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新しい年の始まりに、視野を広げる4つの展覧会へ。

  • 2026.1.5

01. 美術史から姿を消した、時代を映す女性美術家。

『アンチ・アクション彼女たち、それぞれの応答と挑戦』

1950年代から60年代の女性美術家による創作を「アンチ・アクション」というキーワードから見直し、草間彌生、田中敦子など14名の作家を紹介する。「アンフォルメル」「アクション・ペインティング」などの抽象美術が一世を風靡した戦後、力強さや豪快さといった男性性に結びつきやすいアクションが評価の中心になり、数々の女性美術家が注目を浴びながらも見落とされた日本美術史を再検証する。「彼女たち」のアクションへの応答と独自の挑戦の軌跡を注視したい。

『アンチ・アクション彼女たち、それぞれの応答と挑戦』開催中~2/8東京国立近代美術館1F企画展ギャラリー050-5541-8600(ハローダイヤル)開)10:00~16:30最終入場(火~木、日)、10:00~19:30最終入場(金、土)休)月、1/13※1/12は開館料)一般¥2,000https://www.momat.go.jp/exhibitions/566

02. 写真家が待ち受ける、予期せぬ瞬間の儚さ。

『About time - Sarah Moon 展』

若き日にモデルから写真家に転向し、生と死、時と記憶の儚さを示唆する詩的な世界を表現してきた写真家サラ・ムーン。約25年にわたり彼女と交流を深めてきた何必館での4度目の個展では、館と共同企画・編集した写真と童話による物語「CIRCUS」「梟」「赤い糸」「人魚姫」「黒ずきん」を紹介する。いつも予期しないことに突き動かされてきた、という彼女の写真の代名詞であるエフェメラル(儚さ)の感情が息づく、不確かな既視感を留める情景の中に沈み込んでほしい。

『About time - Sarah Moon 展』開催中~5/10何必館・京都現代美術館075-525-1311開)10:00~17:30最終入場休)月、1/6※1/12、2/23、5/4は開館料)一般¥1,500http://www.kahitsukan.or.jp/frame.html

03. 水と陸地の境のように、反転し重なり合う導線。

Tokyo Contemporary Art Award2024-2026 受賞記念展『湿地』

中堅作家を複数年にわたり継続支援するアワードの受賞記念展。第5回となる本展では近年「海路」「水路」など水にまつわる考察を取り入れてきた梅田哲也と呉夏枝が登場。パフォーマンスや参加型ツアーを通して、場所や物事の構造を可視化してきた梅田。仮想の島々を巡るように個人の歴史や物語を繋ぎ、鑑賞者の記憶に働きかけてきた呉。ふたりの展示に生まれた新しい導線は水と陸地の境目である湿地のように時に反転し、緩やかに重なり合う空間を作る。

Tokyo Contemporary Art Award 2024-2026 受賞記念展『湿地』開催中~3/29東京都現代美術館 企画展示室3F03-5245-4111開)10:00~18:00休)月、1/13、2/24※1/12、2/23は開館無料https://www.tokyocontemporaryartaward.jp/

04. 創造の泉であり続ける、箱根の風土と記憶。

『SPRING わきあがる鼓動』

心身を癒やし、感性を研ぎ澄ます場として旅人を惹きつけてきた箱根に焦点を当てる本展。イケムラレイコは歌川広重の作品との対話を経て、不可思議な生き物や精霊が生息する湖畔を描く。ツェ・スーメイはアルプスの山岳を舞台に自身が奏でるチェロの音色が岩肌に反響し広がる様を捉えた代表作を展示。大巻伸嗣による箱根の自然と共鳴する壮大なスケールのインスタレーションも見逃せない。古来より神話や民話の舞台となった箱根は、アーティストの創造の泉でもあり続ける。

『SPRING わきあがる鼓動』開催中~5/31ポーラ美術館 展示室 1~30460-84-2111開)9:00~16:30最終入場会期中無休料)一般¥2,200https://www.polamuseum.or.jp/

*「フィガロジャポン」2026年2月号より抜粋

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