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「税金を払いすぎてしまっているかも」“お金のプロ”が警告。スマホで『確定申告』の落とし穴…やりがちな“痛恨のミス”

  • 2026.2.19
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「マイナポータル連携による確定申告、今年は試してみようかな?」そう考えているあなた。便利なはずの機能なのに、ネットでは「かえって面倒」「間違えやすい」といった声も聞かれ、不安に感じている方もいるかもしれません。特に、医療費控除や生命保険料控除など、金額が大きい部分で「二重入力」のミスをしてしまうと、本来受けられるはずの控除額が変わってしまったり、税金を払いすぎてしまったりする可能性も。

一体なぜ、このような二重入力が起こるのでしょうか?そして、どうすれば確実に防ぎ、スムーズに正しい申告ができるのでしょうか?本記事では、この疑問に、マネーシップス代表の石坂貴史さんがズバリお答えします。マイナポータル連携の落とし穴を事前に知り、賢く活用するための具体的なポイントを、ぜひ参考にしてください。

マイナポータル連携、なぜ二重入力が起こる? 仕組みと落とし穴

---マイナポータル連携での確定申告は便利だと聞きますが、なぜ二重入力が起こってしまうのでしょうか?その主な原因を教えてください。

石坂貴史さん:

「マイナポータル連携で二重入力が起こる主な原因は、「取得」と「反映」が別の作業であることを、十分に理解しないまま進めてしまう点にあります。たとえば、生命保険料のデータを連携した場合、画面上では「取得済み」と表示されます。

しかし、それだけでは申告書の控除欄に自動で金額が入っていないケースがあります。利用者が内容確認の画面でチェックを入れ、反映操作を行ってはじめて計上される仕組みです。この流れを把握していないと、「金額が入っていない」と思い込み、同じ証明書を見ながら再度手入力してしまいます。

また、スマホでは一覧表示が折りたたまれていることもあり、すでに反映済みの金額を見落とすことがあります。さらに、前年までは紙やパソコンで手入力していた方が、従来の感覚で入力を進めてしまうことも要因です。操作手順の理解不足と確認不足が重なることで、重複が発生します。

家族分の保険料や医療費が混在している場合、「誰の分が反映されているのか」が分かりにくくなり、念のため再入力してしまうケースも見られます。仕組みを正確に理解して、各段階で立ち止まる意識が不可欠です。特にはじめて利用する年ほど慎重な確認が求められます。」

うっかり二重計上は損! 知っておきたい具体的なリスクと背景

---二重入力で誤って申告した場合、具体的にどのような影響があるのでしょうか?また、利用者が二重に入力してしまう背景には、どのような心理や状況があるのでしょうか?

石坂貴史さん:

「医療費や生命保険料の二重計上は、実際の現場でも珍しくありません。たとえば、年間12万円の生命保険料を支払っている方がいたとします。マイナポータル連携により12万円が自動取得されているにもかかわらず、手元の控除証明書を見て再度12万円を入力してしまえば、合計24万円として計上されてしまいます。医療費の計算でも同様です。

健康保険組合から連携された医療費が15万円ある状態で、病院の領収書を合算して同じ15万円を入力すれば、合計30万円と誤って計上されます。背景には、「連携は一部だけかもしれない」という不安からきています。実際に対象外の支払いもあるため、その不安自体は理解できます。

しかし本来は、取得済みの明細を確認して、そこに含まれていない分だけを追加するのが正しい手順です。確認を省略して全件入力すると、結果的に二重計上になってしまいます。また、医療費通知と実際の支払額に時間差がある場合、金額が一致しないことで混乱し、両方入力してしまう事例もあります。

特に家族全員分をまとめて申告する場合、誰の医療費がどこまで連携されているのかを把握しきれず、念のため、重ねて入力するケースは決して少なくありません。」

これで安心! マイナポータル連携「二重入力」を防ぐ3つの確実な手順

---便利であるはずのマイナポータル連携ですが、二重入力を防ぐためには、具体的にどのような点に注意すればよいでしょうか?確実な防止策について教えてください。

石坂貴史さん:

「二重入力を防ぐには、「必ず確認する順番」を決めてから作業を始めることが大切です。まず、マイナポータルでデータを取得したら、そのまま入力に進まず、控除の一覧を開きましょう。生命保険料はいくら、医療費はいくらと、実際に表示されている金額を確認してください。数字を目で見るだけでなく、「生命保険料は〇円入っている」など声に出して確認すると、思い込みによる重複を防ぎやすくなります。

次に、手元の証明書を一枚ずつ見ながら、「すでに反映されているもの」と「まだ入っていないもの」に分けます。たとえば、大手保険会社の分は連携済みでも、共済や一部の保険は対象外ということがあります。その場合は、対象外の分だけを追加します。

入力の途中で迷ったら、そのまま進めず、いったん一覧画面に戻って合計額を見直します。生命保険料控除には上限があるため、上限を大きく超える金額が出ていれば重複の可能性に気づけます。さらに、医療費、保険料など項目ごとに区切って確認すると、混乱が減らせるでしょう。送信前の最終確認画面で、今年の控除合計が例年と大きく違っていないかを比べることも有効です。順番を守り、都度立ち止まることが、最も確実な防止策です。」

マイナポータル連携を使いこなして、確実でスムーズな確定申告を!

マイナポータル連携は、確定申告の手間を減らす画期的なツールです。しかし、専門家のお話から、その便利さを最大限に活かすためには、仕組みを正しく理解し、焦らずに一つひとつのステップを丁寧に進めることが不可欠だと分かりました。

特に「取得」と「反映」が別の作業であること、そして「連携は一部だけかもしれない」という不安からくる二重入力のリスクは、多くの人が陥りやすい落とし穴です。今回紹介された「確認する順番」を守り、表示された金額と手元の証明書をしっかり照合する。迷ったら一度立ち止まり、項目ごとに合計額を見直す。

このような小さな意識が、正確な申告へとつながります。マイナポータル連携を賢く利用し、無駄なくスムーズに確定申告を済ませましょう。これらの対策を実践することで、あなたは二重入力の不安から解放され、安心して税務手続きを進めることができるはずです。


監修者:石坂貴史 証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)

2級FP技能士、AFP、マネーシップス代表。累計1,200件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」の6つの分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。"