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【ルームツアー総集編】イケアデザイナー5人の自宅公開。北欧インテリアに学ぶ、プロの暮らしのアイデア

  • 2026.2.5
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「イケア」の人気デザイナー5人のルームツアー連載を一挙にまとめた完全保存版。スウェーデン本場の200年前のログハウスから、都市部のモダンなアパートメントまで。プロが自ら実践する家具のレイアウトや、お気に入りの「イケア」アイテム、色使いのテクニックを通して、心地よい北欧インテリアのつくり方に迫る。

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ミカエル・アクセルソンの自宅拝見! 家族と育む心地よい北欧の家

Mikael Axelsson(ミカエル・アクセルソン)

「イケア」のプロダクトデザイナー、ミカエル・アクセルソンは、バルセロナのデザインスタジオ、ニュージーランドのマッセイ大学で学んだ後、ストックホルムの美大ベックマンスを卒業。プロダクト、家具、グラフィックなど、幅広くデザインを手掛ける。環境やサステイナビリティにも関心が高く、自然素材を多用した、シンプルで機能的、美しい構造をあわせ持つデザインが特徴だ。

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デザイナーとスタイリストが生み出す、クリエイティブで心地よい住まい

ミカエルがパートナーと4人の娘、犬、猫、4匹のウサギと暮らすのは、「イケア」発祥の地、エルムフルト。大きな2階建ての一軒家は、8つの部屋、3つのバスルーム、キッチン、共有スペース、ガレージなどで構成され、面積は374㎡もの広さがある。

森と隣り合わせの立地に惹かれ、2016年に購入。心地よい空間にするために少しずつ手を加えながら、家族の暮らしに寄り添う住まいを育てており、そのプロセスは今も続いている。

入り口を入るとまず目に入るのは、広々としたリビングと壁を彩る温かみのある色の壁。アーティスティックでオーガニックな空間でありながら、Hemtrevlig(ヘムトレヴェリグ:スウェーデン語でお家の心地よさを表す語)な家だ。

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この家は1971年に建てられており、広々とした間取りと部屋と部屋を繋ぐ大きな開口部など、暮らしやすさが充分に考慮されたスウェーデンのこの時代の典型的なスタイルだ。この家に家族で引っ越す前、週4日をエルムフルトで過ごし、家族と1960年代に建てられた家に住む400km北のカールスコーガから通っていたミカエル。

「家族全員で暮らせる大きな家を探していました。学校や職場にも近く、森と隣り合わせ。自然への近さも気に入り内覧もしていないのに入札をしました」

ただ購入当時のインテリアは理想の家からは程遠かったのだそう。バスルームは70年代のままで、90年代風の鮮やかなオレンジで家中が塗られていた。引っ越した当時は一番下の娘ベガは生まれたばかり。予算をかけず、環境負荷を考え既存のものをなるべく使い、出来る範囲で少しずつ理想の家を作り上げていった。

<写真>家族全員分のジャケットと靴が並べられる大きな玄関ホール。正面には家の中心であるダイニングと奥のソファスペースまでが一堂に見渡せる。

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「全員の顔が自然に見渡せ、誰も一人ぼっちにならない丸いダイニングテーブルは大好きなの」とパートナーでスタイリストを務めるサラは語る。円形のフォルムはチェアをあえてバラバラにしてもまとまりやすいので、「イケア」のラタンのチェアや「dk3」の“PIA チェア”、ヴィンテージの椅子を自由に合わせている。照明は、ハイメ・アジョンデザインによる「アンドトラディション」の“フォルマカミ”。

玄関からキッチンまでの床は、既存タイルの上に工業用塗床材“HyCem”を施工。インダストリアルな雰囲気で耐久性も高く、家族が行き交う空間をスタイリッシュで実用的に仕上げている。

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<写真>家の購入時には白だった「イケア」のキッチン“FAKTUM/ファクトゥム シリーズ”。遊び心のある濃いダークブルーに色を塗り直し、ラッカーで仕上げた。台輪も取り外してステンレスの脚をつけすっきりとさせ、壁には白のタイルでフィッシュボーン柄を形作った。

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玄関のすぐ脇に位置するのが家族のためのクリエイティブスペース。ミカエルがデザインをしたり、子どもが絵を描いたり、家族が同じ空間でつながりながら、思い思いに過ごす場所だ。

<写真>配線が隠せる「イケア」の機能的なテーブルの周りには、水色に塗った「ゲムラ」のチェアとボリエ・リンダウデザインによる「ラムフルツ」のアームチェアを組み合わせた。卓上のランプはこの秋に「イケア」から発売されるミカエルの新作。光の調節が出来、シェードの角度もそれぞれ変えられる。

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<写真>この家を象徴するダスティ・ピンクの壁色に合わせ、「ストリング ファニチャー」のヴィンテージシェルフもペイントされている。

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部屋を進んだ先にあるのは、2つ目のリビング。ここでは家族がより深い心地よさを感じる場所として、L字に配置したソファとシェーズロングがコーディネートされている。午後になると光が差し込みエネルギーに満ちた場所となり、陽が落ちると深い安らぎをもたらす。

ずっと欲しくて最近手に入れたラタンの大きなランプは「ファームリビング」の“ドゥー フロアランプ”。壁付けの「フロス」のウォールランプ“265”とスウェーデン発「ヨーテックス」のローテーブルをチョイス。「間接照明は空間の雰囲気を決める大切な要素。特にコーナーに置くフロアランプは部屋を柔らかく包み、居心地の良さを生み出してくれます」

<写真>ソファは「イケア」の“SÖDERHAMN/ソーデルハムン シリーズ”。背もたれを外すこともでき、軽くて持ち運びも楽で模様替えもしやすい。

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一番手をかけてリノベーションを行ったバスルームには、高温多湿の環境でもよく育つ観葉植物を配し、自然を室内でも感じられるようにした。

一方、ベッドルームは落ち着いた色合いに統一。包まれるような、静謐で心地よい空間を目指した。大きな空間に色の力を使って、躍動感や心地よさを生み出すサラの卓越した感覚とセンスが感じられる。

<写真>バスタブはスウェーデン発祥のバス専門店「バスライフ」で選び、床材はイタリアから取り寄せた。

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<写真>ベッドルーム。末っ子のVagaが生まれる直前に、新生児との夜に少しでも安らぎを、とブルーがかったグレーに壁を塗りなおした。

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野生の葡萄のツタが茂る緑のカーテンに包まれた、美しいバルコニーに並ぶのは老舗家具販売店「スヴェンスソンス」のオリジナルブランド「1898」のアウトドア家具。歳を重ねるごとに味わいを増し、美しさを重ね存在感を深めていく。この奥のスペースには、ゲストハウスとして使うタイニーハウスを建設中。

