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(確認待ち:明けましておめでとうございます。)【後編】Z世代と億単位プロジェクトの難しさと…現実をどう乗り切るか?

  • 2026.1.3

新年、明けましておめでとうございます。2026年になりました。いや~本年、最高に良い年にしたい。このコラムをご覧になっている皆様にとっても良い年になりますように。さて。『どこにでもいるサラリーマン研究員が、億単位の予算プロジェクトのリーダーをするお話』。派手と思いきや、超絶地味~~に遂行しているのでございます。前回は、その黎明期からのお話をさせてもらいました。『億単位』の研究プロジェクトを任されたら人はどうなるのか?それがピンチに陥ったら?【前編】。今回は後編でございます。はじまりはじまり~~優秀な後輩が会社を去り、プロジェクトの空気が少し沈んだ頃、新たに研究パートナーとして加わってくれたメンバーがいました。いわゆるZ世代ど真ん中の人でした。年齢だけで言えば、私とは親子ほど離れているわけではないのですが、価値観・仕事観・時間の使い方、そのすべてが、これまで私が通ってきた「会社」という道とは、まったく別ルートを走っている印象でした。

Z世代パートナーという、未知との遭遇

特徴を箇条書きにさせて下さい。■無駄な仕事はしない。■何かを頼むと、まず「それって意味ありますか?」と聞いてくる。■会社の飲み会やオフ時間にある会合には一切参加しない。■残業や、いわゆる“サービス精神的な頑張り”は、文字通り一秒もしたくない。■最短距離のやり方を求めてくる。こう書くと冷たく見えますが、実際はとても淡々としていて、感情の起伏が少ない。怒らないけれど、迎合もしない。その姿は、昭和の香りを色濃く残した社内では、なかなかに異質でした。

「意味ありますか?」に心をざわつかせながら

正直に言います。最初は、ちょっとイラッとしました。というか、かなりざわつきました。「意味があるかどうかは、やってみないと分からないこともあるんだよ…」「今は意味がなくても、あとで効いてくることもあるんだよ…」そんな言葉を、何度も喉元まで出しかけては飲み込みました。なぜなら、彼女は決して“楽をしたいだけ”ではなかったからです。意味があると腹落ちした瞬間の集中力は凄まじく、資料作成も、検討も、検証も、恐ろしいスピードで片付けていく。結果として、・誰も読まない資料・結論の出ない話し合い・やった感だけの作業が、みるみる減っていきました。悔しいですが、「あ、これが“無駄を削る”ってことか」と、腹の底で納得している自分がいました。もちろん、彼女のやり方に抵抗感を示す人も少なからずいましたが、なるべく彼女が無理にキャラ変更をしなくて良いように、【そのままで良い】という環境を作るように、私自身も努めました。これは、プロジェクトリーダーとしての使命だけでなく、予測もあったのです。Z世代に代表される新人類は今後増え続けるはず。こちら側の人類の方が古いのでは?と考えたからでもあります。学ぶところも多いハズ。ないがしろにしてはいけない。彼女と仕事をするようになってから、私自身も少しずつ変わっていきました。変わった、というより、変わらざるを得なかったという方が正確かもしれません。

私が変わらざるを得なかった理由

私はいわゆる“頼まれたら断れないタイプ”です。サービス精神が旺盛で、「まあ、私がやれば丸く収まるなら」と、つい引き受けてしまう。でも、それは美徳ではなく、ただのリソースの切り売りでした。彼女は、そういう私の動きを横目で見ながら、「それ、今やらなくてもよくないですか?」と、悪気なく言うのです。いや、マジで時々こちらの神経を逆なでするタイミングで言う時もあるので、ぐぬぬぬ・・・という時は、一呼吸おいてから発するようにしていますが、うん。正しいことも多い。いや、仕事って沢山受けてナンボだよ~という部分もあるのですが、今までその『頼まれたら断れない故に増える仕事』に苦しめられていた私もいるのですよ。はい。 まぁね~よく考えると、その通りなのです。40代になると周囲の人間関係が選べる立場になったり、上手く逃げる術を身に付けたりします。立場も上がっていくため、ハッキリ言ってもらえることってなかったりします。痛いトコロを毎々つかれるので、苦しい部分もありますが、確実に彼女が入ってくれたおかげで技術は最短距離の角度で革新していきました。そんな中・・・小さく育てていた技術が少しずつ形になり、気がつけば、億単位の予算がつく話が具体化していきました。

