの学名はDichondraで、そのまま流通名になっています。ヒルガオ科ディコンドラ属の多年草で、原産地はアメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、東アジア。常緑で、一度植え付ければ越年して生育し続けるため、コストパフォーマンスの高い植物といえます。

カラーリーフで彩られたウィンドウボックス。風に揺れるディコンドラが爽やか。Dina da/Shutterstock.com

ディコンドラの花や葉の特徴

ディコンドラ
simona pavan/Shutterstock.com

園芸分類:草花
開花時期:4〜8月
草丈:3〜5cm
耐寒性:やや弱い~普通
耐暑性:普通~強い
花色:白、黄緑

暑さや寒さに耐え、一般地では周年戸外で管理できます。開花期は4~8月で、花色は白や黄緑色。花のサイズは2~3mmと小さく、葉の付け根あたりで咲くためあまり目立たない存在です。草丈は3~5cmほどですが、茎葉を旺盛に伸ばすつる植物で、数メートルは伸びていきます。地面を覆うように茂っていくので、グラウンドカバーとして利用することも可能です。葉は丸みのあるハート形で茎に密につき常緑性のため冬でもみずみずしい葉姿を楽しめ、シルバーグリーンの葉をもつタイプはカラーリーフプランツとしても人気です。

ディコンドラ
Svitlana Kolycheva/Shutterstock.com

ディコンドラの名前の由来と花言葉

ディコンドラ
Muhannad Nashwan Almola/Shutterstock.com

ディコンドラという名前は学名から。ギリシャ語で「2」を意味する「di」と、「顆粒」を意味する「chondros」に由来し、丸い実が2粒に並んでいるように見えるためこの名がついたとされています。ダイコンドラと呼ばれることもありますが、大根とは関係がありません。また、緑葉のディコンドラ・ミクランサは日本にも自生し、ハート形の葉がアオイ科の植物に、地面に張り付くように茂る様子がコケに似ていることからアオイゴケという和名があります。

ディコンドラの花言葉は、「きらめき」「悲しみは長くは続かない」「感謝」など。「きらめき」は、美しい葉姿や旺盛に茂る様子が、「悲しみが長く続かない」は踏まれても再び茂る姿が由来となっているようです。

ディコンドラがグラウンドカバーに最適な理由

ディコンドラ
bomby191/Shutterstock.com

ディコンドラは生育旺盛で、地を這うように伸びるのでグラウンドカバーとして重宝します。ここでは、主なメリットをご紹介していきます。

丈夫で成長が速い

地表を覆うように広がっていくグラウンドカバーには、丈夫で植えっぱなしにしてもよく育ち、メンテナンスがしやすい植物がおすすめ。越年して育つものや、増えやすいものなどがよく、ディコンドラはそれらの条件をクリアしています。葉色の発色も美しく、常緑性のため一般地では冬もみずみずしい葉姿を保つのも魅力です。また、ディコンドラは芽吹き始めると旺盛に生育し、他の植物が育ちにくい乾燥地や砂地でも育つ種は、石垣や砂地など斜面の土留め、雑草対策にも利用できます。

暑さに強い

ディコンドラは暑さに強く、近年は酷暑になっている日本の夏にも耐えます。寒さにも比較的強いほうですが、凍結する寒冷地などでは地上部が枯れることがあります。ただし根が枯死していなければ、春の生育期を迎えるとまた芽吹いて増え広がる丈夫な植物です。

種子から低コストで育てられる

ディコンドラは種まきから容易に栽培でき、苗を購入するよりもコストがかからないのもメリットの一つです。ディコンドラは地植えして一度根付くと順調に生育し、頻繁な水やりや刈り込みの手間がかかりません。そのため、手入れに時間を取られたくない方やビギナーにもおすすめです。葉が密について表土を埋め尽くすディコンドラを植えていると、雑草が生えにくいメリットもあります。