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家に物語が生まれる、抜け感と遊び心のデコレーション

ミカエルのパートナーであるサラのスタイリングは、遊び心と自然の息吹を大切にした独自の美意識にある。「大人になりきれない」と語るように、パターンや色、形への好奇心は尽きず、それらを自由に組み合わせながらも、グループ化して配置することで空間にまとまりを持たせている。自然素材や有機的な形状も欠かせない要素で、植物やアート、クラフト作品は非対称でオーガニックな形が、家にある他の規則的なグラフィックデザインと絶妙に融合し、魅力的な調和を生む。

<写真>リビングの一角に置いてある「イケア」“STOCKHOLM/ストックホルム コレクション”のキャビネットの上には、スウェーデンの若手デザイナー、リサ・ライザーのガラス花器、「アンド・クレベリン」のピンクのフレームミラー、そして「イケア」と「マリメッコ」のコラボコレクション”BASTUA/バストゥア コレクション”の無垢白樺の鏡が並ぶ。

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<写真>ヴィンテージの丸く大きなダイニングテーブルには傷が残っているが、日常的にオブジェや本を飾ることで、生活感と美しさを共存させている。リズミカルな柄の花器やオブジェは、ストックホルムを拠点に活動するイギリス人作家ジェニファー・イドリジの作品だ。

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「友人アーティストから譲り受けたり、自分がデザインしたものと交換してもらって手に入れた作品を飾っています。世界に一つだけのものも多く、モノの背景にある人とその思いを知ることは大きな意味を持ちます」と語るミカエル。1つ1つのアートやクラフトが単なる装飾に留まらず、空間に物語性を添えている。

キッチンの作り付け棚は2人でデザイン、制作したもの。「既製品を選ばず自作することで、背板を留めるビスを棚板の裏に隠すなど、細部の工夫が可能になり、よりシンプルで美しい仕上がりになるんだ」とミカエル。

<写真>棚に並んでいるのは「イケア」の陶器やガラスの食器。お皿やジャグはミカエルのデザインした食器シリーズ“GLADELIG/グラデリグ シリーズ”。釉薬の出方などにもクラフトマンシップが感じられるように工夫をしている。

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<写真>柔らかな曲線の手吹きガラスの茶色い花器や、フィカスを無造作に生けたガラスオブジェは、蚤の市で見つけたもの。マヨルカへの家族旅行で撮った写真は、オーク材のシンプルなフレームに収め、空間にさりげない温もりを添えている。

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デザイナーの自宅で見つけた「イケア」プロダクト

“VARDAGEN/ヴァルダーゲン キャセロール ふた付き”

ミカエルが手掛けた“VARDAGEN/ヴァルダーゲン シリーズ”の鋳鉄鍋とフライパン。素材は鋳鉄と炭素鋼のみで、体に有害な成分は含まれず、適切な手入れで世代を超えて使い続けられる。蓋は取手に立てかけられる設計で、蒸気の雫も鍋に戻る細やかな工夫が施されている。ミカエルは「プロダクトは一時的な消費品ではなく、世代を超えて受け継がれるものであるべき。自分にとってこれこそが持続可能性の形態です」と語る。使い込むほどに味わいが増し、料理の時間を豊かに彩る、永続性と実用性を兼ね備えたアイテムだ。

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“SPETSBOJ/スペッツボイ テーブルランプ”

ゲストルームの本棚にそっと置かれた“SPETSBOJ/スペッツボイ シリーズ”グリーンのランプは控えめなサイズながら存在感のあるデザインが魅力。点灯していないときも、オブジェのように空間を引き立て、棚の上に自然に溶け込む美しさを備えている。ランプシェードをひねることで簡単に光の強さを調節できる機能性も嬉しいポイントのひとつ。「一般的なE14電球を使いつつも、カメラのシャッターと同じ原理で、本体をスライドさせることで、機械的に調光出来る仕組みを採用しました」

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“STIGBYGEL/スティグビゲル 回転チェア アームレスト付き”

アームレスト付きの“STIGBYGEL/スティグビゲル シリーズ”の回転チェアは、ワークや学びの時間を快適にするための一脚。自然素材を用いたしなやかなデザインは、長時間座っても心地よさを保ち、機能性と美しさを兼ね備えている。サラとミカエルの家では、子どもたちの部屋に置かれ、「イケア」の収納システム“SKÅDIS/スコーディス シリーズ”と組み合わせて使用。床には50×50cmのカーペットタイルを市松模様に自ら敷き詰め、汚れた部分だけを交換できる実用性もプラス。自然素材のあたたかみが部屋により一層の心地よさを添えている。

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機能美とモノとしての魅力を追求する、生活に根差したデザイン哲学

「形や線に理由がなければ、それは存在すべきではない」。彼のデザイン哲学は常に「目的を持ったシンプルさ」に根ざしている。無駄を削ぎ落としながらも、退屈ではなく日常に小さな魅力を添える存在であることを目指す。「イケア」のデモクラティックデザインは、資源を大切にするスカンジナビアの歴史的な感覚と重なり、彼にとっては創造性を刺激する「制約」でもある。

見た目や機能、品質、価格、持続可能性のすべてを満たすことは容易ではないが、「素敵なものを高くつくるより、良いものを手頃に届けることの方が圧倒的に難しく、だからこそ面白い」と語る。その挑戦こそが、彼を突き動かす原動力となっている。

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ハンナ・グラン・ダールロットの自宅拝見! 北欧らしいセンスに満ちた家

Hanna Grann Dalrot(ハンナ・グラン・ダールロット)

「イケア」のデザイナー、ハンナ・グラン・ダールロットは北ダーラナ地方・エルヴダーラン出身。自然豊かな環境と手仕事の文化の中で育ち、ストックホルムの美大ベックマンスでプロダクトデザインを学ぶ。在学中に自身のブランド「Viltra Designstudio」を設立し、デザイナーとして活動をスタートした。卒業制作のテキスタイルパターンが「イケア」の目に留まり、スカラシップ生として迎えられ、2013年に入社。手を動かして得られる感覚を何より大切にし、自然を最大のインスピレーション源と語るハンナは、独自の美意識で暮らしを豊かに彩る、洗練されながらも温かみのあるインテリア雑貨や家具を生み出している。

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家族の時間を美しく包む、自然とデザインが響き合う心地よい住まい

「イケア」本拠地、エルムフルトから電車で約40分の街、ヴェクショー。街の中心部に1952年に建てられた「Kedjehus(チェーンハウス)」に住むのは、ハンナとパートナーのデイヴィッド、そして2人の子ども。家は2階建ての広さ117㎡で、地下室とガレージは65㎡。さらに2週間ごとにデイヴィッドの10代の子ども2人も加わり、6人で暮らしている。

<写真>「Kedjehus(チェーンハウス)」は、ガレージや物置を介して隣家とゆるやかにつながる独特の住宅形式。地元建築家ベングト・セルヴェとヨースタ・アンダーソンによる設計で、非対称に配された大きな窓や、片側の屋根を短くして2階に光を取り入れる工夫など、当時としては革新的なデザインが特徴だ。

