1. トップ
  2. 「担任の先生、変わるんですよね…」進級前にソワソワする保護者。保育士が明かすクラス編成の“舞台裏”

「担任の先生、変わるんですよね…」進級前にソワソワする保護者。保育士が明かすクラス編成の“舞台裏”

  • 2026.1.21
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。保育士歴13年、現役保育士のめじです。

春が近づくと、園の空気が少しずつ変わっていきます。

子どもたちはできることが増え、自信が芽生え、「大きくなる」準備を始める季節。

でも実はこの時期、ソワソワしているのは子どもたちだけではありません。

保護者も、そして私たち保育士も、どこか落ち着かない気持ちになる季節なのです。

「小学校、大丈夫でしょうか?」と聞かれる季節

卒園を控えた年長クラスになると、保護者からよく聞かれる言葉があります。

「ちゃんと椅子に座って授業を受けられますか?」

「行き帰り、自分で歩いて帰ってこられるか心配で…」

生まれて初めて飛び込んだ、保育園・幼稚園という集団。

そこから卒園し、小学校という“未知の集団”へ進むわが子。

期待よりも先に、不安が出てくるのはごく自然なことです。

私たち保育士は、そんな声を聞くたびに、その子の園での姿を思い浮かべながらできるだけ具体的に伝えます。

「だんだんと集中して話を聞く時間も長くなっていますよ」

「心配ですよね、でも少しずつ慣れていきますよ」

不安を否定せず、でも必要以上に煽らない。

そのバランスを取るのは、実はとても難しいことです。

それでも最後は「子どもを信じる」しかない

どれだけ丁寧に説明しても、どれだけ実際の様子を伝えても、保護者の不安がゼロになることはありません。

それはきっと、「心配=愛情」だから。

でも、私たちがいつも最後に伝えるのは、「この子は大丈夫です」という言葉です。

失敗しながら学ぶこと、戸惑いながら前に進むこと。それもすべて、成長の一部。

大人が先回りしすぎると、子どもが“自分で乗り越える力”を発揮する機会を奪ってしまうこともあります。

進級前は、実は「保護者のほうがドキドキ」している

卒園だけでなく、進級前も保護者の気持ちは大きく揺れます。

「担任の先生、変わるんですよね…」

「仲の良いお友だちと一緒のクラスになりますか?」

子ども以上に、保護者のほうがクラス編成を気にしていることも少なくありません。

そのため、クラス編成は子どもたち一人ひとりが安心して新しい環境に馴染めるよう、とても慎重に行います。

子ども同士の相性や発達のバランスはもちろん、保護者の皆様との連携のしやすさや、クラス全体のコミュニケーションが円滑に進むかといった視点も大切にしながら、時間をかけて決めています。

保育士自身も、実はソワソワしている

実はこの時期、私たち保育士自身も心の中で何度も問いかけています。

「この関わりでよかったかな」

「もっとできたことはなかったかな」

卒園や進級は、子どもだけでなく、保育士にとっても一つの節目です。

毎日そばで見てきたからこそ、手を離す瞬間に、少しの寂しさと緊張が生まれます。

特に卒園前は、

「もっとできたことがあったかもしれない」

「これから新しい環境に負けずに頑張れるかな」

そんな思いが、ふとした瞬間に胸をよぎることもあります。

でも同時に、子どもたちが見せてくれる自信に満ちた表情や、友だちと支え合う姿を見て、

「大丈夫、ちゃんと育っている」

と、こちらが背中を押されることも多くあります。

成長と不安が、同時にやってくる季節

進級や卒園の季節は、子どもたちの成長がはっきり見える一方で、保護者の不安も一気に表に出てくる時期です。

でもそれは、今まで真剣に向き合ってきた証拠。

進級や卒園はゴールではなく、ただの通過点。

子どもたちはこれからも、迷いながら、立ち止まりながら前に進んでいきます。

私たち大人にできるのは、完璧な準備を整えることではなく、

「困ったときは戻ってきていい場所がある」

そう感じられる土台をつくることなのかもしれません。

ソワソワする春だからこそ、子どもを信じ、保護者の不安に耳を傾け、そして保育士自身も自分の関わりを信じる。

そんな気持ちを大切にしていきたいと思います。



ライター:めじ

幼稚園、保育園と保育経験を重ね、今年で13年目に突入しました。保育の仕事の中で感じた思いや子どもたちとのやりとり、育児と仕事の両立の事など経験をもとに言葉にしています。


【エピソード募集】日常のちょっとした体験、TRILLでシェアしませんか?【2分で完了・匿名OK】