1. トップ
  2. お仕事
  3. 「方向音痴だからツラい(泣)」駅の地下はまるで迷宮。上司が授けてくれた『秘策』に「か、快適~!」

「方向音痴だからツラい(泣)」駅の地下はまるで迷宮。上司が授けてくれた『秘策』に「か、快適~!」

  • 2025.12.31

筆者の話です。
地方出身の私にとって、大きな駅の地下は【ダンジョン】
迷子がこわくて避けてきた通勤ルートが、上司の一言で変わったのです。

画像: 「方向音痴だからツラい(泣)」駅の地下はまるで迷宮。上司が授けてくれた『秘策』に「か、快適~!」

駅の地下は【ダンジョン】

地方から都市部に引っ越してきた頃、何よりも戸惑ったのが駅の構造でした。
出口がいくつもあり、間違えれば知らない通りに出てしまう。

特に地下は入り組んでいて、方向感覚を失いそうになるのがこわくて仕方ありません。
そのため、わざわざ時間がかかっても目的地を見ながら地上を歩くようにしていました。

遠回りでも地上を選んでいた日々

そんな生活が続いていたある日、前職の支店から誘われてアルバイトに通うことに。
主要駅からの乗り換えを伴う通勤。
本当は通勤時間を短くしたいのに、こわさが勝ってしまい、私は依然として地下を避け続けていました。

周囲の人たちが地下をスイスイ通り抜けていく姿を見ると「私だけ取り残されているみたい……」と情けなく感じることもありました。
そんな自分を変えたいと思いながらも、勇気が出ず、つい毎日同じ道を選んでしまっていたのです。

上司がくれた地下への案内

ある日、上司と一緒に駅まで歩く機会がありました。
いつものように地上に出ようとする私に、
「こっちの方が近道やで、横断歩道ないし」
そう言って、私鉄駅へとつながる地下道へ案内してくれたのです。

「方向音痴なので、目的地が見えていないと不安で……」と打ち明けると、
「じゃあ今日は駅まで一緒に行ったるわ!」と笑いながら同行してくれることに。

これまで足を踏み入れることを避けていた地下も、上司と一緒ならと恐る恐る足を踏み出しました。
分岐点では目印になるお店や看板を教えてくれ、複雑に思えていた通路も、案内されると意外なほどわかりやすく、あっという間に駅に着分かり易いし

小さな一歩が広げてくれた景色

その日以来、私は地下道を使って通勤するようになりました。
時間が短縮できるだけでなく、帰りに買い物もできて便利。

もし上司があの日声をかけてくれなければ、今もダンジョンのように怯えながら地上を歩いていたかもしれません。
日常の小さな一歩が、新しい景色を広げてくれる──そう実感した出来事でした。

【体験者:50代女性・筆者、回答時期:2025年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Kiko.G
嫁姑問題をメインテーマにライター活動をスタート。社宅生活をしていた経験から、ママ友ネットワークが広がり、取材対象に。自らが離婚や病気を経験したことで、様々な悩みを持つ読者を元気づけたいと思い、自身の人脈や読者の声を取材し、記事として執筆。noteでは、糖尿病の体験記についても発信中。

元記事で読む
の記事をもっとみる