億単位の予算が動くと、胃も一緒に動き出す

いままでなかったようなプレッシャーと同時に、発注・社内調整・関連部署への詳細説明・現場実装の段取り・国際会議での発表。他にもあれもこれもしなくてはならない。やることは雪だるま式に増えていきます。億単位となると、会社の気合い度も違ってきますし、役員に受諾されるまで何段階ものクリアすべきハードルがある。ファーストステージが終わったら、もっと難易度の高いセカンドステージが待っており、気を抜いたら簡単に振り落とされる。『SASUKE(サスケ)』のような感じ。バキバキの筋肉にポンプアップして挑んでも、タイミングや運でクリアできなかったりします。他のプロジェクトとの兼ね合いだったり、役員のご機嫌に左右されることも。ビジネス版『SASUKE(サスケ)』です。そうなってくると、表向きは「すごいですね」と言われますが、内心はずっと胃が重い。ある日、「ぽにさん!億単位の予算を申請した書類が役員会で受諾されたね。やったね。」と言われました。念願の億単位プロジェクト決定です。要するに、ファイナルステージクリアです。本家『SASUKE(サスケ)』では、いろんな人が祝福してくれるかもしれませんが、ビジネス版は違います。第一報は、社内チャットで【例の件、受諾されました】で終わり。あっさりしたものです。漏れ聞いた人が、ちらほら声をかけてくれる感じ。地味なモノです。とはいえ、この規模になると、「うまくいかなかったら、どうなるんだろう」という考えが、ふとした瞬間に頭をよぎるのです。胃もキリキリします。予算が下りた私達のプロジェクトは順調そのもので、飛ぶ鳥を落とす勢いで成果をあげていき、役員達を大いに喜ばせました。当の本人である私も、全てが上手くいくと思っていたのです。しかーし!現実は、上手くいかないものです。ドラマや小説とはやはり違います。ある日のこと。いよいよ来年2026年の3月に技術が出来上がる!ということで、社内外、各種調整に入っていました。関連会社や共同研究してい社外機関とも会議を連日開いていました。そんな中、コアな部分を作ってくれている取引先の技術担当者がこう告げてきました。

「ぽにさん、納期2026年3月は無理です。2026年の11月になってしまいます。」

「えっ?なんですとお?」ビックリし過ぎると、日本語の語尾っておかしくなるんですね。この時、私達のプロジェクトは、小さな不具合を抱えていました。試験を何度繰り返しても、どうしても起こってしまう不具合。設計を見直し、改善を重ねた結果…やはり、もう少し時間が必要だとのこと。取引先から告げられたのは、納期延期の打診でした。2026年3月予定が、11月になるかもしれない。いや11月でもいける保証はあるのか?この不具合は解決するのか?胃がキュッと縮む感じ。何度経験しても慣れません。技術もさることながら、これだけ社内で期待を寄せられている技術。億単位の技術予算が付くなんて聞いたことがない。異例中の異例。ありがたいことに、是非とも完成して欲しい技術。とあちこちで言われます。あーーー。その人たちに、私はひとりひとり、謝らなければならない。どうしよ。納期が遅れてしまいます。遅れるということは、販売の機会損失にもなる。またその納期だからこそ、役員達はOKしたのだ。始末書ものだわ…悩みまくっている私に、例のZ世代パートナーが言いました。「ぽにさん、今回の件に関しては謝らなくていいです。関係各所に事実だけ伝えましょう。そもそも、ぽにさんは何度もスケジュールを確認し、納期が間に合うと言質を取ってきました。不具合も関係各所に詳らかにし、解決策を確認しながら、納期の確認は常にしてきました。私が一番よく知っています。特に謝る所ではないと考えます。」安易に謝るのはやめましょう。つっ、強い。鬼メンタル。私は、謝ることで場を丸く収めてきた人間です。それを封印するのは、なかなかの苦行。でも、言われた通りにしました。あらゆる関係者に事実を淡々と伝え、次にすべきこと、優先順位の変更などを共有しました。結果、プロジェクトは守られました。やはり事実は変わらず、納期は遅れます。現状は何も変わりませんが、関係者からの信用は首の皮一枚のところで保った様子です。真摯に今の状態を伝え、対策方法と想定できる最悪の事態と、プロジェクトメンバーが今できることと…私の心は、ちょっと、いやそうとう心が削られましたが。説明すべき登場人物への説明は全て終わりました。正直に言えば、もうこれ以上落ちるところはない、という地点まで来ている気もします。頑張ったつもりなのに結果が出ず、考え抜いたはずなのに裏目に出て、「これは努力の方向が間違っていたのでは?」という疑念だけが、夜中にじわじわ増殖してきます。あれこれ期待をされていただけに、失望の声も聞こえてきます。でも、人生を長くやっていると、うっすら気付くことがある。

どん底のあとに、何も起きなかった試しはない

劇的な逆転や、ドラマみたいな光が差すわけではないですが、ある日ふと、「あ、あの時が底だったな」と、少し時間が経ってから分かる瞬間が、たいていはやってきます。今はまだ、その途中。光が見えているわけでも、正解が分かったわけでもない。むしろ、「2026年に持ち越し」という言葉が、やけに現実味を帯びてこちらを見ています。2026年の自分に丸投げしてみようか、そんな曖昧な希望を胸の奥に押し込んだまま、とにかく淡々と試験を回す。たぶん、これも人生あるあるです。Z世代の彼女は、あいかわらずきっちり定時に帰り、「明日の試験はちゃんと組んでいますんで。」と教えてくれます。なんだろ。頼もしい。こうなったら『成功する未来』を手繰り寄せるしかない。Z世代のドライだけれどもやることをやる姿勢が、どれだけの勇気になるか。努力とか根性は「あーそれ、嫌いです」とサラッと言われそうですが、怨念と執念になってくると「やるっきゃないですね~」となぜかついきてくれるZ世代。眩しくて仕方がないです。どうなるかは、まだ分かりません。でも、とりあえず年明けも、私はきっと前を向いて進めている。Z世代の彼女も淡々と進めている。それだけは、もう分かっています。さぁ、2026年。やりますか!

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