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ハンナたちがここに引っ越してきたのは2018年。大家族の暮らしに合わせ、2020年に大規模にリノベーションした。1階はリビング、ダイニング、キッチンと家族の暮らしが息づく空間だ。元の家の雰囲気やディテールを残すことを最大限配慮し、リビングでは、自然光が空間全体を移ろう様子を楽しめるよう、一部の壁を取り払い天井を高くした。

また、家全体の壁の色も、明るさを意識しつつ落ち着いたトーンに一新した。ベーシックでクリーンな色合いを基調に、部屋ごとに異なるカラーが配されながらも、全体としてはさりげなく自然に調和している。「ここで過ごす日常に彩りを添える背景になるよう、色を選びました」とハンナは語る。

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<写真>ブルーのスツールは「イケア」の“KYRRE/シルレ シリーズ”のスツール。ダイニングテーブルの下のマットも「イケア」。モノトーンでグラフィカルなアイテムは他の家具や空間にも馴染み、空間にリズムをつけてくれるので、インテリアによく取り入れている。ペンダントランプは、デンマークブランド「ニューワークス」の“テンス"。

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<写真>エントランス横にある設計当時のままの階段。「ストリング ファニチャー」の収納システム“ストリング”は、軽やかなデザインと自由な組み合わせで、狭いスペースでも自分だけの収納が完成する。

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家族が集うリビングには 「アンドトラディション」のラウンジチェア“リトルペトラ VB1”とオットマン、「コルシーニ&ルイズ・ミレー」のコーヒーテーブルが配され、脚まわりのすっきりした家具や雑貨が、空間に軽やかさとスタイリッシュな印象をもたらしている。

壁一面に飾られているのは「マリメッコ」でデザイナーの石本藤雄が手掛けたテキスタイル“クイスカウス”。ハンナがまだ駆け出しの学生だった頃、高価なこのテキスタイルをどうしても手に入れたくて、限られたお金でやりくりしながらも、何とか買い求めた思い入れの深いアイテムだ。

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<写真>リビングの窓際。祖父母から受け継いだアルフ・スヴェンソンデザインのラウンジチェアは、シープスキンに張り替え大切に使っている。熱気球のようなランプはインガ・センペによる「ムスタッシュ」の“ヴァプール”。

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10代の子どもたちには、それぞれ自分だけのスペースが必要だったので、2階は大きく改築して部屋数を増やした。壁や床の素材、家具のセレクトはそれぞれの個性を尊重しつつ、家全体の心地よい色のバランスを崩さないように計算されている。自然光が差し込む明るい赤ちゃん部屋や、落ち着いたトーンの読書コーナーなど、機能性とデザイン性が絶妙に調和し、家族一人一人が安心して過ごせる空間になっている。

カーテンの生地は、ハンナが「イケア」の奨学金を得るきっかけとなった卒業制作“テキスタイル・ランドスケープ”。故郷エルヴダーランの自然をモチーフにしたデザインだ。窓辺のランプは祖父との共作で、木部は祖父が手掛け、ハンナのテキスタイルを合わせたもので、家族の歴史とデザインが調和するアイテムとなっている。

<写真>ソファは、座面下の大きめ収納スペースが嬉しい「イケア」の“JÄTTEBO/イェッテボ シリーズ”の寝椅子モジュール。壁には「マリメッコ」“スーラ ウニッコ”ファブリックパネルでグラフィカルに。

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<写真>2歳の娘エーリンの部屋。「ストッケ」のベビーベッドの上には「クリッパン」のフェルトで出来たモビールがゆらめく。子どもは大人とは異なる文脈で世界を感じ取り、独自の方法で発見を重ねていく。「娘の視点から世界を見ることは、デザイナーとして新しい感覚と気づきを与えてくれます」とハンナ。

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<写真>ベッドルームのテーブルランプは「イケア」の“DEJSA/デイサ シリーズ”のテーブルランプ。伝統とタイムレス、モダンが共存するようなデザインが印象的で、柔らかい光が寝室を心地よく照らしてくれる。

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エルヴダーラン(Älvdalen:スウェーデン語でälv/川、dalen/谷)はダーラナ地方北部に位置する、山深く自然に囲まれた美しい地だ。北部にはスカンジナビア山脈が入り込み、深い森や清らかな川、湖が点在する。この地で育ったハンナは、夏の間を水道も電気もない「Fäbod(フェーボード:ダーラナ地方のサマーハウス)」で過ごし、松の木の皮で小さなボートを作ったり、野の花でブーケを束ねたりすることに夢中になった。両親や祖父母も器用で、ラグを織り、家までも建ててしまうなど、暮らしに必要なものは自分たちの手で作ることが日常の一部だった。幼い頃から自然とものづくりに親しんだ体験は、ハンナの創造力の源となり、今もなお彼女のデザインや暮らしに息づいている。

そして、北で生まれ育ち、長い冬を経験してきたハンナにとって、スウェーデン南部の穏やかで暖かな暮らしは、日々に小さな喜びをもたらしてくれる。庭には大きなプランターを設け、ダリアを育てながらガーデニングを楽しんでいるという。「太陽の光であたたまったモモを手に取り、自分で育てた花でブーケを作り、部屋に飾る生活は、心から満たされる時間です」と話す。

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リノベーションのタイミングで庭に建てられたのは、スウェーデンのタイニーハウス「Attefallshus(アッテフォールフース)」。母屋の大きな窓にゆるやかに呼応するよう窓を大きく配置し、建物自体の角度にも工夫を凝らして庭や周囲の自然環境に溶け込む設計とした。母屋とは敷石からウッドデッキで緩やかに繋がり、アウトドアキッチンも設置。さらに奥には倉庫として使える小屋も建てた。これらは庭や母屋とのバランスを考慮したスウェーデンの景観ルールに沿って設計され、自然の緑に馴染む緑がかったスモーキーなグレーで統一されている。

仕事、ガーデニング、外で過ごす、子供と遊ぶ、料理をする――どの行為も庭の空間の中で自然に行うことができ、全体が一連の調和の取れた場所となっている。庭で過ごす時間が、家の中での生活の延長のような感覚になり、暮らす喜びをさらに豊かにしているのだ。

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<写真>「アッテフォールフース」用にセレクトしたのは、「イケア」の“FRÖSET/フローセット シリーズ”のイージーチェア。ゴットランド島フォーレの羊毛で温かみをプラス。壁の小さなテーブルは「メニュー」の「Menu」の“イェーウォールテーブル”。

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<写真>窓辺には、スウェーデンを代表する陶芸家、シグネ・ペーション・メリンが「ビーアルン・ブルック」のためにデザインしたアルミ製の器と、ハンナがデザインしたホワイトの“TRÄDGRÄNSEN/トレードグレンセン シリーズ”のウォールデコレーション。

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デザイナーの自宅で見つけた「イケア」プロダクト

“Tvåmastad/トヴォマスタード LEDポータブルランプ”