ディコンドラをグラウンドカバーにする際のデメリット

ディコンドラ
Martina Unbehauen/shutterstock.com

ディコンドラをグラウンドカバーにする際に、注意しておきたいポイントやデメリットなどについてご紹介します。

踏みつけると葉が傷むことがある

ディコンドラは踏み荒らされるとダメージを受けることがあります。特に葉柄が長いシルバー葉のアルゲンテア種は踏圧に弱いことが多く、人が立ち入らない場所に植栽するのがベターです。玄関アプローチなど、人が頻繁に往来する場所では踏みつけられやすく、葉が傷んで変色することがあるので注意。ただし枯死してしまうほどではありません。一方、グリーン葉のミクランサ種では踏みつけても葉の傷みが気にならないケースもあるようです。踏まれると細かな葉が密に茂るようになり、踏まれない場所は大きめの葉が伸び伸び育つ傾向にあります。

地域によって冬は枯れてしまうことがある

ディコンドラは寒さにも比較的強いため、一般地では冬も枯れずに美しい葉姿を保ちます。ただし、寒冷地など凍結する地域では冬は枯れてしまうケースもあり、年間を通してグラウンドカバーにしたい場合は検討が必要です。冬に葉が傷んでも根が枯死していなければ翌春に再び成長を始めますが、再び地面を覆い尽くすまでには時間がかかり、5月頃まで待つ必要があります。

他の植物を圧倒することがある

ディコンドラは茎葉をよく伸ばして旺盛に増え広がるため、条件が揃えば他の植物の生育を妨げ、庭の調和を乱すことがあります。特に日当たりがよい場所では、はびこりやすくなるので注意。生育範囲が広がりすぎている場合は、適宜抜き取って調整しましょう。

ディコンドラはハンギングにもおすすめ

ディコンドラ
Purrfect_photo/Shutterstock.com

ディコンドラは枝垂れるように生育するため、高い場所に飾るハンギングバスケットや吊り鉢などで重宝します。鉢の縁からはみ出すように枝葉を枝垂れさせると流れるようなラインが生まれ、寄せ植えでは動きのあるデザインに仕上がるのでおすすめ。特にシルバーグリーンの葉色のアルゲンテア種は、カラーリーフとしての役割も果たしてくれます。

ディコンドラの種類

ディコンドラ
Hank Asia/Shutterstock.com

ディコンドラは、主に2種が国内で流通しています。この章では、それぞれ入手しやすい園芸品種についてご紹介します。

シルバーフォール

ディコンドラ シルバーフォール
Lana B/Shutterstock.com

シルバーグリーンのアルゲンテア種の園芸品種。葉の表面が細かい産毛で覆われているため、光に当たると輝いてシルバーがかって見えるのが特徴です。日当たりがよく、乾燥ぎみの土壌を好み、蒸れると葉が傷みやすい傾向にあります。

エメラルドフォール

ディコンドラ エメラルドフォール
Helen Pitt/Shutterstock.com

鮮やかなグリーンの葉をもつミクランサ種の園芸品種。日なた〜半日陰の環境で生育し、やや湿り気のある土壌を好みます。

ディコンドラの栽培12カ月カレンダー

開花時期:4〜8月
植え付け・植え替え:3月下旬〜5月上旬、9月中旬~10月
肥料:3月下旬〜5月上旬、9月中旬~10月
種まき:4月中旬〜6月、9月下旬〜10月

ディコンドラの栽培環境

ディコンドラ
Orest lyzhechka/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

ディコンドラは種類によって適した環境が異なるので、それぞれの性質に応じた栽培をするのがポイントです。

【アルゲンテア種】

日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。半日陰の場所では葉の発色が悪くなり、徒長して株姿が乱れやすくなるので、必ず日当たりのよい場所で栽培してください。乾燥しやすい場所でもよく耐える丈夫な性質で、逆に湿り気の多い場所では葉が黒ずんでくることがあります。

【ミクランサ種】

日当たりがよく、風通しのよい場所を好みますが、半日陰の場所でも十分生育します。やや湿り気のある土壌を好み、乾燥しすぎると葉の縁から枯れ込んでくることがあるので注意しましょう。

耐寒性・耐暑性

ディコンドラの耐寒性はマイナス5℃前後とされていますが、氷点下になる環境では枯死する恐れがあるため、0~5℃以上を保つと安心です。温暖な地域では常緑で越冬しますが、霜にあたると地上部が枯れこむため霜に注意し、寒冷地では鉢植えにして室内に取り込むとよいでしょう。ミクランサ種は比較的寒さに強い特徴があります。暑さには強いため、特に暑さ対策は必要ありませんが、極端な乾燥や過湿には注意が必要です。

