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ペミカンやブルグル 世界の保存食を食レポ!料理にも挑戦【学生が調べた防災】

  • 2026.1.27

かつては災害が起きると避難所に行くことが一般的でしたが、近年では在宅避難や知人宅への避難など分散型の避難に注目が集まっています。在宅避難するのであれば、日持ちの良い保存食が常備されているといいですよね。せっかくなら変わったものも食べてみたい!ということで今回は世界の保存食を調べることにしました。

健康的酸味!世界中で愛される「ザワークラウト」

海外の食料品を扱うスーパーで外国の保存食を探しました。最初に目に留まったのがザワークラウトです。キャベツを塩で漬け、乳酸発酵させたもので、ドイツのほか、フランス、北欧、東欧、ロシア、アメリカなど世界中で食されています。キャベツ自体に豊富なビタミン類が含まれており、加熱をせず発酵させることでビタミン濃度が高く保たれます。果物が豊富に収穫できない寒冷地では貴重なビタミン摂取源として愛されています。

実際に調査した学生が食べてみると「酸味が強い」「日本のお新香に近い漬物のような味」「栄養素が高そうな味」という意見が挙がりました。

保存食なのにこの満足度!フランスの伝統的食「リエット」

次に紹介するのはフランスで愛されるリエットという料理です。豚肉をラードや塩と一緒に肉の繊維が柔らかくなるまで煮込むことでペーストのようになっています。塩気が強いのでパンなどに塗って食べるのが一般的です。リエットは「豚の塊」という意味であり、本来は豚肉で作られる料理ですが、現代では鶏肉や鴨肉、魚や野菜など様々な食材で作られたものもリエットと呼ばれています。

瓶詰めの鴨肉のリエットを購入し、学生が実食しました。味としてはツナに近いですが、肉の旨味がしっかり感じられる点と油感がかなり強かったので、これまで味わったことのない料理であると思いました。

北米の先住民族に伝わる高カロリー保存食「ぺミカン」

ぺミカンは北米の先住民族が作った伝統的な携帯保存食です。赤身のシカやバファローなどの干し肉と動物性脂肪を混ぜて固めたもので、部族ごとにさまざまなレシピがあり、乾燥したベリーやナッツが入ったものもあったそうです。日本では登山の際の携帯食として、炒めた肉や野菜をラードやバターで固めるレシピが広まりました。今回は日本の身近な材料で、北米の先住民族の人たちが作ったものに近いペミカンづくりに挑戦しました。使ったのはコンビーフ缶と乾燥クランベリーです。コンビーフ缶の賞味期限は製造日から3年6か月と記載されていました。

☆用意するもの
コンビーフ:200g クランベリー:お好み

調理方法:コンビーフと食べやすいサイズに切ったクランベリーをボウルに入れ混ぜて完成です。完成後薄く延ばして少し冷蔵庫で冷やしました。

災害時など、水が使えない時はポリ袋に材料を入れて混ぜ、作ることもできます。

感想:コンビーフの脂と塩味、クランベリーの甘味が混ざりとても美味しいです。工程もすごく簡単で栄養価も高いのでとても良いと思いました。調理後だと保存期間が短くなってしまいますが、コンビーフの缶詰やドライフルーツは長期保存が可能で、材料さえあれば作れる点では非常食にも適していると思います。

何と合わせても美味しい!中東のスーパーフード「ブルグル」

次に紹介するのはトルコなど中東料理に欠かせない食材、ブルグルです。ブルグルはデュラム小麦を蒸して乾燥させ、挽き割りにした全粒穀物であり、プチプチとした食感と香ばしい風味が特徴で米のように炊いたり、スープやサラダに混ぜたりと幅広く使えます。食物繊維やミネラルが豊富で栄養価の高い「スーパーフード」としても注目されています。