スズランの釣鐘形の白い花と、葉がそっと包み込むような形から着想を得てハンナがデザインしたエレガントなLEDランプ。軸は実用的なハンドルで電池式のため自由に持ち運べる。真鍮とオパールガラスを用いた素材使いも巧みで、置く場所を問わず温かみのある光を描き出す。美しさと実用性を兼ね備えた、日常にそっと寄り添うデザインだ。

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“IKEA 365+ カラフェ 栓付き”

「イケア」の定番アイテムで、ハンナのお気に入りの一つ。形・機能・品質・価格・持続可能性という、「イケア」のデザイン哲学のすべてを満たしている。「日常使いからパーティーまで幅広く使えるのが魅力。暖かい飲み物も冷たい飲み物もOKで、食洗機でも洗える実用性も嬉しい」と語る。シンプルながらディテールにこだわったデザインや、コルクの蓋が形のアクセントになっている点もお気に入りのポイント。

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“Tjärlek/シャーレク ティーライトホルダー”

2025年のイースターで発表されたハンナデザインのシリーズ。職人の手吹きした厚みのある二色のガラスの組み合わせで鮮やかな色彩を生み出している。灯すと影までも美しく映えるようデザインされており、ひとつでも、テーブルを彩るグループ使いでも存在感を放つ。

「色鮮やかでありながら、とても儚いニュアンスを持たせたかったんです。冬から春へと季節が移り変わり、野の花が一斉に咲き始める春。色彩が溢れ息を吹き返す自然を見て感じた幸せな気持ちが、デザインのインスピレーションになっています」

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ハンナの哲学ともいえる「手仕事の温かみ」と「機能性」、そして「自然からのインスピレーション」を融合させたデザインは、スカンジナビアの伝統や自然の感性と深く共鳴している。ディテールへの配慮、素材の選び方、色の組み合わせ方にも一貫した美意識があり、彼女の生み出すプロダクトは、伝統的なインテリアにもモダンな空間にも自然に調和する。

「『イケア』でデザイナーとして働くことは、人々の日常の何気ない瞬間に関わること。そのことが自分にエネルギーを与えてくれるんです」と彼女は語る。

大量生産という文脈のなかで美しいデザインを追求し続けることは挑戦であり、同時に大きな喜びでもある。手仕事の温かみと、唯一無二の感覚を宿したプロダクトを生み出していきたい——それが、彼女の変わらぬ願いだ。

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フリソ・ワイヤーズマの自宅拝見! 200年を受け継ぐ北欧のログハウス

Friso Wiersma(フリソ・ワイヤーズマ)

「イケア」のプロダクトデザイナー、フリソ・ワイヤーズマはオランダ出身。キャビネットメーカーとして家具づくりを学び、さらに船大工として腕を磨いたという異色のキャリアの持ち主だ。木材への深い理解と洞察はこうした職人的背景に支えられており、天然素材の魅力を引き出しつつ、安心感のある佇まいと堅牢な機能性を両立させるデザインこそが、彼の創作の核となっている。

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時の美しさを受け入れ、新旧が息づく温もりある住まい

フリソとアーティストである妻のマリー、そして2人の子どもたちが暮らすのは、スコーネ地方北端に位置する街ロースフルトで見つけた、「Timmerhus(ティンメルフース)」と呼ばれるログハウスだ。

1830年頃に建てられたとみられるこの2階建ての木造建築は、300㎡を超える広さを持つ。7年前に友人の家のリフォームを手伝っていた際に偶然この家を発見したフリソ。「多くのオリジナルのディテールがそのまま残っている稀有な物件だった」と当時を思い返す。

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一歩足を踏み入れた瞬間に彼が感じたのは、この家に宿る200年の歴史と、言葉では言い表せない“Old Soul(古い魂)”だった。電気も水道もなく、20年間誰も住んでいなかったその家は、限りなく廃墟に近い状態。それでも船大工としての経験を持つ彼は、骨格の確かさと造りの良さを瞬時に見抜き、さらに家が建てられた明確な意図までも理解できたという。

スウェーデンに来る前は、わずか32㎡のアムステルダムのアパートで暮らしていたフリソ夫妻。そんな彼らにとって、この家との出合いはまさに新たな可能性そのものだった。「イケア」でまだ研修生という立場でありながら購入を決意したフリソに、上司は「本気か?」と驚いたという。その反応さえも、夫妻が新しい暮らしに賭けた迷いのない情熱を物語っている。

<写真>一番のお気に入りの東側のベランダ。日の出を眺めながら小さな丸テーブルで朝のコーヒーを楽しむ。内壁には外装と同じ赤を採用。これにより視覚的に庭が空間に引き込まれ、まるで休暇を過ごしているような感覚に。

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家は東向きで、朝日がやわらかく差し込み、西側の窓からは夕暮れ時に落ち着いた光が満ちる。その古典的な形と配置には、どこか “優美さ” が宿っているという。また、集落の一部として景観に自然に溶け込み、教会と向かい合う中心的な立地は、人が集い、開かれた家としての魅力を備えている。フリソは「家の内部は変えられるが、家が建つ場所だけは変えられない」と語り、この立地がもつ確かな価値を強調する。

<写真>眼下に広がる広大な庭は、夫妻の哲学である「開かれた家」を体現するように、家の一部を間借りするガーデナーによって耕されている。豊かな自然の恵みと、営みそのものを共有するという、この家ならではのライフスタイルだ。

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大規模な改修にあたり、フリソ夫妻が最も重視したのは、古い家が持つ魅力を最大限に引き出し、きちんと尊重することだった。単に修繕するのではなく、「どの部分が古く、どの部分が新しいのかを明確に示すこと」も重要なテーマとしていたという。

彼らは、古い家の美しさに呼応する本物の素材を選び、環境に配慮した天然由来の方法で改修を進めた。その背景には、日本の“侘び寂び”の考え方からの影響もあり、時間とともに味わいを深めていく家づくりを目指している。

<写真>新しく設えた壁には、すべて特有の下地処理を施して質感を加えた。もともととても暗かったため、改修した天井の一部にも同じ手法を用い、紙で覆ったうえで有機塗料で白く仕上げている。家が時とともにわずかに動くと紙もそれに呼応し、繊細なテクスチャーが生まれる。その結果、家全体が見違えるほど明るくなったという。

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<写真>メインダイニングの奥には、陽の光に映えるグリーンのキッチンと小さなダイニングテーブルを配置。

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<写真>ボーエ・モーエンセンの丸型拡張式のダイニングテーブルは、ゲストをもてなすことが大好きなフリソにとって、人々の会話と繋がりに大きな影響を与えるという。テーブルは単なる家具ではなく、「共有された物語に満ちた、詩的なオブジェ」。尊敬するモーエンセンの作品が家の中央にあることは、彼にとって特別な意味を持つ。

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インテリアでは、伝統的な品々とモダンな家具を組み合わせることで生まれる緊張感を大切にしている。伝統だけに寄りすぎると家は美術館のように美しく整う一方で、実際に暮らす場所としての実感が薄れてしまう。しかし、その二つを程よく組み合わせることで、家は生き続け、今を生きる私たちとつながり続けるのだとフリソは語る。