ディコンドラの育て方のポイント

用土

土
funnyangel/Shutterstock.com

【地植え】

植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきましょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。

水やり

水やり
cam3957/Shutterstock.com

株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。

真夏に水やりする場合は、気温が上がっている昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになってしまいます。すると株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。

また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。

【地植え】

地植えの場合は地中に水分があるためほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥し、茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら水やりをして補います。

【鉢植え】

日頃の水やりを忘れずに管理します。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げるようになると、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。

アルゲンテア種は多湿にすると株が弱るので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたのを見はからってから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。

ミクランサ種は湿り気のある土壌を好むので、水切れして完全に乾燥させないように管理することが大切です。

肥料

肥料
Sarycheva Olesia/Shutterstock.com

【地植え】

植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥は不要です。ただし、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見ましょう。

【鉢植え】

植え付け時に元肥として緩効性肥料を施しておきます。生育期に株に勢いがないようであれば適宜液肥を与えましょう。

注意する病害虫

ディコンドラは強健で育てやすく、特に病害虫の心配はほとんどありません。

ディコンドラの詳しい育て方

種まき

種まきポット
Kunlanan Yarist/Shutterstock.com

ディコンドラは、アルゲンテア種、ミクランサ種のいずれも種まきから育てることができます。発芽適温は20〜22℃ほどで、種まきの適期は4月中旬〜6月か9月下旬〜10月です。

種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。また敷地が広くてたくさんの苗を植え付けたい場合は、コストカットにもなります。ただし、ディコンドラの苗は春から花苗店に出回り始めるので手軽に苗の植え付けからスタートするのもおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、後述の「植え付け・植え替え」の項に進んでください。

【直まき】

植えたい場所に2〜3粒ずつ点まきして薄く覆土し、水やりをしておきます。種同士の間隔は、50cmほどあけておきましょう。しばらく経つと、発芽が揃います。さらに本葉が出揃った頃に勢いのある苗を1本残し、徒長していたり虫に食われたりしている苗を間引きます。その後は茎葉を次々に伸ばし、旺盛に生育し始めます。

【ポットまき】

黒ポットに2〜3粒ずつ種をまいて覆土し、水やりをしておきます。しばらく経つと、発芽が揃います。さらに本葉が出揃った頃に勢いのある苗を1本残し、徒長していたり虫に食われたりしている苗を間引きます。日当たりがよい場所で育苗し、根鉢が回るほどに十分に生育したら植えたい場所に定植します。複数植える場合は、株の間隔は50cmほどあけておきましょう。

植え付け・植え替え

ガーデニング
Vlyaks/Shutterstock.com

ディコンドラの苗の植え付け適期は3月下旬〜5月上旬か9月中旬~10月です。ディコンドラの苗を購入する際は、節間が間のびしておらず、がっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に、ディコンドラの苗をポットから出して植え付けます。複数の苗を植える場合は、50cmほどの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。

地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。大株に育って窮屈そうにしていたら、掘り上げて株分けし、植え直すとよいでしょう。

【鉢植え】

鉢のサイズは、5〜6号鉢を準備します。

用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めてから植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。

鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。

増やし方

ガーデニング
Nataly Studio/Shutterstock.com

ディコンドラは挿し芽、株分け、種まきで増やすことができます。

【挿し芽】

挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し芽ができないものもありますが、ディコンドラは挿し芽で増やすことができます。

ディコンドラの挿し芽は容易で、生育期ならいつでも可能です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。

【株分け】

ディコンドラの株分け適期は3月下旬〜4月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。根をほぐし、数芽ずつつけて切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。

【種まき】

ディコンドラは容易に種まきして栽培できます。花が終わった後に花がらを摘まずにそのままにして種子をつくらせ、採取したら密閉袋に入れて保存しておき、適期に種まきします。種まきの方法は、前述の種まきの項目を参照してください。

ディコンドラをグラウンドカバーにして雑草対策を

ディコンドラ
Mert F. Tosun/Shutterstock.com

茎葉を旺盛に伸ばし、ハート形の愛らしい葉をもつディコンドラ。地表を這うようにして密に茂るため、雑草対策にも一役買ってくれます。温暖な地域では冬もみずみずしい葉を保つので、グラウンドカバーとして取り入れてはいかがでしょうか。

Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!

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