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約6万票の頂点は?「第5回小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」ベスト10発表会レポート

  • 2026.3.4

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“いちばん好きな一冊”をこどもたち自身が選出する「第5回小学生がえらぶ!“こどもの本”総選挙」のベスト10結果発表会が、2月7日に実施されました。過去4回の開催で、投票した小学生は累計約70万人。小学生が参加するイベントとしては日本最大級となります。

今年の応募総数は6万2,546票。発表会では、投票者の中から選ばれた“こどもプレゼンター”12名が、本を選んだ理由をステージ上で発表し、著者に表彰状を贈呈しました。こどもプレゼンターと著者のコメントを1位から10位までの順位ごとに紹介します。

第1位『大ピンチずかん3』(鈴木のりたけ:作/小学館)

へんな日焼けをした。割りばしがうまく割れない…。こどもたちの日常に潜む、さまざまな大ピンチを紹介する人気シリーズ。第3弾となる本作では、大ピンチに陥ったのが自分のせいかどうかがわかる「うっかりメーター」が初登場。次に大ピンチにならないように備えることもできる!?

「この本を読んでいれば、大ピンチが起きたときに、それを乗り越えられるところが好きです。読んでいてとても面白いです」(2年生)

「自分のこどもたちが日々ドジなことをするので、それをスマホにメモし、なんとか世に出したいと思ってスタートした本です。1冊目が出てからもう4年ほど経ちますが、今でもたくさん大ピンチを提供してくれます。次の4冊目も書けそうなので、みなさん期待していてください」(鈴木のりたけ氏)

第2位『りんごかもしれない』(ヨシタケシンスケ:著/ブロンズ新社)

現代の絵本作家を代表するひとり、ヨシタケシンスケ氏の絵本デビュー作。2013年4月刊行。ある日、ぼくが学校からかえってくると、テーブルの上にりんごが置いてあった。でも、もしかしたら、これはりんごじゃないのかもしれない…。こどもたちの物の見方を自由にし、妄想力や発想力を引き出してくれるロングセラー。

「幼稚園の頃から今まで、何度読んでも毎回新しい発見があったり、ページをめくるたびにわくわくしたり、思い出し笑いをしたりします。りんごの兄弟がもっといるかもしれない…の場面が気に入っていて、家族で誰がいちばん面白いことが言えるかを競っています」(5年生)

「ひとつのものが、あれかもしれない、これかもしれないって、頭の中でどんどん考えるような本です。僕が初めて絵本作家として書かせていただいたのが40歳。すっかりおじさんになってからでした。それまでは自分が絵本作家になるなんて1回も思わなかった。人生では、自分が思ってもいないことが、どんどん起きます。その時に、そうは思わなかった、でも面白いなって思ってもらいながら、楽しくしなやかに成長してもらえたら」(ヨシタケシンスケ氏)

第3位『パンどろぼう』(柴田ケイコ:作/KADOKAWA)

まちのパン屋からサササッと飛び出す、ひとつのかげ——。パンがパンをかついで逃げていく。その正体は…おいしいパンを探し求めるパンどろぼう。愛嬌たっぷりの表情で笑いを呼ぶパンどろぼうシリーズの1冊目が生まれたのは2020年のこと。今でも変わらずこどもたちの注目を集め、親子で楽しむファミリーも続出している人気作。

「パンどろぼうシリーズの物語が続いていて楽しいから好きです」(1年生)

「サイン会等で今でも『まずい』というページでこどもたちが笑ったり喜んだりしてくれると聞くたびに、作ってよかったと心から感じます。この絵本をきっかけに、想像すること、日々の楽しさ、わくわくを感じ取れる心の豊かな人に成長してもらえたら。パンどろぼうというキャラクターを何十年か先、大きくなってからも覚えていてくれると嬉しいです」(柴田ケイコ氏、代読コメント)

第4位『あるかしら書店』(ヨシタケシンスケ:著/ポプラ社)