<写真>柔らかい光が差し込む2階の大きなリビング。温もりのある木の壁を背景に、「イケア」のアームチェア“POÄNG/ポエング シリーズ”に3人掛けの赤いソファ、壁には妻でありアーティストであるマリーの赤い抽象画が飾られ、空間に深みとアートのアクセントを添えている。

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<写真>木のぬくもりに包まれた、明るい子ども部屋。マスタードイエローやスモーキーなピンクに緑と青のアクセントが楽しい空間を彩る。

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フリソが提案するのは、インテリアスタイルを一つに厳密に固定しないこと。空間に深みを出すには、素材感や差し色で遊び心を持つことが大切だという。

「ヴィンテージ家具が好きで、よくオークションで気に入ったものを探してきます。歴史ある名品が、「イケア」デザインのシンプルさや率直さに自然に馴染むのを見るのは、いつも興味深いですね」とフリソ。古き良きものと現代的なプロダクトを大胆に掛け合わせることで、空間は生き生きとし、住む人の個性がより鮮明に表れるのだ。

<写真>オークションで手に入れたオールドイケア。1980年以降「イケア」で多くのデザインを手掛けたトルド・ビヨルクルンドが1990年代にデザインしたラウンジチェア“Skye”。この家には色々な年代の「イケア」家具やヴィンテージ家具が混在し、特別な魅力を放っている。

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<写真>キャビネットメーカーとしての経験を持つフリソの職人技と遊び心が光るオリジナル家具。ヴィンテージのドロワーチェストをベースに、水道の蛇口とグラスハンガーを組み込み、シックなバーカウンターへと生まれ変わらせた。

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フリソが考えるスウェーデンデザインの本質は、素材を賢く工夫して使うことにある。それは、身近にあるものを最大限に活用せざるを得なかった、この国の質素な暮らしのルーツに由来しているという。また、冬の長い暗闇のなかで育まれた“光”への強いこだわりも、スウェーデンらしさを形づくる重要な要素だ。

さらに、彼がデザインにおいて重視する極めてスウェーデン的な概念が“ラゴム(Lagom)”。「多すぎず、少なすぎず、ちょうど良い塩梅」を意味するこの考え方は、スウェーデンのデザイン文化に深く根付いており、フリソ自身の創作にも大きな影響を与えている。

<写真>東側からの光がたっぷりと入る寝室から、奥の2階リビングエリアを望む。年季の入った剥き出しの木の壁と左に置かれている「イケア」の“OBEGRÄNSAD/オーベグレンサッド LEDフロアランプ”が生み出す、心地よいコントラストが不思議な魅力を醸し出している。

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デザイナーの自宅で見つけた「イケア」プロダクト

“KONCIS/コンシース ガーリックプレス”

「基本的に円やチューブ状のフォルムを上手く組み合わせたフォームで、そのシンプルさが素晴らしい。とても実用的で、掃除も簡単」と絶賛する。さらに特筆すべきは耐久性。学生時代に購入し、15年経った今でも変わらず機能していることが、手頃な価格でありながら賢く作られた「イケア」デザインの証明だ。

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“IVAR/イーヴァル シェルフユニット”

「木材を効率的に使ったシンプルさと、パーソナルなものに出来る可能性を最大限に秘めている」のが魅力の“イーヴァル シリーズ”。フリソにとって“イーヴァル シリーズ”は「自分の表現が出来る最高のキャンバス」であり、好みの色に塗り、ものを飾るだけで、それがまるで額縁のように飾るものを引き立ててくれる点が気に入っているそう。

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“METOD/メトード システムキッチン”

多くの人が外側のみを検討しがちなキッチンにおいて、フリソは「インサートからシステム全体に至るまで、内部含め非常に多くの思慮深いデザインが施されている」点を高く評価する。引き出しのスライド部分やヒンジの品質も含め、「デザイナーの視点から見ても、“METOD/メトード シリーズ”はとてもよく設計されている」と太鼓判を押す。

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この家で実践されている新旧の融合や天然素材の活用、そして時間の経過を美しく受け入れる姿勢といったフリソの哲学は、「この家のリフォームとインテリアデザインこそが、何よりのインスピレーション源だ」と語るように、家の隅々にまで息づいている。

フリソにとってデザインとは、ただ美しいものをつくるだけではなく、使い手の生活に寄り添い、その質を高めることにある。デザイナーとして、人々の暮らしをよりシンプルに、快適に、豊かにすることは大きな責任だと考えている。そして、デジタル化が進む今だからこそ、触れる・持つ・使うといった行為の中で身体や感覚に寄り添うものを生み出していきたいと語る。

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ルーカス・バズレの自宅拝見! 古民家ベーカリーに佇むアパートメント

Lukas Bazle(ルーカス・バズレ)

ドイツ出身のルーカス・バズレは、南ドイツの大学でインダストリアルデザインを学び、デザイナーとしてのキャリアをスタートした。高価なハイエンド製品のデザインに携わるなかで次第に物足りなさを感じ、みんなのためのデザイン(デモクラティックデザイン)を掲げる「イケア」の哲学に共感。2021年、「イケア」のデザイナー職を目指して応募し、コロナ禍のさなかにスウェーデンへ移住を果たした。本記事は、そんな環境のもとで暮らしながらデザインを生み出す、ルーカスの自宅を訪ねる。

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歴史ある空間に光と素材が響き合う、温かさを宿したミニマルな住まい

ルーカスが住まいに選んだロシュルト村(ロースフルト)は、「イケア」の本社があるエルムフルトから車で10分ほどの、とても小さな村だ。「どこにでもある典型的な田舎の集落だけれど、とても特別な場所」とルーカスは語る。

1600年代には、わずか8軒の農家が暮らしていたというこの村は、森や湖に囲まれ、古くから鍛冶や真鍮製品づくりが盛んな手仕事の土地として知られてきた。現在の住民は約90人。本社に近いことからデザイナーも多く移り住み、国際色豊かなコミュニティが育まれている。「団体」や「コミュニティ」を重んじる「イケア」の価値観が、この場所にも色濃く息づいている。

<写真>200年前に建てられ、1997年まで食料品店として使われていた建物。2017年にドイツ人とフィンランド人の夫婦が購入し、大規模な改修を経てパン屋「Loshult Handelsbod」として生まれ変わった。オーガニックのパンが評判を呼び、今では世界中から人が訪れる人気店に。2階部分がルーカスのアパートメントだ。

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アパートへ続く階段。朝、淹れたてのコーヒーと美味しい焼きたてパンで一日を始める環境は、何にも変え難い幸せだろう。

「一般的に、異国の田舎へ移住して人とのつながりや友人をつくるのは簡単ではありません。でも、ここでは違いました。レストランやバーなど何もない場所だからこそ、コミュニティを築き、支え合うことが重要なのです。友人の隣で美しい家を手に入れられたことに、心から感謝しています」とルーカスは語る。

