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指原莉乃が放った“第3の衝撃” 19歳の『愛されセンター美少女』が導く、爆売れグループの“正体”

  • 2026.2.28

≒JOYは、指原莉乃が代々木アニメーション学院と組んで送り出した第3のアイドルグループだ。2025年6月にリリースした3rdシングル『ブルーハワイレモン』は累計出荷24.6万枚を突破し、グループとしての最高記録を更新した。続く2026年2月18日発売の4thシングル『電話番号教えて!』も、表題曲のMVが公開から420万回再生を超える伸びを見せている。数字の面でも、=LOVEや≠MEと肩を並べる位置に到達しつつあることは明らかだ。

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指原莉乃(中央)と、お披露目された「≒JOY」の前列左から逢田珠里依、天野香乃愛、市原愛弓、指原莉乃、江角伶音、大信田美月、大西葵、後列左から高橋舞、福山萌叶、藤沢莉子、村山結香、山田杏佳、山野愛月〓東京・神田 (C)SANKEI

≒JOYの歩み:誕生から全国ツアー、そして日本武道館へ

≒JOYは2022年1月30日にオーディション最終審査が行われ、同年3月29日にメンバーがお披露目された。名前には、メンバーと応援する側が出会った瞬間に、喜びや幸せが生まれてほしいという願いが込められている。

2024年1月にデビュー・ミニアルバム『きっと、絶対、絶対』をリリースし、6月に1stシングル『体育館ディスコ』、10月に2ndシングル『初恋シンデレラ』をリリース。同年
10月からは4都市のホールツアー「≒JOY ホールツアー2024『今日から君は恋人』」もスタートし、ライブの場でグループ像を固めていった。2025年3月には東京体育館で3周年コンサート『≒JOY 3rd ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT』を開催。6月に3rdシングル『ブルーハワイレモン』を発表し、8月からはグループ史上最大規模となる全国ツアー2025「≒JOY 全国ツアー2025『Our moon is getting full』」を開催し、リリースとステージを重ねながらスケールを広げてきた。

4thシングル『電話番号教えて!』は、表題曲のMVだけでなくカップリング曲のMVも続けて公開され、リリース前から曲そのものが話題になっていった。2月10日に大西葵センターの「愛が痛かった」、2月17日に山野愛月センターの「アマガミガール feat. DJ ALICE」が公開され、収録曲まで含めて関心が広がっていったリリースだった。

「初恋シンデレラ」から見える≒JOYのらしさ

「電話番号教えて!」でセンターを務める天野香乃愛は2007年1月21日生まれの19歳で、ファンからは「このたん」と呼ばれている。落ち着いた雰囲気がありながら、少しあわてんぼうなところもあって、そのギャップが愛されてきた。舞台『ミルモでポン!』でミルモ役として活動してきた経験もあり、歌やパフォーマンスで感情を丁寧に届けられるタイプでもある。最年少の彼女が真ん中に立つことで、≒JOYはフレッシュさや透明感を打ち出しながら、軽すぎない芯も同時に感じさせている。

その個性は、楽曲のテーマ選びにもつながっている。代表曲「初恋シンデレラ」は、グループにとって初めて“まっすぐな恋”を真正面から描いた曲だ。象徴として使われているのは〈ガラスの靴〉。ただし物語の描き方が少し変わっていて、誰かに見つけてもらうのではなく、自分から探しに行く側の視点で進んでいく。初恋のときめきだけではなく、一歩踏み出す意志まで一緒に描いているところが、≒JOYらしさとして残っている。

他のグループの比較で見てみると、例えば=LOVEの「お姫様にしてよ!」は〈全員ヒロイン=LOVE!〉と歌い、グループ全員を主人公として押し出す王道のスタイルだ。一方、≠MEの「モブノデレラ」は、主人公になれない側の孤独ややるせなさを描き、気持ちの陰影に寄っていく。同じ恋愛を題材にしていても、視点がまったく違う。その中で≒JOYが歌っているのは、初恋のときめきと、ほんの少しの勇気だ。強がったり、ドラマを大きくしたりするよりも、まだ言葉になりきらない揺れをそのまま掬い上げる。そこに、3グループの中でもはっきりした個性がある。

「電話番号教えて!」もまた、その延長線上にある楽曲と言えるだろう。タイトルはきわめて具体的だ。好きな人に番号を聞く。その瞬間の緊張と高揚を、軽快なポップサウンドに乗せて描く。跳ねるビートと明るいシンセが躊躇いを包み込み、サビでは一気に開放感が広がる。歌詞も過度な比喩に頼らず、感情を率直に言葉へ落とし込む。未完成であることを隠さない姿勢が、楽曲の魅力につながっている。

「初恋シンデレラ」のMVでは、センターの江角怜音がプリンス役を演じるという思い切った設定が話題になった。恋愛対象の男性をあえて映さず、視聴者の想像に委ねるタイプのMVが多い=LOVEや≠MEに対して、≒JOYはメンバー自身が物語の役を背負い、画面の中でストーリーを動かしていく。だからこそ曲の世界観が伝わりやすいし、映像としての印象も強く残る。楽曲とMVが別々に存在するのではなく、セットで一つの作品になっている。

武道館は通過点 ≒JOYの次章が始まる

=LOVEが王道のアイドル像を作り、≠MEが気持ちの揺れや切なさを丁寧に描いてきた流れがある。その次に≒JOYがやっているのは、もっと手前の感情だ。強くなろうとか、苦しみを深く語ろうとかではなく、好きになった瞬間のときめきや、声をかける前の迷いを、そのまま歌にする。いまは背中を押す言葉や強いメッセージの曲も多いけれど、≒JOYはあえて飾らない恋心を前に出す。そこが新鮮に響いているのかもしれない。

2026年に向けた動きも止まらない。発売記念ツアーや初の日本武道館公演が発表され、夏には全国ツアー2025も控えている。3月13日の結成4周年記念武道館コンサートは、いまの≒JOYを示す大きなステージになるはずだ。≒JOYの強みは、=LOVEや≠MEと並べて語られる状況をそのまま力に変えているところにある。王道の華やかさとも、感情を深く掘る方向とも違う。初恋のときめきや、踏み出す前の迷いを、軽やかに、素直に届ける。その“今の気持ち”を歌えることが、グループの魅力となっている。「電話番号教えて!」で見せた勢いのまま、2026年の≒JOYは新たな挑戦に踏み出していくことだろう。


※記事は執筆時点の情報です

ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04