町のはずれの一角にある「あるかしら書店」。店のおじさんに「○○についての本ってあるかしら?」と聞くと、おじさんが奥から本を出してきて…。月明かりの下でしか読めない「月光本」や、ふたつの本を合わせて初めて読める「2人で読む本」など、「あったらいいな」という本やグッズが次々と登場。ますます本が好きになってしまう一冊。

「本がたくさん出てくるけど、『これは本なのか?』と思えるような内容の本もあって面白いです」(5年生)

「コメントいただいたように『これは本なのか?』っていう本がいっぱい出てきます。本って四角い紙の束ですけど、色々なことができる。今日来ているみなさんも本が好きだと思いますし、将来、本を作るのが好きになる人もいると思います。将来は『これって本なの?』とびっくりしてもらえるような本を作る仲間になれたらいいなと」(ヨシタケシンスケ氏)

第5位『ドラゴン最強王図鑑』(健部伸明:監修、なんばきび 七海ルシア:イラスト/Gakken)

あらゆるドラゴンが力を競い合い、トーナメント形式でNo.1が決定! 水中、動物、異種…など多彩なシリーズがある中でも、ドラゴン最強王は不動の人気。ゲーム感覚で読み進めるうちに、いつのまにかドラゴンの雑学や文字を覚えている…というママパパも納得のシリーズ。

「パワーのグラフを見て想像しながら読むのが楽しかったです。この本をきっかけにドラゴンの歴史や伝説にも興味を持ちました。推しのドラゴンは応龍です」(4年生)

「読者の方々から、ドラゴンってこんなにたくさんいたんだと言われます。ドラゴンは昔から伝えられているもので、世界各地には似たようなドラゴンもいます。人間が想像しながら作り出してきたドラゴンは、想像の結晶。戦うとどっちが強いんだろう、と想像しながら読んでもらえるのはありがたいことです。自分で描いたイラストを送ってくれる子もいて、読者の方と一緒に本を作っている感覚があります」(編集担当者)

第6位『おもしろい! 進化のふしぎ ざんねんないきもの事典』(今泉忠明:監修、下間文恵 徳永明子 かわむらふゆみ:絵/高橋書店)

「ゴリラは知能が発達しすぎて下痢ぎみ」「キツツキは、頭に車が衝突したくらいの衝撃を受けている」など、動物たちが進化した末に身につけたちょっとざんねんな習性を多数紹介。「どうしてそうなった!?」と楽しくつっこみながら、動物の進化や習性を知って、いきもの博士になろう。

「この本の中で一番好きなのはムカシトカゲです」(3年生)

「私はタマゴヘビです。シリーズ全部持っています。おめでとうございます」(1年生)

「みんなで協力して作っています。小学生のみなさんに選んでいただき、長く愛される本になっていることがとても嬉しいです」(下間文恵氏)

「残念でもがんばって生きている生き物がいることに、興味を持ってくれて嬉しいです。これからも『面白い』や『なんでだろう』という気持ちを大切にしてほしいと思います。僕の人生の目標は、いつまでも夢を持ち、好きなことに没頭することです。好きなことを続けていたら、いつの間にかこのような機会にも恵まれました。小学生のみなさんがさまざまな本を読み、また実際の体験を通して、自分の夢や好きなことを見つけられるように願っています」(今泉忠明氏、代読コメント)

第7位『四つ子ぐらし1 ひみつの姉妹生活、スタート!』(ひのひまり:作、佐倉おりこ:絵/KADOKAWA)

両親も親戚もいなくて、ひとりぼっち…だと思っていた小学6年生の宮美三風(みやびみふ)。ところがある日、四つ子だったことが判明して!? 顔も声もみんなおなじ、だけど育った環境はまったく違う。ひとつ屋根の下で暮らすことになった四つ子の生活は大混乱。謎解きを楽しみながら、12歳ならではの悩みや葛藤に共感する小学生が続出。

「謎解きもあるので、推理しながら読むのが楽しいです」(6年生)