<写真>入り口の美しいドア。ルーカスによると、スウェーデンでは長く厳しい冬の間、装飾性の高い木工品が多く生み出されてきたという。とくにかつて貧しかった地域ほどその傾向が強く、このエリアでは、こうした繊細なディテールを備えた家は決して珍しくない。

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パン屋の店主はもともと友人で、店の2階部分のリノベーションを手伝ったことをきっかけに、アパートとして間借りすることになった。約70㎡の空間に、寝室とリビング、ダイニングキッチン、バスルームを設え、現在のユニークな住まいがかたちづくられている。改修にあたってルーカスが大切にしたのは、この場所がもともと備えていた魅力と歴史を尊重しながら、そこにシンプルで現代的な要素を重ねることだった。

家具は、伝統的なスタイルとモダンなアイテムを織り交ぜ、空間の雰囲気に合わせてセレクト。無駄を削ぎ落としたミニマルな構成でありながら、冷たい印象にならないよう、自然な木材や色、素材を積極的に取り入れている。そこには、彼ならではの“温かいミニマリズム”が息づいている。

<写真>曲線の美しいベントウッドチェアが置かれた壁面には、フランドルの画家コルネリス・デ・フォスが小さな子どもをモチーフに描いた作品の複製画が飾られている。

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シンプルで遊び心のある赤い“GRIMSARBO/グリムサルボサイド テーブル”は、ルーカス自身が手掛けたデザイン。木部の蓋を外すと内部に小物を収納でき、サイドテーブルとしても使える多機能なアイテムだ。また、限られた住空間と持ち物が前提となる現代において、「収納とは何か」を探求したシェルフ“KRÖNIKÖR/クロニコル オープン収納”も彼の代表的なプロダクトのひとつ。ディスプレイ性を備え、壁際はもちろん、部屋の中央に置いても、見せながら収納できる点が魅力だ。床には、天然ジュートを手織りした「イケア」のラグ“LOHALS/ローハルス ラグ”をセレクト。素材感と手仕事の風合いが、古い家ならではの雰囲気に自然に溶け込んでいる。

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歴史を重ねてきた建築と、ルーカスが厳選した家具や素材が溶け合い、空間全体には静謐で落ち着いた調和が生まれている。ヴィンテージや古い家具が随所に配され、インテリアにさらなる奥行きと温もりを添えているのも、この住まいならではの魅力だ。

料理好きのルーカスらしく、自ら手掛けたキッチンにはさまざまな設備が整う。西向きのキッチンには、古い家具とも自然に馴染む幅広いスタイルを持つ「イケア」のアイテムをセレクト。「新しい『イケア』のプロダクトは、限られたスペースでの暮らしなど、現代の生活に即したソリューションを提案してくれる」と語る。

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<写真>窓からはベーカリーのテラス席で寛ぐゲストやロースフルトの森など、心安らぐ景色が広がっている。

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<写真>引き出しの中はカトラリーを上手く収納できるオーガナイザー“UPPDATERA/ウップダテラ シリーズ”やキッチン台のオープン収納には「イケア」の食品保存ボックス“365+ シリーズ”が活躍。「『イケア』のキッチン周りのアイテムはスマートに使えて、全てが調和し、一つの大きなシステムを構築しているのが最大の利点」と話す。

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ダイニングシーンに豊かな表情をもたらしているのが、ルーカスがこの家でとりわけ気に入っているヴィンテージのテーブルセットだ。なかでも座面が回転する木製のヴィンテージチェアは、彼のお気に入りの一脚。多くの家具は暮らしに馴染むにつれて存在を意識しなくなっていくものだが、この椅子だけは違い、何年使い続けてもその美しさに目を奪われるという。このチェアを手掛けた「エッツビーヴェルケン」のヴィンテージについて、彼は「ユーモアや遊び心を感じさせながらも、機能性を損なわない、素晴らしいスウェーデンデザインの完璧な一例」と語る。伝統的でありながらモダン、シンプルでありながら個性豊か。使い勝手の良さと、美しい木製の回転機構を併せ持つ点も、この椅子の大きな魅力だ。

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スウェーデンでは、1950〜60年代に生産された「イケア」の家具が、ヴィンテージ愛好家の間でも高く評価され、現在も大切に受け継がれている。ルーカスは、そうしたオールドイケアに加え、少し前に発表された“PSコレクション”のアイテムにも、興味深いデザインが多いと語る。

また、友人のデザイナー、ポーリン・マチャドが“STOCKHOLM/ストックホルム 2025 コレクション”のために、北欧の冬のガーデンをテーマにデザインしたテキスタイルを張ったヴィンテージチェアも印象的だ。椅子そのものは地元の中古店で50SEK(現在のレートで約860円)で購入したもの。木材を研磨し、生地を張り替えるなど手間はかかったが、結果として唯一無二の一脚が完成した。

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ルーカスの空間づくりを紐解くと、照明が単に部屋を照らすためのものではなく、空間の印象やムードを形づくる重要な要素であることが見えてくる。ランプが生み出す光によって、そこで過ごす時間や体験そのものが豊かに彩られ、暮らしの質を高めていることをあらためて実感させられる。

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<写真>ソファは「ボリア」の“コシマ”。石製のソファテーブルは、オンラインオークションで見つけたヴィンテージ品だ。彫刻的な美しさを放つ大理石の照明は、「ニューワークス」の“キズ ポータブル テーブル ランプ”。充電式で、フォルムの美しさと確かな存在感を併せ持つ。上部には、ヨアキム・フィーンがデザインしたペンダントランプ“ピカソ”が配されている。

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<写真>ミニマルで無駄を削ぎ落したバスルームには、シンプルな洗面台が置かれている。遊び心のある雲のパターンが印象的な「イケア」のテーブルランプ“SKOJIG/スコイグ シリーズ”は、現在は生産終了となり、今では手に入らないアイテムだ。斜めに設けられた天窓から差し込む自然光が、バスルームの美しさをいっそう引き立てている。

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ルーカスにとって照明デザインは、感情に強く訴えかける、きわめて多様性に富んだ領域だ。デザインの対象はランプの形状にとどまらず、「光そのもの」にまで及ぶ。形状設計の自由度が高いこの分野において、彼は素早くモックアップを制作し、試行錯誤を重ねながらアイデアを磨いていく。とりわけ、LEDやスマートデバイスといった新技術の登場により、照明は「今なお再考と再発明の余地に満ちた、革新的な分野である」と彼は語る。

<写真>友人宅のリフォームで出た低コストの木材を使い、自作したベッド。周囲の幅広のフレームは、大きなベッドサイドテーブルとしても機能する。寝転んだときに自然と視界に入る天井のランプは、ワイヤーをリング状に曲げ、フェルトを被せてつくった一点もの。壁には、ルーカスが「ニューワークス」から発表したウォールランプ“ネブラ”が配されている。

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デザイナーの自宅で見つけた「イケア」プロダクト

“PERJOHAN/ペルヨハン スツール 収納付き”

