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医師「取り返しのつかない事態に」→ 実は『脳梗塞』を引き起こす…良かれと思ってやりがちな“4つのNG生活習慣”とは?

  • 2026.4.1
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「今日も朝からしっかり運動した」「サウナで汗を流してスッキリした」。そんな健康的なルーティンが、実はあなたの脳の血管に深刻なダメージを与えているとしたら……?

健康への意識が高い方ほど、ついストイックに身体を追い込みがちですが、その努力が「血管の限界」を超えてしまうと、脳梗塞という取り返しのつかない悲劇を招く恐れがあります。なぜ、身体に良いはずの行動がリスクに変わってしまうのか。そして、長年続けてきたルーティンを諦めずに、命を守る「安全装置」を組み込むにはどうすればいいのでしょうか。

麻酔科専門医の松岡雄治先生に、血管を守りながら健康を維持するための正しい習慣術を解説していただきます。

健康習慣が、なぜ「脳梗塞」を招いてしまうのか?

---健康のために良いと思って続けている運動やデトックスが、どうして脳梗塞のような重大な疾患を招いてしまうのでしょうか?

松岡 雄治さん:

「これは、健康のために行なっている習慣が、ときに極端な『脱水』と『血圧の乱高下』を招き、脳の血管が詰まることにつながるからです。

汗をかいて老廃物を流したいと考えるのは、健康意識が高い方には馴染みのある考え方です。運動やデトックスの意識はもちろん健康に良い面の方が多いのですが、限界を超えると、命に関わる事態を引き起こします。脳梗塞は、血管という『細いホース』が詰まる病気です。その努力が見えない血管の限界を超えると、取り返しのつかない事態を招くことがあります。

健康習慣が脳の血管を詰まらせるメカニズムは以下の通りです。

・加齢や生活習慣病によりサビ(プラーク)が溜まり、もろくなった血管に強い水圧がかかる。
・限界を超えた血管の内壁が破綻して傷がつき、修復のために血の塊(血栓)が作られる。
・大量の発汗による脱水は、サラサラの血液から水分を奪い泥水のようにドロドロにする。
・血圧の乱高下でキュッと細く縮んだ血管に、ドロドロの血栓が押し込まれる。
・限界を迎えた血管が完全に詰まり、広範囲の脳細胞が一気にダメージを受ける(脳梗塞)。

各種ガイドラインでも、極端な温度差や脱水による急激な血圧変動は、心血管病の重大な引き金として警告されています。身体に良いはずの行動が、血圧と水分のバランスを崩すことで、脳の血管を傷める習慣に変わりうることをぜひ知っておいてください。」

専門医が危険視する「4つのNG習慣」

---健康意識の高い人が無意識に行っていることの中に、脳梗塞のリスクを高める要因はあるのでしょうか?

松岡 雄治さん:

「健康を維持するためにストイックに身体を追い込むのは本来素晴らしいことです。しかし、身体の構造を無視した過度な負荷は、取り返しのつかない悲劇を招きます。過酷であるほどよいというわけではないということをあえてお伝えしたいと思います。

脳梗塞の引き金となる、専門医が危険視する4つのNG習慣は以下の通りです。

・起床直後の激しいランニング(朝活)
睡眠中は汗をかいていながら、給水もできません。朝は、一日で最も血液がドロドロになる時間帯です。そこで心拍数を急上昇させ、血圧の乱高下が起こると血管には大きな負担がかかります。

・水分補給なしのサウナと水風呂
暑熱環境で極限の脱水状態に至るとともに、血管が開き切った状態で冷水に入ることで、血管が強烈に収縮しドロドロの血栓が詰まります。

・熱いお風呂での長時間の半身浴
デトックス目的の大量の発汗で脱水が進み、浴室から出た際の寒暖差で血圧が急上昇します。

・水分も摂らず休日に寝だめ
睡眠不足を補うために、週末に寝溜めすることもあるかもしれません。しかし、睡眠中の発汗で失われた水分が長期間補給されないと、血栓ができやすい脱水状態が長く続いてしまいます。

これらは一見すると身体に良いことや、スッキリすることに思えます。自覚症状のない動脈硬化が隠れていた場合、これらの習慣が最後の一撃となりえます。」

脳梗塞を回避するための「3つの安全装置」

---今までのルーティンを無理にやめるのではなく、安全に続けるために私たちができる対策を教えてください。

松岡 雄治さん:

「長年続けてきたルーティンを急に変えるのは強いストレスが伴います。それに、サウナや朝の運動は良い側面も大きいのです。ただし、命を守るための『安全装置』を必ず組み込んでください。先ほどのメカニズムを断ち切り、無理なく続けられる具体的なアクションは以下の3つです。

1. 行動前に、プレ補給

起床して朝の準備に入る『前』やサウナに入る『前』に、コップ1杯(約200ml)の水や経口補水液を必ず飲み、血液の水分不足を防ぎます。

2. 朝の血圧チェック

朝活として運動をする場合、運動前に家庭用血圧計で測り、上の血圧が135mmHg以上なら激しい運動はやめて軽い散歩に変更します。

3. 温度差をカバーする

寒い日の外出や水風呂の前に、必ず十分な準備体操や掛け湯(水)をして、血管の急激な収縮を防ぎます。」

健康のための努力を「命を守る努力」に変える

健康のための努力で健康を損なってしまっては本末転倒です。ご自身の血管が現在どのような状態なのか、自己判断するのはとても難しいことです。

ぜひ、常に脱水状態にならないように意識的な給水をするとともに、血圧を良好にコントロールしましょう。血圧が高い日が続くようであれば一度近くのクリニックを受診してみてください。睡眠時無呼吸症候群など、思わぬ原因が隠れていることもあります。せっかくの健康的な習慣を活かすために、積極的な姿勢でご自身の状態と向き合ってください。


監修者:松岡 雄治
麻酔科専門医。総合病院、大学病院、小児専門医療機関での勤務を通じ、幅広い周術期管理に従事。現在は急性期病院で麻酔科医として勤務する。日々、美容領域を含む各診療科の手術に携わっている。医師としての知識と経験を活かして医療系ライターとしても活動し、医療・健康・美容分野の記事執筆、医学論文の解説、商品監修、AI技術開発関連プロジェクトへの参加などの実績を有する。睡眠コンサルタント、睡眠検定1級の資格も保有。

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