1. トップ
  2. 「ボールペンで投票したい」実は持ち込みOK。でも“避けるべきペン”がある「開票作業などに影響が出る可能性」

「ボールペンで投票したい」実は持ち込みOK。でも“避けるべきペン”がある「開票作業などに影響が出る可能性」

  • 2026.2.7
undefined
出典:PhotoAC ※画像はイメージです

2月8日は、衆議院議員総選挙の投票日です。

選挙が近づくたび、SNSでは「なぜ投票所の筆記用具は鉛筆が多いの?」といった疑問の声が話題になることがあります。

投票所に備え付けられている筆記用具について、違和感や不安を覚える人も少なくないようです。では実際のところ、投票時に使う筆記用具にはどのようなルールが定められているのでしょうか。

投票用の筆記用具持参に法律上の規定はない

公職選挙法等では、投票に使用する筆記用具については特に規定はありません。のため、実際の投票では、各自治体が適切と判断する筆記用具が用意されています。

総務省が公開している資料によれば、投票用の筆記用具について法律上の指定はなく、各自治体の判断に委ねられている形です。

実際に山口県選挙管理委員会では「投票用紙に記入する際の筆記用具は、鉛筆でないといけませんか?ボールペンを持参し、使用することはできますか?」という質問に対し「投票用紙に記入する際の筆記用具については、各市町選挙管理委員会までお問い合わせください」と案内したうえで、公職選挙法上は筆記用具を指定する規定はないとしています。

なぜ鉛筆が推奨されているのか

多くの自治体で鉛筆やシャープペンシルが推奨されている理由は、投票用紙の材質と開票作業への影響にあります。

投票用紙は折り曲げても自然に戻るような合成紙(プラスチック系素材)が使用されているため、水性ボールペンや万年筆のインクは紙に定着しづらくにじんでしまう可能性があります。また、インクが乾きにくいと、投票箱の中で他の投票用紙が汚れたり、投票用紙同士が接着したりするおそれもあります。さらに、インクのにじみは開票作業に影響を与える可能性も指摘されています。

こうした理由から、多くの自治体では鉛筆やシャープペンシルを推奨しています。

各自治体で対応が異なる筆記用具の扱い

実際の投票所では、基本的には鉛筆を置いているところが多いようです。しかし、実は自治体によって筆記用具の扱いが異なっています。いくつかの自治体の対応を見てみましょう。

岡山市では、投票所に持ち込みできるものとして、鉛筆、シャープペンシル、インクが早く乾くボールペンなどを明示しています。ただし、水性ボールペンについては、字が消えるおそれがあるため使用しないよう注意を呼びかけています。

長崎市では、ボールペン、万年筆、マジックペンなどについて、インクがにじんで開票作業などに影響が出る可能性があるとして、なるべく使用を避けるよう協力を求めています。

秩父市では、持参した筆記用具(鉛筆やシャープペンシル)を使用できることを明記しています。ただし、投票用紙の原材料に合成紙(プラスチック系素材)が使用されているため、水性ボールペンや万年筆のインクは紙に定着しづらくにじんでしまう可能性があるとして、控えるよう呼びかけています。

横浜市港北区では、投票の際の筆記用具として鉛筆(またはシャープペンシル)を推奨しています。理由として、水性ペンやボールペン等はインクが乾きにくく、投票箱の中で他の投票用紙が汚れたり、投票用紙同士が接着したりするおそれがあるためだということです。ただし、鉛筆以外の筆記用具を拒否するものではないとしています。

まとめ:自分で持参した筆記具は使える

投票所に置かれている筆記用具が鉛筆中心なのは、 投票用紙の材質と開票作業上の配慮によるものです。自分の筆記用具(ボールペン含む)を持参・使用することは可能ですが、水性インクの筆記具はにじみやすいため注意しましょう。

また持ち込みの可否や使用できる筆記用具の種類は自治体によって異なるため、書き慣れている筆記用具でないと不安な方は、投票前に自分の住んでいる自治体の選挙管理委員会に問い合わせてみてはいかがでしょうか。


参考

大都市地域における特別区の設置に関する法律施行令の一部を改正する政令案等に関する意見募集の結果 別紙(総務省)

投票用紙に記入する際の筆記用具は、鉛筆でないといけませんか?ボールペンを持参し、使用することはできますか?(山口県)

投票所には筆記用具などを持ち込めます(岡山市)

投票の際、鉛筆・シャープペン以外の筆記用具を使うことはできますか(長崎市)

持参した筆記用具は使えますか?(秩父市)

衆議院議員総選挙について(横浜市港北区)