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【認知症になりにくい人】がよく食べるOK食材、なるべく避けるNG食材とは?【2025年自分でできる健康対策TOP5】

  • 2025.12.30

【認知症になりにくい人】がよく食べるOK食材、なるべく避けるNG食材とは?【2025年自分でできる健康対策TOP5】

早くも2025年もあとわずか! そこでゆうゆうtimeの2025年「自分でできる健康対策部門」の人気記事をもう一度お届けします。 ↓↓ 認知症予防の観点から、おすすめの食材と控えるべき食材を、認知症協会代表理事・山根一彦さんに教えていただきました。「OK食材だけをたくさん食べればいい」という単純なものではありませんが、毎日の食事の参考にしましょう。 ※記事の初出は2025年1月。内容は取材時の状況です。

お話を伺ったのは
山根一彦さん 認知症協会代表理事

やまね・かずひこ●医学博士。一般社団法人認知症協会代表理事。
認知症カウンセラーとして認知症予防出張講演や介護施設での食事指導、認知症専門人材の育成、教材開発を行う他、YouTube配信も。
『マンガでわかる 医学博士がすすめる 認知症にならない最高の習慣』(新潮社)など監修書、著書多数。

【炭水化物】ご飯は1日300g程度はOK! 小麦製品は控えましょう

中毒性が高い小麦製品は少しずつ減らしましょう

「糖質制限も大事ですが、炭水化物は必要。ご飯は1日300g程度、できれば五分づき玄米などを混ぜて食べましょう。認知症の大敵として最も避けたい食材が『小麦製品』。理由は血糖値の上昇、農薬や添加物の危険性、中毒性に加え、腸に小さな穴があいて腸にある物質が体内に入って炎症を起こす『腸もれ状態』を起こしやすいため。小麦製品を一度に断つとそれがストレスとなり脳によくないので、少しずつ減らしましょう」

【油】オリーブオイル(エキストラバージン)がおすすめ

よい油は脳に必要。悪い油は脳への悪影響も

「脳は水分を除くと6割が脂質ですから、脳のために脂質はとりましょう。油には脳によいものと悪いものがあります。加熱調理には、コレステロール値の低下、高血圧・動脈硬化・便秘などの予防が期待できる、オメガ9系の油を。オリーブの実を搾っただけのオリーブオイルで、イタリアやスペインの認証マークつきがベスト。逆に、認知症発症につながる悪玉コレステロールを増やすなど、脳に悪影響が大きいトランス脂肪酸を含むものは避けましょう」

トランス脂肪酸を多く含むNG食材

・マーガリン ・サラダ油 ・ショートニング
・ホイップクリーム ・コーヒーフレッシュ
・ケーキミックス ・インスタント食品
・冷凍食品 ・ポテトチップス、コロッケ
など

【飲料】水はたっぷり。1日1.5ℓが目標。牛乳は控えましょう

認知機能を維持するには十分な水の摂取が有効

「一度に飲むと多くが尿で排出されるので、湯のみに軽く2杯を1日8回程度に分けて飲みましょう。緑茶(番茶)もよいですが、カフェインの利尿作用には要注意。控えたいのは牛乳。飽和脂肪酸の影響や乳糖不耐症の問題で炎症につながることがあります」

【果物】柑橘類・ベリー類 はOK! 甘すぎる果物は控えましょう

ブルーベリーやラズベリー、シークヮーサーがおすすめ

「活性酸素が増えると脳の神経細胞が傷つくことがあります。果物に含まれるビタミンやポリフェノールには抗酸化作用があり、脳の酸化を防いでくれます。ただし、果糖を多くとると肝臓に負担がかかって血糖値の上昇につながります。酸味が強く甘味が少ない果物を選びましょう」

【野菜】ブロッコリーなどアブラナ科の野菜を細かく刻んで食べましょう

抗炎症力・解毒力・抗酸化力が高く、認知症予防に

「アブラナ科の野菜の効果を引き出すコツは、包丁などで切り刻んだあと、5~10分おいてから食べたり加熱したりすること。切ることで細胞が壊れて、2つに分かれている有効成分が1つになり、有効性が高まるためです。よく噛むことも意識しましょう。加熱する場合は、低温で蒸す、軽くゆでる、中火で炒めるなど、高温による有効成分の減少に注意。ブロッコリーは蕾が詰まったもの、葉野菜は色が濃くてみずみずしいものを選びましょう」

アブラナ科の野菜

・ブロッコリー ・キャベツ ・カリフラワー
・菜の花 ・ケール ・かぶ
・パクチー ・ルッコラ ・大根
・わさび ・クレソン ・小松菜
・水菜 ・チンゲンサイ ・ブロッコリースプラウト
など

OK食材【にら】

「肝臓の解毒機能を助ける作用、抗酸化力があります。ピロリ菌除菌は認知機能改善に有効という報告があり、にらにはピロリ菌抑制作用があることもわかっています」

OK食材【にんにく】

「疲労回復、免疫力アップだけでなく、認知症を引き起こす物質の蓄積を抑える、神経細胞の変性を防ぐ、海馬の神経細胞の再生を促進するなど、脳へのよい影響があります」

OK食材【きのこ】

「脳の神経細胞を増やす、脳内で抗酸化・抗炎症力を発揮するため、1週間に300g以上食べると、軽度認知障害リスクが50%低下する可能性があるという研究結果があります」

【たんぱく質】サンマやサケを積極的に。ツナ缶は原料の魚をチェック

成分を逃さないホイル焼きや缶詰がおすすめ

「サンマ、サケ、イワシ、サバ、アジなど比較的小型の魚は、オメガ3系の良質な油であるDHAとEPAが豊富。DHAやEPAの摂取量が多い人は、脳の側頭皮質と前頭前皮質の体積の減少が抑制されるといわれています。高齢者がDHAを積極的に摂取すると認知機能が維持されることもわかっています。週に2回以上、毎日でも食べたい食材です。反対に、マグロなどの大型の魚には、認知症を進行させる代表的な毒素・水銀が蓄積されやすいため、控えるのが賢明。ツナ缶の場合は、水銀の少ないカツオが原料の、ノンオイルタイプを選べば問題ありません」

OK食材【卵】

「卵黄に含まれるレシチンは、認知症予防効果が期待できる成分。1日1~2個を目安に食べたい食材です。有機のエサで飼育した、平飼いの鶏の卵を選べるといいでしょう」

OK食材【貝】

「貝に豊富に含まれるタウリンは、疲労回復や肝臓の働きを促す、健康面のメリットが高い成分。タウリンは認知症との関係について研究が進行している、今期待されている成分です」

OK食材【牛肉・豚肉・鶏肉】

「肉の良質なたんぱく質は脳の機能維持につながる栄養素です。ただし、食べ方には注意が必要。脂肪分をできるだけ取り除き、肉を食べたら運動して消費するようにしましょう」

OK食材【納豆】

「ナットウキナーゼは血栓をとかしやすくする成分で、脳血管性認知症の予防になります。その他、認知機能の改善に関わるレシチンをはじめ、体と脳の健康に働く成分が豊富です」

取材・文/森山佳織

※この記事は「ゆうゆう」2025年2月号(主婦の友社)の内容をWEB掲載のために再編集しています。

※2025年1月26日に配信した記事を再編集しています。

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