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見に行く価値があるからこそ!北海道の流氷シーズンを楽しむポイントを気象予報士が解説

  • 2026.1.30

冬型の気圧配置や低気圧によって、北よりの風が続いた影響で、今シーズンは流氷が順調に南下しています。
1月27日の時点で、知床半島の北側にある斜里町から湧別町にかけては、すでに流氷が接岸しているところもあり、いよいよ流氷シーズン到来です!

「北半球における南限」ともいわれるオホーツク海の流氷。

筆者は昨シーズン、人生で初めてオホーツクの流氷を自分の目で見ることができました。
陸と海の境がわからなくなり、どこまでも白い大地が広がる光景は、時間をかけてでも見に行く価値がある!と感じられる体験でした。

そこで今回は、実体験や気象データをもとに、流氷観光を楽しむためのポイントや注意してほしい点をHBCウェザーセンターの気象予報士・篠田勇弥が解説していきます。

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連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」

流氷は順調に南下

今シーズンのオホーツク海全体の流氷は、面積としては平年よりも小さいですが、北よりの風が続いた影響で、順調に南下しています。

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気象庁:海氷解析図(2026年1月27日) 知床半島の北側を中心に流氷が流れ着いているのがわかります

網走では昨シーズン、視界内に流氷が初めて確認できる「流氷初日」が、観測史上最も遅い2月15日となりましたが、今シーズンは1月22日と大幅に早まりました。
紋別でも1月25日に流氷初日となっています。

※気象台による網走の流氷観測は昨シーズンで終了し、今シーズンから網走市が観測。紋別は2008年から紋別市による独自観測です。

この先も、流氷の接岸する範囲はさらに広がる見込みで、オホーツク海側では本格的な流氷シーズンに入っていきそうです。## 流氷観光はとにかく「防寒」

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網走市北浜海岸付近(筆者撮影・2025年2月22日)

流氷シーズンは、オホーツク海がまさに「白い大陸」になるのと同じことです。

海が氷に覆われることで、雲のもとになる水蒸気が少なくなり、晴れる日が多くなります。
しかし、布団代わりともいえる雲が減ることで、地表の熱がどんどん上空に逃げてしまい、冷え込みが一層厳しくなります。

網走では2月上旬には最低気温の平年がー10度を下回り、日中も氷点下の気温が当たり前のように続きます。

流氷観光の際は、防寒できるコートに暖かいインナー、足元も冷えるため、厚手の靴下があると安心です。
さらに、氷上を吹いてくる非常に冷たい風に備えて、手袋やニット帽、カイロなどもあるとよいでしょう。

流氷観光船に乗る場合でも、客室からデッキに出て見たくなるため、これらの装備は「必須」と考えておいた方がよいでしょう。

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網走と札幌の平均気温の比較(気象庁の資料を基に筆者作成)網走の方が札幌よりも気温が低く、寒さのピークも流氷の影響で長くなります

筆者が流氷観光に出かけた2025年当時の網走の最高気温はー2.1度。
札幌でも氷点下の気温はめずらしくありませんが、風の冷たさが段違いで、短時間でも顔が痛くなるほどでした。

流氷の上には絶対に乗らない!

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HBCテレビ「今日ドキッ!」2025年2月18日放送より 流氷の上に乗るのは本当に危険です

遠くから足を運んで見に来た流氷を間近に見ると、「ちょっとだけ流氷に乗って記念撮影を…」と思ってしまうかもしれませんが、流氷に乗るのは絶対にやめましょう。

流氷は海面に浮いているだけなので、ちょっとした風向きの変化で簡単に沖に流されてしまいます。
さらに、誤って海に落ちてしまうと、氷が周囲を覆う中での救出は非常に困難になります。
実際に、過去には流氷に乗った人が沖に流された事故も起きています。

どうしても流氷に乗ってみたい!という方は一部の地域で流氷の上を歩くツアーなども企画されていることがあるため、調べてみるとよいかもしれません。

さいごに

北海道に流氷が流れ着く風景は当たり前のように感じるかもしれませんが、北海道の流氷は北半球の南限とも言われ、世界的にはとてもめずらしいことなんです。

ただ、近年は地球温暖化の影響で、流氷の面積が減ってきていることがわかっていて、網走では1989年の一度だけ、流氷の接岸しないシーズンもありました。

こうした話を聞くと少し心配になりますが、だからこそ今、北海道で流氷を見られることの価値を大切にしたいですね。

壮大な自然を感じられるオホーツクの流氷を、安全に楽しみましょう!

連載「気象予報士コラム・お天気を味方に」

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文: HBCウェザーセンター 気象予報士 篠田勇弥
札幌生まれ札幌育ちの気象予報士、防災士、熱中症予防指導員。 気温など気象に関する記録を調べるのが得意。 趣味はドライブ。一日で数百キロ運転することもしばしば。
HBCウェザーセンターのインスタグラムでも、予報士のゆる~い日常も見られますよ。

※掲載の情報は記事執筆時(2026年1月28日)の情報に基づきます。

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