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管理栄養士「捨てるの、ちょっと待って!」 →つい処分しがちな『野菜の皮や芯』…実は“若返り成分”が数倍も詰まっていた!

  • 2026.3.7
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

野菜を調理するとき、ついつい捨ててしまう皮や芯、外葉。でも実は、それらの部分にこそ、私たちが知らない驚くべき栄養が隠されているとしたら…?多くの人が抱える「本当に栄養があるの?」「どうやって食べたらいいの?」という疑問に、専門家が分かりやすく答えます。管理栄養士が「捨てるの、ちょっと待って!」明かす野菜は、一体なんなのでしょうか。

この記事を読めば、今日からあなたの食卓が、もっと豊かに、そしてヘルシーに変わるはず。管理栄養士の小池三代子さんに、普段は見過ごされがちな野菜の部位が持つ力と、毎日の食事に無理なく取り入れるための賢い活用術を教えていただきました。

野菜の「捨てるところ」に、なぜ栄養が詰まっているの?

---普段捨ててしまいがちな野菜の皮や茎、種の部分に、なぜ栄養が豊富に含まれているのでしょうか?その栄養素が私たち人間の体にどのような良い影響を与えるのか教えてください。

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子さん:

「まず、皮の部分にはポリフェノールやカロテノイドといった抗酸化物質が豊富に含まれています。これらは紫外線や害虫、微生物などの外的ストレスから植物を守るために合成される成分(フィトケミカル)で、いわば植物にとっての“バリア”の役割を果たしています。たまねぎの皮に含まれるケルセチンや、にんじんの表層に多いβカロテンなどが代表的です。抗酸化物質は体内で活性酸素を抑え、細胞の老化や生活習慣病の予防に関わることから「若返り」に役立つと考えられています。

次に、茎や葉脈の周辺には食物繊維やミネラルが多く含まれます。これらは植物の構造を支える役割を担うため、細胞壁が厚く、セルロースやヘミセルロース、リグニンといった不溶性食物繊維が豊富です。人間にとっては消化されにくいものの、腸内環境を整えるプレバイオティクスとして働き、免疫機能の維持や代謝改善に貢献すると考えられています。
※プレバイオティクス:消化されないまま腸に届き、善玉菌のエサとなって腸内環境を整える成分のこと

さらに、種の部分は芽を出し、成長するためのすべての栄養が凝縮されています。脂質、たんぱく質、ビタミンEやB群、亜鉛などが多く含まれ、発芽時に必要なエネルギー源となります。

このように、皮・茎・種といった部位には、植物が過酷な環境を生き抜くため、あるいは子孫を残すために濃縮した成分が多く存在します。それが結果として、人間の体にとっても抗酸化作用や腸内環境改善などの健康効果をもたらすと考えられています。」

特に皮や芯に注目!驚きの美容効果と、気を付けたいこと

---特に注目すべきは、やはり皮や芯の部分でしょうか。これらの部位がもたらす美容効果や健康メリットについて、もう少し詳しく教えていただけますか?また、摂取する上で注意すべき点があればお願いします。

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子さん:

「野菜や果物の皮にはポリフェノールやカロテノイドといった抗酸化物質が集中的に存在します。紫外線や害虫、乾燥などのストレスに直接さらされる部位であるため、防御成分が多く合成・蓄積されるのです。実際に、りんごやなす、にんじんなどでは、皮の部分のほうが果肉よりもポリフェノール含有量が数倍高いと報告されている例もあります。抗酸化作用は、体内の活性酸素を除去し、細胞の酸化ダメージを軽減する働きがあるため、細胞や血管の老化スピードを抑制し、美容面にも間接的に寄与すると考えられています。

また、芯や外葉には不溶性食物繊維が豊富で、腸内環境の改善に役立ちます。腸内細菌のバランスが整うことで、便通の改善や炎症の抑制、栄養吸収効率の向上が期待されます。近年では、腸内環境と肌状態の関連も注目されており、間接的に肌荒れの予防やターンオーバーの正常化につながる可能性が示唆されています。

ただし、「皮を食べれば若返る」といった即効性のある劇的効果があるわけではありません。抗酸化作用や美容効果は、あくまで日々の食習慣の積み重ねの中で発揮されるものです。また、農薬残留の問題や消化のしやすさにも配慮する必要があります。

まとめると、野菜の皮や芯、葉などの部位は、可食部と比較して抗酸化物質や食物繊維の含有量が高い傾向にあり、適切に調理・摂取すれば、健康維持や美容面で一定のメリットが期待できるといえるでしょう。」

明日からできる!捨てずに栄養を摂る「3つの活用テクニック」

---捨ててしまうのはもったいないと分かっていても、なかなか毎日の食卓に取り入れるのは難しいと感じる人もいるかもしれません。普段の食事に無理なく、そしておいしく、これらの部位を取り入れるための具体的な調理法や保存のコツを教えてください。

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子さん:

「普段捨ててしまいがちな野菜の皮や芯、外葉などを無理なく食卓に取り入れるためには、「細かくする」「だしにする」「冷凍保存する」という3つの工夫が、簡単で続けやすい方法です。

まず手軽なのは、みじん切りにして料理へ“混ぜ込む”方法です。にんじんや大根の皮、ブロッコリーの茎などは細かく刻めば食感が気になりにくく、チャーハン、ハンバーグ、味噌汁の具、卵焼きなどに自然に加えられます。特にブロッコリーの茎は甘みがあり、外側の硬い部分を薄くむけば中心部は十分やわらかく使えます。

次に効果的なのが「ベジブロス(野菜だし)」です。玉ねぎの皮、にんじんの皮、キャベツの外葉や芯などを保存袋に入れて冷凍し、ある程度たまったら水と一緒に弱火で20分ほど煮出すだけで、旨味とポリフェノールを含むだしが取れます。ビタミンCやB群・ミネラル・ポリフェノールは水に溶け出すため、スープとして摂取することで無駄なく取り入れられます。味噌汁やカレー、煮物のベースに使えば、風味と栄養価が自然に高まります。

保存のコツは、よく洗って乾かすことです。水分が多いままだと傷みやすくなるため、よく乾かすかキッチンペーパーなどで水気を拭き取ります。冷凍しておけば栄養価の大きな損失を防ぎつつ、必要なときにすぐ使えて便利です。冷凍することで植物の「細胞壁」が壊れやすくなり、後で加熱した際に中の栄養が溶け出しやすくなるという、メリットもあります。

日々の調理の延長線上で少し工夫するだけで、栄養価と食材活用の幅は大きく広がります。」

もったいないが「おいしい!」に変わる、賢い食生活のススメ

普段何気なく捨てていた野菜の皮や芯、外葉には、植物が自身を守り、成長するために蓄えた驚くべき栄養素が詰まっていることが分かりました。抗酸化作用のあるポリフェノールやカロテノイドは「若返り」に、豊富な食物繊維は腸内環境を整え、ひいては美肌や免疫機能の維持に貢献するとのこと。

もちろん、皮を食べるだけで劇的に変化するわけではありませんが、日々の食習慣の中で少しずつ意識することで、健康維持や美容面でメリットが期待できるでしょう。

そして、そのためのハードルは決して高くありません。管理栄養士の小池さんが教えてくれた「細かく混ぜ込む」「ベジブロスにする」「冷凍保存する」という3つの簡単テクニックを活用すれば、無理なく毎日の食事に取り入れられます。

今日から、あなたのキッチンで、捨てられがちだった野菜の部位が「宝物」に変わるかもしれません。賢く、おいしく、健康的な食生活を始めてみませんか。


監修者:かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。"