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「かえって肝臓に負担をかける」管理栄養士が警告。かえって体に悪影響だった…健康食品に潜む「意外な落とし穴」とは?

  • 2026.2.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「健康のために」と良かれと思って摂っているその健康食品やサプリメントが、実はあなたの肝臓に負担をかけているかもしれません。

疲労回復、美容、ダイエット…さまざまな目的で健康食品を取り入れる方が増えていますが、その選び方や摂り方によっては、かえって体に悪影響を及ぼす可能性も。

肝臓は「沈黙の臓器」とも呼ばれ、異常があっても自覚症状が出にくいのが特徴です。「なぜ、良かれと思って摂るものが肝臓に負担をかけるのか?」
この記事では、そんな読者の皆さんの疑問に対し、かきねキッチン 管理栄養士の小池三代子さんが、肝臓を傷めないための正しい知識と具体的な対策を解説します。今日から実践できる「肝臓を守る健康食品との付き合い方」を身につけ、健康的な生活を送りましょう。

「健康に良い」が肝臓の負担に?意外な食品・成分の落とし穴

---普段から「健康に良い」とされている食品や成分を積極的に摂っていますが、実は肝臓に負担をかけてしまうこともあると聞きました。具体的にどのような食品や摂取方法が、肝臓にとって意外な落とし穴になるのでしょうか?

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子さん:

「一般的に『健康に良い』とされる食品でも、含まれている成分の性質や摂取方法・摂取量によっては肝臓に負担をかけることがあります。

肝臓は栄養素や有害物質を代謝・解毒する臓器であり、たとえ身体にとって有益な成分でも、高用量や長期摂取により処理量が増えれば負担が大きくなります。脂溶性ビタミンの過剰摂取、ウコンや緑茶抽出物などの濃縮サプリメント、ナイアシンの高用量摂取は肝機能障害の報告があります。

また、果糖は主に肝臓で代謝されるため、ジュースなどで大量摂取すると中性脂肪として蓄えざるを得なくなります。これが、お酒を飲まない人の『非アルコール性脂肪肝』を招く大きな要因となります。空腹時の摂取や複数のサプリメントの併用、アルコールと健康食品を一緒に摂取することもリスクを高めます。体質や既存の肝機能の状態によって影響には個人差があり、『天然だから安全』とは限らない点にも注意が必要です。

もともと肝機能が低下している人にとっては、良かれと思って摂取した食品に含まれる成分が肝臓に蓄積し、『毒』として働いてしまうケースがあります。」

薬ではない!「濃縮された健康食品」が肝臓を疲弊させるワケ

---健康食品、特にサプリメントやトクホは、手軽に栄養補給できると人気ですが、これらが肝臓に与える影響について、注意すべき点はありますか?薬のように飲んでしまいがちですが、問題はないのでしょうか?

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子さん:

「錠剤・カプセル状の健康食品は、その形を見て薬のように思うかもしれませんが、健康食品と薬とは全く別のものです。健康食品を薬と同じように使用していると、病気の治癒が遅れたり、症状が悪化したりすることがあります。

健康食品として人気のサプリメントや特定保健用食品(トクホ)は、食品に含まれる成分を『抽出・濃縮』しているため、通常の食事ではあり得ない量を一度に摂取することになり、肝臓への負担が急増する可能性があります。たとえばウコンに含まれるクルクミンや、緑茶抽出物などの濃縮成分は、高用量や長期摂取による肝機能障害が報告されています。また、脂溶性ビタミンAやナイアシン(ビタミンB3)などのビタミン剤も、必要量を超えて摂取すると体内に蓄積し、肝細胞にダメージを与えることがあります。特定保健用食品であっても安全性は通常摂取量を前提としており、『多く摂るほど効果が高まる』わけではありません。さらに、複数のサプリメントを併用したり、空腹時やアルコールと一緒に摂取したりすると、肝臓での代謝負担が増加します。体質や既存の肝機能の状態によって影響には個人差があるため、表示された摂取目安量を守ることが重要です。

健康食品として人気のサプリメントは医薬品ほど安全性試験が厳しくないため、成分含有量にばらつきがあったり、有効性や安全性に確証がなかったりすることがあります。特に、海外から個人輸入された製品は自己判断が難しく、過剰摂取になってしまう場合があるので注意が必要です。」

今日からできる!肝臓を守る「健康食品」の正しい選び方・摂り方

---では、肝臓に負担をかけずに健康食品を上手に取り入れるために、私たちが今日から実践できる「正しい選び方・摂り方」について教えてください。特に、日々の生活で気をつけたいポイントは何でしょうか?

かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子さん:

「肝臓を傷めるリスクを避けるために、今日から実践できる『健康食品の正しい選び方・摂り方』は、以下の通りです。

・基本は食事から栄養を摂り、不足が明らかな場合のみ健康食品を利用する。

・『GMPマーク』を目安にする。 ※GMPマーク:原材料の受け入れから製造、出荷まで全ての過程において、製品が『安全』に作られ、一定の品質(製造管理や品質管理)が確保された製品に付与されるもの。厚生労働省は、GMPマークを目安にして健康食品を選ぶことを推奨しています。

・購入時は成分表示と含有量を確認し、推奨摂取量(1日の目安)を必ず守り、超えない。

・複数の製品で同じ成分が重複しないよう注意する。

・空腹時の摂取は避ける。

・アルコールや他の薬と一緒に摂取しない。

・定期的に健康診断で肝機能の数値(ALT、AST、 γ-GTP)を確認し、数値に変化があれば使用を見直す。異常がある場合は医師に相談する。

たとえトクホでも、薬のような効果を期待せず、表示され ている『適切な使用法』『使用上の注意事項』をよく読んで守ることが大切です。『医師に相談を』と書いてある場合は自己判断せず医師に相談してください。また、薬を服用中の人は、サプリメントを自己判断で使用せず、必ず医師や薬剤師に相談しましょう。」

肝臓を守る!賢い健康食品との付き合い方

健康食品やサプリメントは、私たちの健康維持に役立つ便利なツールですが、決して万能薬ではありません。専門家の解説からもわかるように、安易な摂取はかえって肝臓に負担をかけ、体に悪影響を及ぼす可能性があります。

大切なのは、まず「食事からの栄養摂取」を基本とすること。そして、健康食品を利用する際には、GMPマークを参考に製品を選び、成分表示や推奨摂取量をしっかり確認し、用法・用量を守ることです。複数のサプリメントの併用や、空腹時、アルコールとの同時摂取は避けましょう。

肝臓は自覚症状が出にくい「沈黙の臓器」だからこそ、定期的な健康診断での数値チェックも重要です。体調に異変を感じた場合や、すでに薬を服用している場合は、必ず医師や薬剤師に相談してください。今日から賢く健康食品と付き合い、肝臓を労りながら、真の健康を目指しましょう。


監修者:かきねキッチン 管理栄養士 小池三代子 管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。"