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【グラミー賞2026】K-POPの快挙も! 主要4部門“BIG4”を辰巳JUNKが解説

  • 2026.1.23
Getty Images

いよいよ日本時間2月2日(月)に開催される第68回グラミー賞。レディー・ガガ、ジャスティン・ビーバー、サブリナ・カーペンターら華やかなポップスター陣に、ラップスターによる熱いレース展開、そして目玉とも言えるK-POPの快挙まで、今年も見逃せないトピックがたくさん! レコード、アルバム、ソング、そして最優秀新人賞からなる「BIG4」こと主要4部門を辰巳JUNKさんが解説する。

グラミー賞2026 主要部門ノミネート一覧

▼レコード・オブ・ザ・イヤー

「DtMF」バッド・バニー
「Manchild」サブリナ・カーペンター
「Anxiety」ドーチ
「WILDFLOWER」ビリー・アイリッシュ
「Abracadabra」レディー・ガガ
「luther」ケンドリック・ラマー with シザ
「The Subway」チャペル・ローン
「APT.」ロゼ&ブルーノ・マーズ

▼アルバム・オブ・ザ・イヤー

『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』バッド・バニー
『SWAG』ジャスティン・ビーバー
『Man’s Best Friend』サブリナ・カーペンター
『Let God Sort Em Out』クリプス プシャ・T&マリス
『MAYHEM』レディー・ガガ
『GNX』ケンドリック・ラマー
『MUTT』レオン・トーマス
『CHROMAKOPIA』タイラー・ザ・クリエイター

▼ソング・オブ・ザ・イヤー

「Abracadabra」レディー・ガガ
「Anxiety」ドーチ
「APT.」ロゼ&ブルーノ・マーズ
「DtMF」バッド・バニー
「Golden」HUNTR/X(ハントリックス)
「luther」ケンドリック・ラマー
「Manchild」サブリナ・カーペンター
「WILDFLOWER」ビリー・アイリッシュ

▼最優秀新人アーティスト

オリヴィア・ディーン
KATSEYE
ザ・マリアス
アディソン・レイ
ソンバー
レオン・トーマス
アレックス・ウォーレン
ローラ・ヤング

Chelsea Guglielmino / Getty Images

K-POP文化をルーツとする女子が快挙を達成!

第68回グラミー賞の目玉は、なんと言ってもK-POPの快挙。レコーディング・アカデミーの体制改革の影響なのか、今年は渋い熟練派の落選も見られた。そのかわりに台頭したのが、BLACKPINKのロゼを筆頭としたK-POP文化をルーツとする女子たち。

ただし、良い意味で異例のケースではないかもしれない。グラミー賞候補の定番といえば、アメリカンな魅力を持つ大ヒット曲だ。

BLACKPINK ロゼは、ブルーノとのコラボ曲でK-POPスター史上最多の3部門ノミネート!

K-POPアーティストとして史上最多の3部門ノミネートを果たしたロゼとブルーノ・マーズによる人気コラボ「APT.」は、韓国の宴会芸をテーマにしつつ、アメリカン要素も強力。80年代アンセムのトニー・バジル「Mickey」を大胆にサンプリングしているため、米国人にも耳馴染みのよいサウンドになっている。

さらに、共演のブルーノといえば、伝統志向のスターとして受賞16回を誇るグラミー・キング。制作陣には、サブリナ・カーペンターにグラミー賞を授け、自身も「最優秀ソングライター賞」を獲得したばかりのエイミー・アレンが名を連ねている。

もちろん、ロゼ本人の力もグラミー会員に認められたはず。アワードキャンペーン期間には、自曲のみならずoasisやポール・サイモンのギターカバーを披露していき、その誠実な歌声を印象づけた。

チャーリーXCX作曲の「Gabriela」で2部門ノミネートのKATSEYE

K-POP式育成システムで鍛えられたグローバルガールグループ、KATSEYEも、ジャズ系の若きグラミー受賞者レイヴェイとの共演ステージを行い、ボーカルスキルで業界人を魅了した。

「最優秀新人賞」を含む二部門ノミネートにはメンバーも驚いたというものの、候補曲「Gabriela」を聴けば納得がいく。米音楽史に根づくドリー・パートンの名曲「Jolene」を再解釈したような内容だから、コンサバ寄りな年長者にも魅力が伝わりやすくなっている。ちなみに、作曲をつとめたのは、昨年「ブラット」旋風でグラミー3部門に輝いたチャーリーXCX。

オスカーも視野に。『ケデハン』HUNTR/Xの勢いは止まらない!

アカデミー賞すら視野に入っているのが、Netflix史上最高人気を博したアニメーション映画『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』、そして劇中グループのHUNTR/X。製作国たるアメリカでも映画、音楽ともに社会現象となっただけあり、グラミー賞では総勢5部門ものノミネーションを達成した。

とくに注目の部門が、作詞作曲が評価される「最優秀楽曲賞」。大ヒット曲「Golden」を制作したEJAEは、主人公ルミの歌唱もつとめたシンガーソングライターだ。そんな彼女は、元K-POP練習生。11歳で渡韓し、SMエンターテインメントで約10年間修業。夢やぶれて米国に戻った後も、Red Velvetやaespaに楽曲を提供してきた。

Rich Polk/2026GG / Getty Images

苦労人のEJAEが泣きながら録音したという「Golden」は、パワフルでありながら「完璧になりたい」と切望するミュージカル式のアンセム。

音楽のつくり手が集まるグラミーの投票者には、作曲家が多い。涙を黄金に変えたEJAEのストーリーは「楽曲賞」初の韓国人ソングライターの受賞を叶えるかもしれない。

K-POPガールズ三組が激突する豪華カテゴリは「ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)賞」。映画『ウィキッド ふたりの魔女』でシンシア・エリヴォとアリアナ・グランデが歌った「Defying Gravity」も名を連ねている。

Chris Graythen / Getty Images

ラップスターが主要部門で熱いレースを展開

昨年主要2部門制覇のケンドリックは今年も有力候補!