同じ集落に住むデザイナーの友人、フリソが作ったもので、無垢材で作られており、硬い木材の特性を見極めたデザインになっている。日本の伝統的な“焼き杉”と同じテクニックで、ガスバーナーで表面を黒く焼いた。耐久性が生まれ、独特の美しさが長く続くのが特徴だ。ルーカスの家ではソファの隣に質感豊かなアクセントとして置かれ、サイドテーブルと収納の二役を担う。

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“TRÅDFRI/トロードフリ シリーズ”

スマートオパールガラスの電球ランプを、キッチンの天井に5灯設置している。リモコン“STYRBAR/スティルバル”を使えば、暖色系のやわらかな光へと色温度を変えたり、明るさを細かく調整することができる。配線の手間を抑えながら照明をコントロールできるため、古い家屋にも適した仕組みだ。「イケアらしいソリューションが凝縮された、お気に入りのアイテム」とルーカスが語るように、シンプルで手頃な価格ながら、理想的な光環境を実現できるこの電球は、自宅のほかの場所でも活躍している。

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“KUDDLAVA/クッドラーヴァ テーブルランプ”

このテーブルランプは、単に部屋を照らすだけでなく、やわらかな光を拡散し、空間に穏やかな陰影を描き出す。シェードには環境に配慮してリサイクルプラスチックを50%使用。一方、中央にはデザインのアクセントとしてブナの無垢材のノブをあしらい、サステイナブルな素材感に天然木の温かみを添えている。モダンな佇まいのなかに、洗練されたやさしさを感じさせる一灯だ。

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ルーカスにとってインスピレーションの源は、日常の至るところに潜んでいる。「セカンドハンドショップでユーズドのアイテムを見ることは、まるで他人の家に招かれたような感覚」と彼は言う。たとえば中古のダイニングテーブルを手に入れた際には、どの席が頻繁に使われていたのか、エクステンション用の天板が常に活躍していたのかなど、そこに刻まれた暮らしの痕跡から、人々が家具とどのように向き合ってきたのかを読み取るという。木材のわずかな欠けでさえ、素材の使い方や改良の余地を示す大切な手がかりになる。ヴィンテージアイテムが持つこうしたストーリーを知ることは、製品開発に携わる彼にとって、非常に価値のある経験なのだ。

彼のデザイン哲学の根底にあるのは、何気ない日常を深く観察し、フォルムと機能の両面から本質を見つめ直す姿勢だ。なかでも「使い手」と「製品が使われる環境」を最も重要な要素として捉えている。この視点から生み出される彼のプロダクトは、単なる機能を超え、空間のムードやそこで過ごす時間そのものを豊かにし、住まう人の体験にそっと寄り添う、新たな価値をもたらしている。

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サラ・ファーゲルの自宅拝見! 故郷の海辺で築いた、人生に寄り添う家

Sarah Fager(サラ・ファーゲル)

「イケア」のシニアデザイナー、サラ・ファーゲル。スカンジナビアの伝統を継承しながら、現代のライフスタイルに寄り添う数々の人気アイテムを手掛けてきた。天然素材の質感を生かした、シンプルで人間味のあるデザインが彼女の持ち味だ。

夫でデザイナーのイェンスと暮らすのは、スウェーデン西海岸の海辺に建つ家。機能性と暮らしやすさを軸に設計された住まいには、北欧やヨーロッパの名作家具と、「イケア」の機能的な家具やプロダクトが美しい調和をもって共存している。デザイナーとしての審美眼と、生活者としての合理性から生まれた、サラならではのスウェーデンらしい住まいを紹介する。

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海と自然に寄り添い、暮らしと機能美が調和する住まい

エルムフルトから車で約1時間半、スウェーデン西海岸に位置する海辺の街エンゲルホルム。ここは、カナダで生まれたサラが5歳から両親とともに移住し育った場所でもあり、幼少期を過ごした家には今も母が暮らしている。

そんな生家のすぐ近くで、ある日ふと目にしたのが、売りに出された一軒の家だった。緑が生い茂り、外からは敷地の様子がよく見えなかったものの、このエリアで最も古く、質の良い家であることは以前から知っていたという。ほどなくして、夫のイェンスから「Time to move!(引っ越しの時が来た!)」というメッセージとともに、不動産情報が届いた。

この場所なら、自分たちの仕事も、子どもたちの成長も、すべてを理想的な環境で育んでいける。そう直感した二人は、ここで人生を築くことを決意し、2015年にこの家を購入した。

<写真>赤い瓦屋根が印象的なサラの家は、1920年頃、夏を過ごすための別荘地として開発されたエリアに建っている。文化的価値の高い住宅が多く残るこの地域には、当時、南スウェーデンの大都市に暮らす裕福な人々が所有していた家も少なくなかったという。サラたちの家も、購入時には使用人専用の入り口が残されていたそう。建設当初から現在に至るまで、この家は代々サマーハウスとして大切に使われ、長い時間をかけて愛され続けてきた。

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<写真>サラの生家は高台にあり、いつでも海を感じることができる。森も近くにあり、常に自然の恩恵を感じられる場所だ。

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<写真>家の目の前のシェルデルヴィーケンの海。砂浜の海岸線が続き、雄大な自然のパノラマ風景が広がる。日々の暮らしに安らぎとインスピレーションを与えてくれる

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念願の海辺の家を手に入れたサラたちだが、購入後すぐにリノベーションに着手することはなかった。彼女たちが何よりも大切にしたのは、「まずは住んでみる」こと。実際に暮らしながら、その家が持つ個性や、本当に必要とされるアップデートを、時間をかけて丁寧に見極めていったのである。当初の家は、冬になるとキッチンに置いたオリーブオイルが固まってしまうほど寒さが厳しかったという。そこでまず、家の基礎に手を加え、断熱材を入れ直して気密性を向上させた。臨時のキッチンを設え、この家との付き合い方を知るため、数年にわたって“暮らしの予行演習”を重ねた。そしてパンデミックが始まる直前、隣人の離れへ一時的に移り住み、満を持して本格的な工事をスタートさせた。

文化的価値のある古い家屋の改修には、通常多くの制約が伴う。家族が増え、床面積の拡張が必要になったサラたちは、自治体が定める家の「Detaljplan(詳細計画)」を確認。そこで求められていたのは、意外にも「新旧の対比」というルールだった。「オリジナルの建物が持つ趣はそのまま残しつつ、増築部分は新しいことがはっきりと分かるデザインにする」。この指針のもと、歴史への敬意を払いながら、母屋と調和しつつも現代的な意匠を備えた、新しい住まいのかたちを導き出していった。

母屋の伝統的な趣を生かしながら、増築部分には大きな窓や直線的なライン、そしてモダンな「アスファルト・ルーフィング」の屋根を採用。あえて古い家とのコントラストを強調することで、現代建築ならではの洗練を表現している。その結果、90㎡だった家は170㎡へと拡張され、歴史とモダンが調和する、機能的で居心地の良い住まいへと進化を遂げた。

