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いつもの間食を“スナック菓子→干し芋”に切り替え…「体にいい」はずが?1か月後、30代パート主婦を襲った“意外な落とし穴”

  • 2026.4.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

スポーツジムの管理栄養士として、栄養面からダイエットや健康維持のサポートをしている工藤まりえです。

ドライフルーツや干し芋は「砂糖不使用」「自然食品」といったイメージから、ダイエット中のおやつとして選ばれることも少なくありません。しかし果物を乾燥させた食品は水分が少ない分、糖質やエネルギーが凝縮されており、量を意識せず食べるとカロリーオーバーにつながることもあります。

管理栄養士として相談を受けたケースをもとに、ドライフルーツや干し芋を間食に取り入れる際のポイントを解説します。

「体にいいおやつに変えたのに」増えた体重の理由

「まずは干し芋から始めてみたんです」

そう話してくれたのは、32歳のパート主婦・Eさん(仮名)。ダイエットを意識して、これまで間食で食べていたチョコレートやスナック菓子をやめ、“体にいいもの”に切り替えることにしました。

選んだのは、砂糖不使用で自然な甘さが魅力で、SNSなどでもダイエット中のおやつとして人気の「干し芋」。

すると数日で、「なんとなく体が軽い」「肌の調子もいい気がする」と、うれしい変化を実感。ニキビやちょっとした不調も落ち着き、「やっぱり自然なものは違う」と感じていたそうです。

ところが、ちょうど1か月後。体重は変わらないどころか、むしろわずかに増加。さらに、一度落ち着いていたニキビも再び気になるようになり、「どうして?」と疑問を抱いて相談にいらっしゃいました。

詳しくお話を伺っていくと見えてきたのは、「自然なものだから大丈夫」という安心感。Eさん自身も気づかないうちに、間食の量や内容が少しずつ増えていたのです。良かれと思って選んだおやつが、結果的に体重や肌トラブルに影響していた可能性が浮かび上がってきました。

ヘルシーのはずが逆効果?“量と中身”に潜む落とし穴

Eさんの食生活を詳しく振り返っていくと、見えてきたのは間食の「量」と「質」の問題でした。

最初は適量で取り入れていた干し芋も、気づけば1日2袋食べるのが当たり前に。1袋70g程で、「すぐに食べきってしまうから…」と、口さみしい時に食べるようになっていたそう。「自然なものだから大丈夫」という安心感から、食べる量への意識が少しずつ薄れていったのです。

さらに、干し芋だけでなく、ドライフルーツやミックスナッツも追加。レーズンやデーツ、ナッツ入りのミックスなども持ち歩き、チョコレートや飴の代わりにするようになったそうです。一見どれも“体に良さそう”な食品ですが、ここに大きな落とし穴があります。

まず、干し芋やドライフルーツは、水分が抜けている分、栄養成分が凝縮されています。

”凝縮されている”と聞くと摂取効率が良いというポジティブな印象を持ちますが、糖質やカロリーは変わらずに含まれていることを忘れてはいけません。

干し芋は少量でもしっかり糖質を含み、2袋となると軽く食事1回分に近いエネルギー量になることも。そこにドライフルーツが加われば、さらに糖質の摂取量は増えていきます。

加えて見落としがちなのが「加工」の影響です。

市販のドライフルーツやミックスナッツの中には、砂糖やシロップが添加されているものが多く見られます。また、ベタつき防止や乾燥を防ぐ目的で表面をオイルでコーティングしてあるものもあります。こうした油の中には、質の面で注意が必要なものもあり、摂りすぎることで皮脂分泌が増え、肌荒れやニキビにつながるケースもあります。

Eさんの場合も、こうした“見えにくいカロリーや脂質”が積み重なり、体重の増加だけでなく、肌トラブルにも影響していた可能性が考えられました。ヘルシーなイメージに安心しきってしまうと、量も質も見落としやすくなる、それが今回の大きなポイントです。

ヘルシー迷子を抜け出す、間食リセット術

では、干し芋やドライフルーツはダイエット中に避けるべきなのでしょうか。結論から言えば、完全にやめる必要はありません。大切なのは「量」「選び方」「食べ方」です。

まず意識したいのが適量です。干し芋であれば1回あたり30〜50g程度、ドライフルーツもひとつかみ(20〜30g程度)を目安にすると、エネルギーの摂りすぎを防ぎやすくなります。Eさんのように“1袋そのまま”を習慣にしてしまうと、知らないうちにカロリーオーバーになりやすいため、小分けにしておくのも有効です。

次に「選び方」。ドライフルーツは原材料表示を確認し、「果物のみ」のシンプルなものを選ぶのが基本です。ミックスナッツも同様に、無塩・無添加のものを選ぶことで、余分な脂質や塩分の摂取を防ぐことができます。

そしてもうひとつ、見直したいのが「そもそもドライである必要があるか?」という視点です。手軽さは魅力ですが、フレッシュな果物であれば水分が多く、同じ量でも満足感が得られやすくなります。例えば、りんごやいちご、柑橘類などは自然な甘みがありながら食べすぎを防ぎやすい選択肢です。また、さつまいもも干し芋ではなく、蒸したものを選べばボリュームがあり、腹持ちもよくなります。

Eさんにも、干し芋は量を決めて小分けにし、ドライフルーツは無添加のものを選ぶこと、そしてフレッシュな果物や蒸しさつまいもも取り入れるようアドバイスしました。すると間食のバランスが整い、体重も徐々に安定。肌の調子も落ち着いてきたといいます。

「体にいいもの=いくら食べてもいい」ではありません。正しく取り入れれば、ドライフルーツや干し芋も十分に味方になります。大切なのは、“なんとなく選ぶ”のではなく、“目的に合わせて選ぶ”こと。それが、無理なく続く食習慣への近道です。

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