ブルグルは輸入食品などを扱う「カルディコーヒーファーム」で購入。製造年月日から賞味期限まで2年間の記載となっていました。

ブルグルの料理を作ってみた

今回は、災害時でも作れるブルグル本来の味を生かしたサラダと、賞味期限が近くなった時に備蓄ロスを減らす過程で美味しくいただける“ブルグルピラウ”の2つを調理しました。サラダは袋の裏側に紹介されていたレシピをアレンジしました。ブルグルピラウは世界の料理を研究する松本あづささんのサイト「世界の料理NDISH」(https://jp.ndish.com/recipe/re00640/)のレシピを参考にさせていただきました。ピラウとは日本語にすると「ピラフ」と同じ語源で、穀物と具を炊き込んだものを指します。日本人にもより親しみやすいレシピになっているのでぜひお試しください。

調理① ブルグルのサラダ

☆用意するもの(2人分)
ブルグル:1カップ ミニトマト、キュウリ適量
塩、オリーブオイル各適量

<作り方>

2,蓋をして5分ほど蒸らす。少しずつブルグルがお湯を吸っていきます。

3,その間にキュウリとトマトを食べやすい大きさに切り、キュウリは塩もみしておきます。

4,ブルグルにオリーブオイル、トマト、キュウリをまぜたら完成です!!

感想:5分程度で調理できる上、火を使わず、簡単にできる点がとても良いと感じました。味や食感は少しパサパサとしていて、普段から米を食べている日本人には少し物足りないかなと感じました。しかし保存食として適しているので備蓄するのはとても有用であると思いました。保存したレトルトカレーをかけて食べてみました。こちらはカレーライスと同じ味でおいしかったです。


調理② アレンジ料理“ブルグルピラウ”

☆用意するもの(2人分)
ブルグル:1カップ 玉ねぎ:1個 バター:大さじ2
砂糖:小さじ1 トマトピューレ:大さじ2 鶏がらスープの素:小さじ1/2
水:300 mL 塩:小さじ1 こしょう:小さじ1/4
鷹の爪:1本 羊肉:100~150 g パプリカパウダー:小さじ1
クミンパウダー:小さじ1 コリアンダーパウダー:小さじ1/2
サラダ油:小さじ1 好みのフレッシュハーブ

<作り方>

1. 玉ねぎはみじん切りにする。

2. フタができて米が炊ける程度の厚手の鍋にバターを入れて中火にかけ、とけたら玉ねぎと砂糖を入れ、全体を均一に混ぜながらキツネ色になるまで5分ほど炒める。

3. フタを外し、ブルグルとトマトピューレを加えて全体を均一に混ぜながら炒める。

4. 鶏がらスープの素、水、塩、こしょうを加えて全体を混ぜて強火にし、沸いてきたら味見をして、塩加減やトマトの濃さなどを好みに調える。

5. 包丁の先で鷹の爪に軽く切れ目を入れて鍋に入れ、フタをして弱火で15分炊く。

6. その間に羊肉を一口サイズに切ってボウルに入れ、パプリカパウダー、クミンパウダー、コリアンダーパウダーをふりかけ、全体が均一になるようにやさしく揉んでおく。

7. 小さなフライパンにサラダ油を入れて熱し、羊肉を炒める。

8. ブルグルが炊けたら羊肉を入れて軽く混ぜ、フタをして3分蒸らす。

9. その間にハーブを刻む。

10. 皿に盛り付け、ハーブをちらして出来上がり。

感想:こちらは先ほどのブルグルの料理と比較して、食材と工程、調理環境を必要としますが、少し味の薄いブルグルを味付けし、羊肉と合わせることで非常に美味しいものができました。またトマトや玉ねぎを入れることにより栄養価も高くなっています。


今回の調査を通して

本記事では、世界各国で実際に使用されている保存食を比較してきました。海外保存食は保存期間に限らず味や満足感、日常食との親和性を重視したものも多く見られ、その背景には各国の食文化の違いが表れているのではないかと思いました。保存食に「正解」は一つではなく、自分の生活スタイルや価値観に合った備えを選ぶことが重要です。この記事を通して皆さんに少しでも世界の保存食を知っていただき、より現実的で続けやすい備えを考えるきっかけにしてほしいです。

<執筆者プロフィル>
清水瑛介 金井琉輝亜 石川美咲

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