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長子だけに求められる完璧主義、きょうだいの世話…周囲の話からもわかった愛情格差をする親の共通点【著者インタビュー】

  • 2026.3.4

【漫画】本編を読む

「~なんだから」「~らしく」……親から浴びせられた生まれ順や性別などの役割を押し付けられる言葉は、大人になっても抜けないもの。長子としての役割を求められ、親から世話をされる対象ではなくほかのきょうだいの世話をする対象として見られる。著者がそんな自身の過去を振り返り、漫画にしたのが『きょうだい、だけどいや ケアをさせられたきょうだい児だった、けど』(のまり/竹書房)だ。

主人公である手塚ナミは、妹・ミサが生まれた時から「お姉ちゃんなんだから」と我慢を強いられる。病気がちの妹を「身体が弱いんだから」と常にかばい、ナミがミサの面倒を見ることも家事をすることも当然かのように振る舞う母。家族と距離を置くため、ナミは県外の大学へ進学する決意をするが――。

著者は精神科訪問看護師として働いた経験を持つのまりさん。自身の体験だけではなく、精神科訪問看護師として見聞きしたことも本作には生かされているのだそう。その経験や創作にあたっての裏話をうかがった。

※本インタビューの内容は、個人の実際の経験・体験に基づく内容となります。

――本作は友人のお話も参考にされたとあとがきにありましたが、どんなお話を伺ったのでしょうか?

のまりさん(以下、のまり):お友達の中に、きょうだいとの付き合い方が今でも難しいという話をしている人が何人かいまして。「上の子は自立した存在と親から言われてきて、他のきょうだいも自分に頼ってくる」みたいな話を聞いて他人事とは思えないと感じました。自分なりに取捨選択して今に至っているというところにすごく共感しました。大人になると金銭問題など、子どもの頃にはなかった新たな問題が発生したりもしていましたね。

――あとがきに「親が私に対して懲罰的な言葉や態度を取っていた」ともありましたが、具体的にどんなことがあったのでしょうか?

のまり:何かとネガティブな言い方をされることが多かったですね。「きょうだいの世話をしないと(のまりに)罰が下ります」みたいな。時代背景もあったのかもしれません。私が「こう思うんだけど」と反論しても、「それは屁理屈」と聞いてもらえなかったのが一番傷つきました。大人になって自分が子どもと関わったり家庭を持つようになって、当時の出来事は子どもを一人の人間として見ていない、非常に良くない対応であったと思っています。

――「きょうだいの世話をしないと罰が下ります」は長子であるのまりさんに対してだけ言われていたということですよね。

のまり:そうです。テストで90点台を取っても「100点じゃないと意味ない」とよく言わたこともあって。友人から聞いた話とも共通しますが、あくまで「上の子は上のポジションだからそれが当然」というのが親の認識だったんだろうな、と思います。

取材・文=原智香

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