「みなさんも、自分の家族とどんなことで協力できるだろうと考えてみてください。特別なことじゃなくてもいいと思います。朝ひとりで起きるとか、お風呂に早く入りなさいって言われたらすぐに入るとか、それでも十分に立派な協力。自分の家族と協力して暮らしていくと、四つ子ちゃんと同じように家族との絆が生まれると思います」(ひのひまり氏)

第8位『つかめ!理科ダマン1「科学のキホン」が身につく編』(シン・テフン:作、ナ・スンフン:まんが、呉華順:訳/マガジンハウス)

「おしっこをガマンしたらどうなる?」「太陽ってどれくらい熱いの?」など、身の回りにあふれる科学の楽しさを、ギャグ満載のオモシロ漫画に乗せて教えてくれる一冊。テレビなどのメディアでも紹介され、普段は本を読まない子が読んだ、理科が大好きになった…などの口コミが広がっている。

「(主人公の)シンが色々な実験をするので、面白くてタメになるのが好きです。小さい頃から読んでいたので、学校の理科の授業がとても楽しいです」(4年生)

「僕は実験や工作が大好きなので、僕もいつかシンみたいにスペースシャトルを作って、太陽系を旅したいです」(2年生)

「パパの気持ちと、こどもみたいなオチャメな心も全部まぜて作りました。これからもそんな風に作るつもりです。楽しく読んでいただければ幸いです」(シン・テフン氏)

「この総選挙で、みなさんのご選択により、韓国からここまで来ることができました。いつもふしぎな経験を、こういう機会を通じていただいています」(ナ・スンフン氏)

第9位『ほねほねザウルス ティラノ・ベビーのぼうけん』(カバヤ食品株式会社:原案・監修、ぐるーぷ・アンモナイツ:作・絵/岩崎書店)

大人気の玩具菓子「ほねほねザウルス」が楽しい読み物に。主人公のティラノ・ベビーが進む先には、わくわくする冒険がいっぱい。ドキドキのストーリーに加え、コマ漫画や迷路などの遊び要素も人気の理由。ティラノ・ベビーといっしょに、なぞを解く冒険の旅に出よう。こどもが、この一冊をきっかけにひとり読みを始め、読書の面白さにハマった…という声も。

「ベビーたちが競争するところがいちばん面白かったです。ベビーとお父さんが洞窟で偶然会うなんて驚きました。ほねほね大車輪でドラゴンを復活させたのもすごかった」(2年生)

「ほねほねザウルスの本は再来年で20周年。大元になったオモチャも来年25周年を迎えます。引き続き、わくわくする! 楽しい! をお届けしたいと思いますので、よろしくお願いいたします」(ドクターヨッシー氏)

第10位『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂』(廣嶋玲子:作、jyajya:絵/偕成社)

幸運な人だけがたどりつけるという、ふしぎな駄菓子屋。そこには魅惑の駄菓子が並び、女主人の紅子さんがすすめるのは、その人にぴったりの駄菓子ばかり。けれど、食べ方や使い方をまちがえると…。ときに、人間の欲望のおそろしさを描く、毒っけのあるストーリーにハマる小学生が多数!

「銭天堂のお菓子にいろんな効果があったり、副作用があるのが面白いです」(2年生)

「一巻を読んでくれていたこどもたちの中には、もう大人になっている人もいるでしょう。でも、今新たな読者が銭天堂を読み、こうして推薦してくれていることを思うと、ふしぎな感動と感謝の気持ちでいっぱいです」(廣嶋玲子氏、代読コメント)

好きな本を、自分で楽しむだけではなく、好きな理由を述べることで多くの人に広めていく、という大役を果たしたこどもプレゼンターたち。発表会という緊張しがちな場所でも堂々と想いを伝える姿を、著者陣をはじめ、会場中の大人たちが微笑ましい表情で見守っていました。たった一冊の本がこどもの想像力や興味関心を高め、それが豊かな未来につながっていく——本から生まれる嬉しい連鎖に期待せずにはいられないイベントとなりました。

取材・文・写真=吉田あき

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