<写真>ウッドデッキのある部分が増築部分。大きなガラスの木の引き戸からは光もたっぷり入る。

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<写真>正面が1920年に建てられた部分。朝から午前中にかけて日が当たるこのテラスは、夏、朝食をいただくのにぴったり。

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<写真>家族の一員であるネコのステンもお気に入りのスペース。

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増築によって新たに設けられた家族のリビングルームは、自然を愛する二人のこだわりが詰まった空間だ。家族で集って過ごすことはもちろん、母屋との間の扉を閉めれば、一人で過ごすための静かな場所にもなる。子どもたちが友人を招いて遊んだり、サラがヨガをしたりと、使い方は実に自由度が高い。

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<写真>夏の別荘のようなラフで開放的な雰囲気も、この部屋の魅力のひとつ。ビーチで遊んだあとの砂が家の中まで入り込んでも、気にならないおおらかさがある。

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<写真>庭にも大きく手を入れた。屋外家具は、北欧の厳しい冬でも収納の必要がないメンテナンスフリーのものを中心に選び、耐久性と機能性を重視している。地面には、オーガニックな形状が美しいエーランド島産の石灰石を、自分たちの手で敷設した。「マジス」のスタッキング可能な屋外用家具“Air-Armchair”は、省スペースで収納でき、パーティーなどでレイアウトを変えたいときにも重宝しているという。

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<写真>ピザ窯やグリルを備えたアウトドアキッチンも設え、ゲストとともに贅沢なひとときを過ごせるよう、庭全体の使い方を丁寧に計画。ボキューズ・ドール競技会において複数のチームのクリエイティブリーダーを務め、料理界との強いつながりを持っているイェンスが腕を振るう。

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母屋のソファスペースには、スウェーデンをはじめ北欧を代表する名作デザインが揃う。ゆったりとした座り心地のソファを中心に、ボーエ・モーエンセンの“スパニッシュチェア”が圧倒的な存在感を放ち、ブルーノ・マットソンのラウンジチェア“エヴァ”をはじめ、ヴィンテージと新しい家具が自然に溶け合う空間が広がっている。照明は、「フロス」によるジャスパー・モリソンの“グロー・ボール”をセレクト。

インテリアには、石や木、革、天然繊維といった自然素材を積極的に取り入れている。「素材が持つ本来の色彩は、それだけで美しく、空間にあるだけで深みを与えてくれる」とサラ。色を取り入れる際も、主張しすぎない、やさしく寄り添うトーンを選ぶという。淡いグレーを含んだ深みのあるグリーンは、彼女が特に気に入っている色のひとつだ。

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太陽がやさしく差し込むダイニングルームには、サラとイェンスが一緒にデザインし、地元の大工に制作を依頼したダイニングテーブルを配置。合わせているのは「オーケ・アクセルソン」のノックダウン式ダイニングチェア。フラットパックで配送もしやすい名作チェアの一つ。

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<写真>キッチンのランプは、ヨーナス・ボーリンがスウェーデンの照明ブランド「オーシュヨー・ベリスニング」のためにデザインしたもので、スウェーデンでクラシックデザインとして不動の人気を誇る。細長い形状のキッチンにおいて、シンクの正面に配置した鏡からは後ろのリビングでの家族の様子が見え、気に入っている。

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<写真>座面にものが収納出来て便利なヴィンテージのキッチンソファは300SEKで購入したものを自分たちでペイントした。

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<写真>リビングの細長い壁はアートと収納で空間を最大限生かす工夫を施した。ピーター・J・ラッセンがデザインした「モンタナ」の壁面収納。機能性と美しさを兼ね添えた収納家具は、40色以上のカラーバリエーションと、さまざまなモジュールから選べる棚システムでユーザーが自分だけの家具を作ることが出来る。無垢パイン材の頑丈なスツールはイェンスがデザイン。壁にはスウェーデンの画家マーリン・パームによる抽象画が。

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2階のバスルームは、石造りの落ち着いた空間。真鍮の取手や木製のタオル掛けといった上質な自然素材を随所に配することで、空間全体に品のある表情をもたらしている。ここにもまた、素材そのものの力を大切にする二人の美意識が、静かに息づいている。

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寝室の窓辺に置かれているのは、夫のイェンスが「ムート」でデザインしたテーブルランプ“ティップ”。固定式の円形窓は、外に広がる海辺の風景をまるで一枚の絵画のように切り取り、空間に美しいアクセントを添えている。プロダクトデザインと建築的な工夫が重なり合うことで、日常の風景を特別なものへと昇華させている。

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デザイナーの自宅で見つけた「イケア」プロダクト

“FRÖSET/フローセット イージーチェア”

北欧の伝統的な曲木の技術を用い、機能性と美しさを融合させた一脚。しなるように薄い背もたれ、緩やかなカーブを描くゆったりとした座面、そして緻密な設計による快適な座り心地が特徴だ。素材にはオーク材の突板を使用し、使い込むほどに風合いが増し、経年変化を楽しめる。こうした点にも、彼女が大切にする「長く愛されるデザイン」という思想が表れている。

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“METOD/メトード システムキッチンシリーズ”

今回のルームツアー連載取材で、「イケア」のデザイナーたちが一様にその秀逸さを称賛したのが、イケアの収納システムである。サラもまた、キッチンにとどまらず、壁面収納として至る所に取り入れている。衣類など暮らしに必要なものをスマートに整理できる実用性に加え、特筆すべきは「カスタムフロント」による柔軟性だ。既製品のシステムをベースにしながらも、扉や取っ手を自分たちの好みや家の個性に合うよう工夫することで、空間に馴染む独自のスタイルを作り出すことが出来る。

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“FLISAT/フリサット 子ども用スツール”

無垢のパイン材でつくられたこのアイテムは、丈夫で耐久性に優れている。コンパクトで軽量なため、子どもでも持ち運びやすく、使う場所を選ばないのも魅力だ。インテリアにも自然に馴染み、サイドテーブルとして使ったり、植物を飾ったりと、さまざまな用途に対応する。組み立ても簡単で、長く使うほどに美しい経年変化を楽しめる点も特長だ。

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サラが最もインスピレーションを得るのは、心身が完全にリラックスしている瞬間だという。生活の一部となっている長距離ランニングや、海や湖など自然の中で泳ぐひととき。そうした無心の時間のなかで、複雑な問題の解決策や新しいアイデアがふと閃くことに、彼女自身もいまなお驚かされるのだそうだ。

彼女は、デザインの役割についてこう語る。「『イケア』では、コストを抑えるためにこそデザインを有効に活用しています。デザインを施すことで価格が上がる、という一般的なイメージとは真逆の考え方です。機能性と美しさのバランスが取れた状態こそが、私たちの目指す理想だと思っています」

デザインを単なる装飾ではなく、合理性と豊かさを両立させるための“知恵”として捉える。その姿勢こそが、彼女の生み出すプロダクトに宿る誠実さへとつながっている。

photo:Naoko Akechi

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