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【上野】オルセー美術館所蔵「印象派 ― 室内をめぐる物語」@国立西洋美術館

  • 2025.12.25
出典:リビング東京Web

印象派と“室内”の新しい関係をひもとく

上野の国立西洋美術館では「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」が2026年2月15日(日)まで開催されています。

本展は、オルセー美術館の傑作約70点を中心におよそ100点が集まる大規模展覧会です。テーマは、印象派の画家たちが積極的に取り組んだ「室内」。

出典:リビング東京Web

ドガ、ルノワール、マネ、モネ、カイユボット、セザンヌらが描いた室内空間には、19世紀パリの暮らしや家族関係、芸術家同士の交流、近代都市の姿が生き生きと現れています。

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オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展示風景、国立西洋美術館、2025年

とくに エドガー・ドガ《家族の肖像(ベレッリ家)》が日本初公開となり、印象派の室内表現の幅広さを象徴する作品群が勢揃いします。

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エドガー・ドガ 《家族の肖像(ベレッリ家)》1858-1869年 油彩/カンヴァス オルセー美術館、パリ

章構成で味わう“生活の場”としての室内

展覧会は、「室内の肖像」「日常の情景」「室内の外光と自然」「印象派の装飾」の4章で構成されています。 家族やアトリエを描いた第1章、読書や音楽といった家庭内の安らぎに満ちた第2章、内と外が溶け合うテラスや温室を描く第3章など、印象派が見つめた室内の多様性が鮮やかに示されます。

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「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展示風景、国立西洋美術館、2025年

とくに第3章は、ガーデンを思わせる設えの空間展示が特徴で、外光の揺らぎを感じさせる作品とともに、穏やかな広がりを持つ“没入感あふれる空間”が楽しめます。 印象派が生きた時代の光や空気感を、より身近に体感できる章となっています。

出典:リビング東京Web

「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展示風景、国立西洋美術館、2025年

温室やテラスを描いた作品によって、やわらかな光の効果が生まれ、展示空間には印象派特有の明るさと開放感が漂います。作品が放つ光の表情を、そのまま空間全体で味わえる展示です。

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「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展示風景、国立西洋美術館、2025年

そしてクライマックスの第4章では、室内装飾への関心が高まった19世紀末を背景に、モネの《睡蓮》が大画面で登場します。

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「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展示風景、国立西洋美術館、2025年

室内で自然を感じる“モネの空間”は圧巻で、展覧会全体のテーマが美しく結実します。

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「オルセー美術館所蔵 印象派―室内をめぐる物語」展示風景、国立西洋美術館、2025年

10年ぶりの大規模来日──印象派の“もうひとつの魅力”を体感

オルセー美術館の印象派コレクションがこれほどの規模で来日するのは約10年ぶり。 印象派といえば風景画のイメージが強いですが、本展では 生活の場としての室内、家族の空気、都市生活の温度 が感じられる作品がそろいます。 戸外の光を追い求めた彼らがなぜ室内に惹かれたのか、その理由が見えてくる内容です。

出典:リビング東京Web

歴史的名品を通して、印象派の奥行きと新しい視点を体験できる貴重な機会。 2025年の秋冬シーズン、ぜひその物語に浸ってみてください。

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