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「気づいたときには赤字に」お金のプロが警告。“現役時代に高年収だった人”は要注意…定年後に家計が崩壊する「意外な共通点」

  • 2026.2.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

現役時代に高年収だった方ほど、定年後に家計が崩れてしまうという意外な現実をご存知でしょうか?

「なぜ、たくさん稼いできた人が老後に困るのか?」「どうすれば、そんな事態を避けられるのか?」といった疑問を抱く方も少なくないでしょう。

高収入であったがゆえの落とし穴や、見落としがちな生活習慣、そして将来を見据えた今すぐできる対策について、金融機関勤務の現役マネージャーであり、1級ファイナンシャル・プランニング技能士の中川 佳人さんの見解を交えながら深掘りしていきます。この記事を読めば、定年後も安心して豊かな暮らしを送るための具体的なヒントが見つかるはずです。

高年収だった人ほど陥りやすい「老後破産」の心理とは?

---現役時代に高年収だった方ほど、定年後に家計が崩れるケースが多いと聞きます。その背景には、どのような心理や生活習慣が隠されているのでしょうか?

中川 佳人さん:

「現役時代に高年収だった方ほど定年後に家計が崩れやすい背景には、心理面では『収入が高かったのだから、多少使っても大丈夫』という安心感が強く残り、生活面では日常の支出を細かく把握していないという共通点があります。収入の多さが、家計管理への意識を薄めてしまうことが大きな要因です。

高年収の方は、現役時代に毎月の給料だけでは足りない場合でも、ボーナスなどの一時金で補填しながら生活を回しているケースが少なくありません。その結果、お金で困った経験が乏しく、収入が年金中心に切り替わった後も、生活水準を下げる必要性を実感しにくくなります。『これくらいなら問題ないだろう』と支出を重ねた結果、気づいたときには赤字に陥っていることもあります。

銀行の現場では、外食や趣味、車の維持費、保険料などが現役時代とほとんど変わらない家計を多く見てきました。特に多いのが、毎月の支出総額を把握しておらず、通帳残高が減ってきて初めて不安を感じるケースです。高収入だった方ほど、細かな家計管理をしていない傾向が見られます。

こうした事態を防ぐには、現役のうちから収入額に関係なく支出を見える化する習慣が欠かせません。収支を把握し、常に収入の範囲内で生活する意識を持つことが、老後の家計を守る第一歩になります。」

定年後の家計を安定させる! 収入に見合った生活水準への切り替え術

---定年後の家計破綻を防ぐために、最も重要な「生活水準の切り替え」とは、具体的に何を指すのでしょうか?

中川 佳人さん:

「現役時代に高収入だった方が定年後の家計破綻を防ぐために重要なのは、収入に見合った生活水準へ意識的に切り替えることです。年金生活に移行した後も現役時代と同じ暮らしを続けようとすると、支出が収入を上回り、貯蓄を取り崩すペースが想定以上に早まってしまいます。

高収入だった方ほど、住宅ローンや車の維持費、交際費などを『これまで問題なく払えてきた支出』として捉えがちです。しかし定年後は、収入の柱が給与から年金へと変わり、毎月自由に使えるお金は減少します。収入が減っているにもかかわらず、支出の水準だけが現役時代のまま残ると、家計を圧迫し、老後破産につながるリスクが高まります。

銀行の現場では、定年後も住宅ローンを抱えたままの方や、現役時代と同じ保障内容の生命保険に加入し続けている方を多く見てきました。収入が減る老後に備えるのであれば、住宅ローンはできるだけ現役時代のうちに終わらせておくことが望ましいでしょう。また、子どもが独立した後などは、生命保険を見直す一つのタイミングになります。このような固定費の調整が、老後の家計を守るうえで重要です。

老後の家計破綻を避けるためには、定年後の収入額を基準に生活費を組み立て直し、『年金の範囲で暮らせる家計』を作ることが大切です。ローンは早めに完済し、固定費や交際費を中心に見直すことで、老後の家計は安定しやすくなります。」

現役時代から始める! 「ボーナスに頼らない家計」を作る3つのステップ

---現役時代から準備できる、定年後の家計安定のための具体的な取り組みは何でしょうか?特に優先すべきことは?

中川 佳人さん:

「高年収だった方が定年後の家計破綻を避けるために、現役時代のうちから最も優先して取り組むべき準備は、『毎月の収入の8割で暮らし、ボーナスを使わなくても生活できる家計を作ること』です。収入に余裕がある時期だからこそ、将来を見据えた支出コントロールを習慣として身につけておく必要があります。

高年収の方ほど、生活費の不足をボーナスで補う家計になりがちです。しかし定年後は、賞与がなくなり、年金という限られた収入の中で生活することになります。現役時代から収入を使い切る生活を続けていると、年金生活に切り替わった瞬間に家計のバランスが崩れやすくなります。そのため『月収の8割で生活する』『ボーナスは生活費に組み込まない』という習慣を、現役のうちから身につけておくことが大切です。

具体的には、キャッシュレス決済や家計簿アプリを活用し、支出を見える化していきましょう。決済履歴と家計簿を連携させれば、『何に』『いくら』使っているかを無理なく把握できます。収支が見えてきたら、月収の8割で生活できるよう、固定費を中心に見直します。ボーナスは基本的に使わず、貯蓄や住宅ローンの繰り上げ返済に充てる意識を持つことも重要です。

現役時代から、月収の8割で暮らし、ボーナスに頼らない家計を意識しておくことが、定年後の生活を安定させるための土台になります。」

安心できる老後へ! 現役時代からの賢い家計管理が未来を拓く

現役時代に高年収だったからといって、定年後の家計が安泰とは限りません。むしろ、「なんとかなるだろう」という心理や、支出を細かく把握しない生活習慣が、思わぬ落とし穴となり得ることが専門家の見解から明らかになりました。

大切なのは、「収入の範囲で暮らす意識」を持ち、現役時代から「支出の見える化」を図ることです。特に、月収の8割で生活し、ボーナスを生活費に組み込まない習慣は、年金生活に移行した際の大きな武器となるでしょう。

キャッシュレス決済や家計簿アプリを活用すれば、今日からでも支出の把握は可能です。こうした小さな一歩が、定年後の家計を安定させ、安心して豊かな老後を送るための確かな土台となります。未来の自分を笑顔にするために、今から賢い家計管理を始めてみませんか。


監修者:中川 佳人(なかがわ よしと)(@YoshitoFinance)

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。
専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。


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