最多9ノミネーションを果たしたのは、前回主要2部門を制覇したケンドリック・ラマー。ピューリッツァー賞に輝いた現代屈指のアーティストでありつつ、最新アルバム『GNX』ではTikTokヒットも連発。2025年NFLスーパーボウルのハーフタイムショーで歴代最高となる約1億3千万人の視聴者数を記録するなど、新たな全盛期を爆走中だ。


グラミー賞では、SZAとのバラード「luther」も含め、全部門で有力候補となっている。ただし、暗雲も漂う。主要部門では、クリプス、タイラー・ザ・クリエイター、ドーチーと、ラップ候補が多い。支持層が重なるため、票が分散してしまうおそれがある。

最高峰のラテンスター、バッド・バニーはアルバム賞受賞なるか?

ケンドリックからバトンを継いで今年のスーパーボウル公演を担うのが、プエルトリコ出身のバッド・バニー。英語歌詞を採用せずにキャリア4度目となる「Spotify年間トップアーティスト」に降臨したばかりのスーパースターだ。アメリカ合衆国においても、移民当局ICEをめぐる懸念からUSツアーを行わない姿勢を示し、トランプ大統領から批判を受けた騒動で知名度が急上昇した。

「最優秀アルバム賞」の有力候補『DeBÍ TiRAR MáS FOToS』は、故郷の歴史と政治問題を追いながら伝統的ラテン音楽を現代化した大作。前年の覇者ビヨンセの『COWBOY CARTER』と重なる「アワード受け」作風だ。

Kevin Mazur / Getty Images

史上初の全編スペイン語アルバム受賞に向けて、追い風も吹いている。今年度、レコーディング・アカデミーはラテングラミー賞のメンバーを1,000人ほど迎え入れた。先に行われたラテングラミーのほうでは、バニーがアルバム賞を含む5部門を席巻している。


Kevin Mazur / Getty Images

ガガ、ジャスティンらポップスターも見逃せない!

原点回帰のダンスアルバム『MAYHEM』で7部門入りを果たしたレディー・ガガは、昨年春のコーチェラから一年通して世界中で大絶賛ステージを連発。現代最高のショーウーマンとして、日本公演の直後に授賞式を迎えるハードスケジュールぶりだ。

Cassy Athena / Getty Images

今年のコーチェラを即完売させたジャスティン・ビーバーも、成熟のカムバックアルバム『SWAG』にて4部門入り。彼と最先端サウンドを手がけたインディ界のスター、ディジョンも「最優秀プロデューサー(ノン・クラシック)」部門に指名されている。


Kevin Mazur / Getty Images

連勝を狙うのは、ブレイク止まらぬサブリナ・カーペンター。対象期間の最終盤に駆け込みリリースされた『Man's Best Friend』は、クラシックなサウンドで魅せるスマッシュヒット。カントリー作風にあわせて同ジャンルの聖地「グランド・オール・オプリ」で公演するなど、音楽業界で広い支持を集めていき、6部門ものノミネートを達成した。

Kayla Oaddams / Getty Images

新人賞は9年ぶりの男性アーティスト受賞に期待!

プロデューサーとしてグラミー受賞、6部門ノミネートの新人レオントーマス

「最優秀新人賞」には、変化がおとずれるかもしれない。近年お決まりになっている受賞者といえば、オリヴィア・ロドリゴやデュア・リパといった人気者の女子。男子の場合、2017年に行われた第59回のチャンス・ザ・ラッパーが最後となっている。

今年の有力候補こそ「アルバム賞」にもノミネートされたレオン・トーマス。子役として『ビクトリアス』で活躍したのち、共演者のアリアナ・グランデとヒット曲をつくっていったR&Bソングライターだ。

そんなレオン、実はすでにグラミー受賞者。2024年、師匠のベイビーフェイスとともに、SZA「Snooze」の制作者として「R&Bソング」賞を授かっている。歌手としてのブレイク作「MUTT」は、ギターが鳴り響く「グラミー」らしい貫禄を携えた技巧派R&Bだ。

Lorne Thomson / Getty Images

ただし、新たな有力候補が台頭中。「明るいアデル」と例えられるUKソウルの新星オリヴィア・ディーンは、現在「Man I Need」など複数の楽曲をチャートヒットさせている。古風な魅力を放つ彼女は、2024年の時点で「Spotifyで音楽家に一番人気の女性アーティスト」の座に君臨していた実力派。まさに「新人賞」の王道とも言える。

そのほかにも、ローラ・ヤングやソンバー、アディソン・レイといったネクストスターが名を連ねており、日本時間2月2日(月)に予定される授賞式ではKATSEYEを含めた「新人賞」ノミニーによるメドレーパフォーマンスも決定済み。スーパースターたちの圧倒的なステージにも期待したい!

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