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買った靴のサイズが“左右”で違う!?→お客様が退店後に元アパレル店員の血の気が引いたワケ

  • 2026.3.26
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出典:photoAC ※画像はイメージです。

元アパレル販売員のさやかです。

アパレル販売の仕事をしていると、接客そのものだけでなく、商品を正確にお渡しすることも大切な役割のひとつだと日々感じます。

どれだけ丁寧にご案内できていても、最後のお渡しにミスがあれば、お客様の信頼を損ねてしまうからです。

今回は、私自身が実際に経験した、靴のお渡し時のミスについてのお話です。

試着して決めていただいたのに

ある日、靴をお探しのお客様がご来店されました。

ご試着して気に入っていただき、「これにします」と購入を決めてくださいました。

接客もスムーズに進み、あとは商品をお包みしてお渡しするだけ。

私としても、ひと安心していたタイミングでした。

そのとき、片方は店頭に出ていた商品を使い、もう片方はバックヤードにある在庫を箱から出して揃える流れになりました。

靴売場では、試着やディスプレイの都合で、左右が別々になっていることも珍しくありません。

そのときの私も、特別なことではなく、いつもの作業として準備を進めていました。

まさか、左右でサイズが違っていたなんて

ところが後になって、左右でサイズが違う商品をお渡ししてしまっていたことに気づいたのです。

原因は、誤って別サイズの箱に入れてしまったことでした。

見た目では大きな差が分かりにくいため、そのままお渡ししてしまったのです。

気づいた瞬間は、本当に血の気が引くような思いでした。

せっかく試着までして選んでくださったのに、最後の最後でこちらの確認不足があった。

そう思うと、申し訳なさと情けなさでいっぱいになりました。

お客様が帰宅後に箱を開けて初めて気づかれたら、ご迷惑をおかけするだけでなく、不信感に繋がってしまいます。

どうして渡す前に気づくことができなかったんだろう、頭の中で何度も同じことを繰り返しました。

お客様のやさしさに救われた

幸い、比較的早い段階で気づくことができたため、すぐにお客様へご連絡。

状況をご説明しお詫びをお伝えしたところ、「あら、そうなんですね」と、とても穏やかに対応してくださいました。

こちらの説明にもきちんと耳を傾けてくださり、大きなトラブルになることなく、交換対応を進められました。

お客様に穏やかに受け止めていただいたことは本当にありがたかったし、その優しさに救われた気持ちでした。

けれど同時に、今回はたまたま大きな問題にならなかっただけで、対応次第ではもっとご迷惑をおかけしていたかもしれないと強く感じました。

お客様の優しさに甘えてはいけないですし、何より、こうしたミスを起こさないことが大前提です。

正しい商品を届ける責任

この出来事以来、私は商品をお渡しする前の最終確認を、これまで以上に意識するようになりました。

サイズ表記は左右それぞれ必ず目で確認すること。

箱に書かれたサイズだけで安心せず、少しでも違和感があればその場で見直すこと。

どれも特別なことではなく、本来は当たり前の確認です。

忙しいときや、慣れている作業ほど、人は「いつも通りだから大丈夫」と思ってしまうのかもしれません。

接客は、お客様との会話や提案の仕方に意識が向きがちです。

けれど、お客様にとっては、商品を気持ちよく受け取って、安心してお買い物を終えられるところまでが大切な出来事です。

だからこそ、最後の確認まで責任を持つことも、接客の一部なのだと思います。

この経験は、販売員として今でも忘れられない反省のひとつです。

丁寧に接客すること、正しい商品をきちんとお渡しすること。

その両方がそろって初めて、お客様の信頼に繋がると学んだ出来事でした。


文:さやか/ライター
ファッション関係の仕事に就き10年。店頭でのお客様対応や商品提案を通して得た気づきをもとに、接客や装いにまつわる体験談を執筆している。日常に寄り添うファッションの話題が得意。