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朝から体が重い40代以降へ。栄養ドリンクの「とりあえず飲み」に潜む“意外な落とし穴”と正しい選び方【管理栄養士が解説】

  • 2026.5.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

仕事や家事に追われ、「しっかり寝たはずなのに朝から体が重い」「夕方になると急に動けなくなる」といった悩みを抱えることはありませんか?

40代以降になると、こうした慢性的なだるさに悩む方は少なくありません。そんなとき、手軽に買える栄養ドリンクに頼りたくなる気持ち、よくわかります。でも、その「一時的な回復」が、実は知らないうちに体の負担になっているとしたら?

「疲労回復」と「疲労感の軽減」の違いを知り、根本的なだるさを解消するための正しい付き合い方を、管理栄養士の工藤まりえさんに聞きました。

「これ1本で頑張れる」は危険? 栄養ドリンクに潜む意外な落とし穴

---仕事や家事に追われる40代。手軽に買える栄養ドリンクに頼る機会も増えがちですが、毎日続けて飲んでも大丈夫なのでしょうか?

工藤まりえさん:

「40代以降の慢性的なだるさは、単なる寝不足だけでなく、更年期によるホルモン変化・自律神経の乱れ・睡眠の質の低下・栄養不足など、さまざまな要因が重なっている場合があります。そこで注意したいのが、『疲労回復』と『疲労感の一時的な軽減』は別だという点です。多くの栄養ドリンクに含まれるカフェインや糖分によって、一時的に元気になったように感じても、体そのものが回復したわけではありません。

こうした状態が続くと、疲労のサインを見過ごしたまま無理を重ね、睡眠の質の低下や自律神経の乱れを招くことがあります。また、糖分が非常に多いため、血糖値の変動を繰り返したり、カロリーの摂り過ぎにつながったりするだけでなく、体重増加や中性脂肪の上昇、将来的には生活習慣病や糖尿病のリスクにも注意が必要です。さらに、更年期症状や貧血、甲状腺機能の異常など、本来の原因が隠れてしまい、必要な対策や受診のタイミングを逃してしまう点にも注意が必要です。」

「とりあえず」は卒業。今の自分に必要なドリンクの選び方

---では、栄養ドリンクをうまく活用するために、私たちはどのような視点を持てばよいのでしょうか?

工藤まりえさん:

「まず前提として、栄養ドリンクは毎日の疲れ対策として頼り続けるものではなく、『今日はどうしても頑張りたい』という場面で活用するのが理想です。慢性的なだるさがある場合は、睡眠や食事・生活習慣・体調変化など背景を見直すことが基本になります。

まず確認したいのが糖分の量です。製品によっては糖質を多く含むものもあり、血糖値の急上昇と急低下を起こしやすく、一時的に元気になったあと、かえって強いだるさを感じることがあります。次に見たいのがカフェイン量です。カフェインは眠気を感じにくくし、一時的にシャキッとした感覚をもたらしますが、疲労そのものを回復しているわけではありません。40代以降は睡眠の質が変化しやすいため、夕方以降や複数本の利用は、睡眠の質低下につながることがあります。

選ぶ際は、『眠気対策なのか』『栄養補給なのか』など、まず目的を整理することです。『強そうなもの』ではなく、『今の自分に必要なもの』を選ぶ視点が大切です。」

だるさを溜め込まない体づくり。ドリンクは「ここぞ」という時の助っ人に

---栄養ドリンクに依存せず、根本から体調を整えるために、私たちが今できることは何でしょうか?

工藤まりえさん:

基本として大切なのは、栄養ドリンクに頼ってだるさを補うのではなく、日頃から『だるさを感じにくい体の土台』を整えることです。特に40代以降は、筋力の低下やホルモンバランスの変化、睡眠の質の低下なども疲労感に影響しやすくなります。まずは、筋肉の材料となるたんぱく質や、疲労回復効果のあるビタミンB群をしっかり摂れる食事を心掛けましょう。

そのうえで、『今日は大事な予定がある』『どうしても頑張りたい』といった日には、目的に応じて活用するのがおすすめです。選ぶ際は、パッケージの印象だけで決めず、成分や用途を確認する習慣を持つことが大切です。例えば、眠気対策ならカフェイン配合タイプ、疲労感や体力低下が気になる場合はビタミンB群やタウリンを含むタイプ、風邪の引き始めにはビタミンCや生薬成分を含むタイプなど、目的によって選ぶものは変わります。

また見落としやすいのが糖質量です。空腹時を避ける、たんぱく質や食物繊維を含む食品と一緒に摂る、糖類控えめタイプを選ぶなど、血糖値の変動を緩やかにする工夫も意識したいポイントです。」

サポート役として賢く活用することが大切

栄養ドリンクはあくまでサポート役。まずは日々の食事や睡眠といった土台を整えることが、40代からの疲れとうまく付き合う鍵になります。今日から成分表示をチェックする習慣をつけ、どうしても必要な時だけ賢くドリンクを活用する。そんな「自分の体を労わる選択」を重ねることで、夕方になっても動ける、軽やかな体を目指していきましょう。


監修者:工藤まりえ
大学にて栄養学と分析化学を専門とし、管理栄養士免許を取得。卒業後は都内飲食系会社にてフードコーディネーターとして勤務。また、管理栄養士としてはスポーツジムに通う方を対象に、体質改善・ダイエットのための栄養指導を実施。短期的な痩身だけではなく、健康的で太りにくい体質への改善を目指した、専門的かつ行動に移しやすいアドバイスを毎月100名程に対して行っている。

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