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車運転中に「信号無視」の人よけたら事故…歩行者の過失割合は7割!?修理代を請求できるのか【弁護士解説】

  • 2026.3.3
車の運転中、信号無視をした歩行者をよけようとして事故を起こしたら賠償請求できる?(画像はイメージ)
車の運転中、信号無視をした歩行者をよけようとして事故を起こしたら賠償請求できる?(画像はイメージ)

車と歩行者の交通事故が発生した場合、基本的に歩行者よりも車の運転手の方が過失割合が高い傾向にあります。一方、中には歩行者の信号無視が原因で事故が発生する場合がありますが、SNS上では「歩行者は交通弱者」「歩行者の信号無視とはいえ車vs歩行者だと車が分が悪い」などの声が上がっています。

一般的に交通弱者として保護される歩行者ですが、もし車の運転手が信号無視をした歩行者をよけようとして事故を起こしてしまった場合、相手に修理費や治療費などを請求することは可能なのでしょうか。弁護士の永島徹さんに聞きました。

信号無視をした歩行者の方が過失割合が高い

Q.歩行者が信号を無視して道路を渡ってしまい、その歩行者をよけようとした車が他の車や他の歩行者などにぶつかってしまった場合、過失割合はどうなるのでしょうか。歩行者側も責任を問われる可能性があるのでしょうか。

永島さん「歩行者と車の運転者における具体的な過失割合は、必ずしも一律ではなく、ケースごとに判断されます。例えば、信号の状況や、事故当時の車両の速度、周辺の見通し、時間帯、さらに歩行者の年齢や特性、回避行動の想定などの事情によって変動します。

歩行者は交通弱者であり、『自動車との事故では、責任は問われない』と考えている人もいるかもしれませんが、事故の主因が歩行者の信号無視による場合には、信号無視という明らかな法令違反を行っているため、歩行者も責任を問われる可能性があります。

この場合の過失割合は、車の運転手側が30%、歩行者側が70%程度を出発地点として交渉がスタートするケースが多いと考えられます」

Q.歩行者の信号無視が原因で事故を起こしてしまった車の運転手は、信号無視をした歩行者に対して、車の修理費用や治療費などを請求できるのでしょうか。

永島さん「信号無視をした歩行者は、信号無視という明らかな法令違反を行っているため、不法行為と評価されることが考えられます。不法行為と因果関係を有する損害ということになれば、当該損害に関する損害賠償請求は可能と考えられます。

また、信号無視に限らず、交通事故が発生した際の歩行者の行動が不法行為と評価でき、交通事故による損害の発生の原因が歩行者の行動であるということであれば、車の運転者は、歩行者に対して、車の修理費用やけがをした場合の治療費などの損害賠償を請求することができるでしょう。

ただし、車の運転者側にも前方不注意や速度超過などの過失があると認められた場合、『過失相殺』といって過失割合が調整されることがあります。また、歩行者がけがをした場合には、『自動車損害賠償保障法』、いわゆる自賠責により、損害賠償が支払われることもあります」

Q.もし歩行者の信号無視が原因で車が事故を起こした後、事故の原因となった歩行者がそのまま現場から立ち去ったとします。救護義務違反として法的責任を問われる可能性はあるのでしょうか。

永島さん「まず、『道路交通法上の救護義務』は、基本的には事故に関与した車両などの運転者に課されるものです。そのため、歩行者は、救護義務違反を問われる主体にはならず、救護義務違反として責任を問われることはありません。

一方、歩行者が信号無視をした場合には、救護義務違反とは別の責任となりますが、道路交通法違反として罰則の対象となり得ますし、民事上は不法行為責任を負う可能性もあります。さらに、まれですが、『歩行者側が、自らの信号無視により交通事故が発生し、自動車の運転者が負傷し危険な状態であるということを認識しながら、危険な状態にある負傷者を放置してしまった』場合、別途『遺棄』や『重過失傷害罪』などの刑事事件に発展する余地はあると考えられます」

* * *

交通事故における過失割合や賠償責任の有無は、事故発生当時のさまざまな状況によって判断されるといいます。車と歩行者の接触事故の場合、歩行者の立場が弱いため責任を問われないというイメージが強いですが、実際に歩行者の行動が原因で発生した事故の場合、賠償責任が発生する可能性があるということです。

道路を横断する際は信号無視をしたり、横断禁止道路を渡ったりしないよう注意しましょう。

オトナンサー編集部

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