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カフェで飲み物を注文する客→新人スタッフが誤ってバッグにこぼしてしまい…その後、店長が取った“驚きの行動”とは?

  • 2026.2.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

接客業をしていると、お客様とのうれしい出来事がある一方で、できれば遭遇したくない瞬間がありますよね。

もし皆さんの目の前で、スタッフがお客様の数十万円するバッグを汚してしまったら……。どんな言葉をかけ、どんな行動をとりますか?

一方で、現場のプロはどういった対応で困難を乗り越えているのでしょうか?そこには現場ならではの迷いや葛藤があります。

現場のプロはどういった判断で困難を乗り越えているのでしょうか。そこには現場ならではの迷いや葛藤があります。 私は和スイーツカフェで7年以上、店舗責任者として働いてきました。今回は私が実際に経験した深刻なトラブルと、いかにして解決、ひいては信頼構築へ繋げることができたのか、そのプロセスをご紹介します。

一瞬で凍りついたフロア

平日午後、30代くらいの女性のお客様がお一人でゆっくりと過ごされていました。

そこへ入社3ヶ月のアルバイトスタッフが抹茶ドリンクを提供した際、誤ってお客様のバッグにこぼしてしまったのです。

別のスタッフに呼ばれ報告を受け、私は「原因は全面的にこちらのミス。今優先すべきはお客様のケアと不安の払拭である」と即座に判断しました。

お客様は幸いにも落ち着いていらっしゃいましたが、私は第一声で精一杯の謝罪を伝えました。誠心誠意お詫びすることで、お客様の表情がわずかに和らぐのを感じ、改めて初動の重要性を実感しました。

必死でバッグを拭こうとしているアルバイトスタッフには「一旦代わるね、大丈夫だよ」と声をかけ、その場を交代しました。

しかし次の瞬間、私は絶句しました。それは誰もが知る有名ブランドの高級バッグだったのです。

抹茶のしみは繊維の奥まで入り込んでおり、これ以上現場で拭くと生地を傷めかねません。この場での解決は不可能だと判断しました。

アルバイト時代なら店長に頼れましたが、今は私が責任者です。「この店の代表として私が責任を持つ」と自分に言い聞かせました。 私は過去の事例と会社の規定を照らし合わせ、以下の2つの方向性でお客様に提案しました。

  • 専門業者(ブランド直営店等)によるクリーニング・修復の全額負担
  • 万が一修復不能と判断された場合の、社内規定に基づいた賠償対応

お客様にとっての最善は「愛着のある品が元通りになること」です。話し合いの結果、まずはブランド直営店での修復を試みることで承諾をいただけました。もちろん、これらは独断ではなく、すぐにエリアマネージャーへ連絡して状況を報告し、会社としての承認を得た上での対応です。

事務的対応を「感動」に変えるひと工夫

二次被害を避けるため、後日ブランドの直営店へ持ち込み修復を依頼しました。

数日後、幸いにもバッグは無事元通りになりました。

返却は郵送という手段もありましたが、私はあえて「対面」を選択しました。事務的な手続きで終わりにせず、最後まで直接お会いして誠意を示すことで、お客様の記憶を「不快な事故」から「丁寧に対応してくれた店」という印象に塗り替えたかったからです。 返却時、お客様は満面の笑顔でお礼を伝えてくださいました。

この経験を「個人のミス」で終わらせないよう、以下の指針を全スタッフと共有しました。

  • 最優先はお客様のケアと物理的な応急処置
  • 責任者への即時報告(品物の特徴や価値も含め)
  • 一貫して「お詫び」と「誠意」を態度で示すこと

あわせて、ミスをしたスタッフには後日、技術指導と並行してメンタルケアのための個別面談を実施。「ミスを隠さない文化」を作ることで、心理的安全性の高い環境づくりにも繋げました。

リカバリーこそが最強のブランディング

接客業において、トラブルをゼロにすることは難しいかもしれません。しかし、起きてしまった後の振る舞い次第で、それを最高のリカバリーに変えることができます。

今回の対応で大切だったポイントは以下の3点です。

  • 初動の謝罪: 相手の感情に寄り添い、誠意を最優先する。
  • 冷静な判断: 現場でできること・できないことを切り分け、会社と連携する。
  • 最後まで逃げない: 返却まで責任を持つ姿勢が、信頼を再構築する。

事実を素直に受け止め、お客様一人ひとりに真摯に向き合うこと。 もし皆さんも困難に直面したら、この「誠意」のエッセンスを思い出し、現場での対応に役立ててみてください。


ライター名:まきお

実体験をもとに「信頼できる・役立つ情報」を、読者の心へ届けるWebライター。ホテルや飲食店など15年以上の接客経験。和スイーツカフェの店舗責任者として7年以上勤務、スタッフ育成やお客様対応に従事。アイルランド留学、海外ボランティア、マレーシア現地採用など多様な環境で得た学びを掛け合わせ、働き方や海外生活に関する記事を執筆中。


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