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【絶品!郷土メシ】これも粉もんの一種!?大阪発の郷土料理「水菜と炊いたん」作ってみた!え、豆腐の粉なの?

  • 2026.1.17

絹ごし、木綿、焼きなど「豆腐」にはいろいろな種類がありますが、生まれて初めて「粉豆腐」という言葉を目にしました。水分たっぷりの豆腐が粉状に…?実はこちら、凍豆腐(高野豆腐)を粉状にしたものなのです。まさにフリーズドライですね!粉もんの聖地と言われる大阪ですが、粉は粉でも「豆腐の粉」で作る郷土料理に挑戦してみます!



この記事は、「農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト」という肩書で活動している山本謙治さんことやまけんさんが、『家の光』で2021年12月号~2024年4月号まで連載していた「やまけんのニッポン郷土食遺産」を参考にしています。

『家の光』はJAグループである家の光協会が、農家向けに毎月発行しているファミリー・マガジンで、今から約100年前の大正14年(1925年)に創刊しました。「食と農」「暮らし」「協同」「家族」という4つの柱を基本に、JA組合員をはじめ地域の人々の暮らしに役立つ情報を掲載しています。

今回の主役「粉豆腐」ってご存じですか?
凍豆腐(こおりどうふ)を粉砕して粉状にしたものです。かつて凍豆腐の大産地だった大阪府千早赤阪村周辺で、凍豆腐の製造過程で出た形の悪いものや切れ端を集めて粉にし、野菜などと一緒に炊いて食べたのが始まりのよう。今でも地元で愛されている、粉豆腐を使った郷土料理、さっそく作ってみましょう!

大阪府千早赤阪村の郷土料理「ミズナと炊いたん」の材料と作り方
※今回はやまけんさんの記事を参考にして作りました。

【材料】※3~4人分
粉豆腐…200g
水菜…1束
だし…300ml
濃口しょうゆ…大さじ1
酒…大さじ1
みりん…大さじ1



水菜は食べやすいように5cm程度の長さに切っておきます。

【作り方】※調理時間:10分
1. だしを強火にかけ、濃口しょうゆ、酒、みりんを加えます。



2. 煮立ったら、水菜を加えます。



水菜と粉豆腐の割合がレシピによって違ったり、粉豆腐の代わりに油揚げを使っていたりとさまざまでさっぱり分かりませんでしたので、水菜1束を全部使いました。

3. 水菜がしんなりしたら粉豆腐を加え、だしがなじむようによくかき混ぜます。



いろいろなレシピを見てみると汁を全部粉豆腐が吸っているように見えますので、煮詰まって水分が飛ぶ直前まで火を入れてみました。


4. 器に盛りつけて、出来上がりです。



水菜がしんなりしたら粉豆腐を入れてかき混ぜるだけという、とんでもなくシンプルな工程です。
全部吸わせたから濃いかな?と思いながら口へと運んでみると、粉豆腐の旨さと風味に加えて水菜のシャキシャキもまだ残っていて、しかもちょうどいい感じに汁を吸っていました。みりんの甘さもちょうどよく、シンプルで簡単なのにとてもおいしく、まさに副菜にぴったりの一品でした。水菜を1束入れて正解でした。



京都をはじめとする関西の言葉で、「~を炊いたもの」のことを「~の炊いたん」と言います。料理名というよりは料理法で、例えばフランス料理に「真鯛のポワレ」というメニューがありますが、ポワレ=蒸し焼きという調理法の名前をそのまま料理名に使われているのと似たような感じかもしれません。

今回初めて使った粉豆腐は、高野豆腐を粉末にしたものです。
粉豆腐という食材をこれまで知らずに暮らしてきましたので、スーパーの乾物コーナーで見つけたときはほっとしました。ちなみにわたしの田舎では高野豆腐ではなく「凍み豆腐(しみどうふ)」と呼んでいました。後から知ったのですが、製法はほぼ同じで、地方によって呼び名が異なるようです。大人になってからあまり食べる機会がなく、今回、本当に久しぶりの高野豆腐との再会でした。

乾燥させることで成分が凝縮するため、普通の豆腐より多く栄養が摂取できるという利点があり、かつ低糖質で高たんぱく、ミネラルも豊富という食材です。高野豆腐にはレジスタントプロテインというたんぱく質が含まれていて、これが腸内細菌に働くことで免疫力アップにつながるということらしいです。近年よく話題になる「腸活」ですね。

よく考えてみると、高野豆腐の原料である大豆は、きな粉や豆腐、おからや豆乳など形を変えて、わたしたちの生活に欠かせないもののひとつになっています。そのどれもが体によく、しかもおいしいときたら摂取しないわけにはいきません。そんな食材がこんなに身近にあることを、もっとありがたく思わないといけないのかもしれませんね。

簡単でおいしくて健康にいい一品ですので、ぜひ作って味わってみてください!

山本謙治さん プロフィール

農畜産物流通コンサルタント&農と食のジャーナリスト。学生時代にはキャンパス内に畑を開墾して野菜を生産し、卒業後は畜産関連の調査・コンサルティングの仕事や流通業を経て会社を設立。農業・畜産分野での商品開発やマーケティングに従事する傍ら、日本全国の食を取材して地域の郷土料理や特産物を、書籍やテレビを通じて一般に伝える活動を続けている。

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