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「朝は元気だったのに…」午後には39度。冬の保育園で次々と倒れる園児と職員。13年目保育士が見たリアル

  • 2026.1.17
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

こんにちは。今年で保育士歴13年になる、現役保育士のめじです。

冬になると、保育園の空気が少しピリッとします。

気温が下がったから…だけではありません。

「今年は来るかな…?」

そんな声にならない緊張感が、職員室にふわっと漂い始める季節です。

インフルエンザ、胃腸炎などの感染症。どれも冬の風物詩のように毎年やってきます。

今回は、そんな冬の保育園で起こる“感染症との闘い”と、現場のリアルな奮闘ぶりをお話しします。

今年もついに…やってきた!

冬の感染症で怖いのは、広がるスピード。

朝は元気だった子が、午後には「ちょっと元気ないかも?」

熱を測ると39度に。

目に見えないウイルスとの闘いが、静かに始まります。

そして次の日には別の子が…なんてことも珍しくありません。

特に低年齢クラスは、

・距離が近い

・体調の変化をうまく言葉にできない

といった理由から、どうしても影響が出やすくなってしまうんです。

一人でも体調不良の子が出ると、

「このあと増えないかな」

「職員の体調は大丈夫かな」

と、職員同士で自然と緊張感が高まります。

だから冬の時期は、子どもたちの顔色、食欲、ちょっとした様子の変化に、自然と目がいくようになります。

咳ひとつ、眠そうな表情ひとつに、

「もしかして…?」

と、胸がざわつくことも少なくありません。

現場が一気に慌ただしくなる瞬間

冬の保育で特に気が抜けないのが、急な体調不良。

中でも嘔吐や下痢が見られたときは、空気が一気に変わります。

まず大切なのは、子どもたちを落ち着かせること。

周囲の子を別の場所へ誘導しながら、職員同士で声を掛け合います。

「〇〇先生お願い!」

「こっちは見てるよ!」

慌ただしくなる中で、こういった連携が本当に大事。

焦りは子どもにも伝わってしまうので、内心ドキドキしつつもできるだけ落ち着いて動きます。

対応が終わったあとも、

「これで止まってくれたらいいな…」「明日お休みの子が増えませんように…」

と、数日はちょっとした緊張状態が続きます。

もちろん、日頃から次亜塩素酸での消毒やこまめな換気など、基本的な感染対策は徹底しています。

それでも見えないウイルスとの闘いは、常に緊張感が伴います。

職員が体調を崩した時のリアル

感染症の時期に大変なのは、子どもたちだけではありません。

保育士自身が体調を崩すことも、もちろんあります。

職員が数名欠けてしまうと、体制は大きく変わります。

朝の申し送りでは、

「今日はここのクラスに入ってね」「ここは合同で保育しよう!」

と、いつも以上に細かく確認。

低年齢クラスでは、慣れない職員に人見知りしてしまい、泣いてしまう子もいます。

「先生ちがう!」

「〇〇先生連れてきて!」

そんな声を聞きながら、心の中で

「ごめんね、今日はこの先生で我慢してね…」

と、自分も少し泣きたい気持ちになってしまうこともあります。

安全を最優先に、今できる保育を選ぶ。

この時期は、「理想の保育」より「無理をしない保育」に切り替える判断力も求められます。

そうして無事に1日を終えると、どっと疲れが押し寄せます。

職員の口から自然と出てくるのは、毎年恒例のひと言。

「これ以上広がりませんように…」

こういう時、保護者の皆さまからの「先生も無理しないでくださいね」という温かい一言や、日頃からのご理解ご協力が、本当に私たちの支えになっています。

それでも毎年願うこと

冬の保育は子どもたちや自分自身の体調管理に気を配り、いつも以上に気力も体力も消耗します。

それでも、少しずつ落ち着きを取り戻し、いつもの笑顔で遊び始める子どもたちを見ると、

「今年も無事に終わった」

と、心からホッとします。

感染症の季節は、保育士にとってチームワークと判断力が試される時期。

そして同時に、

「命を預かっている仕事なんだ」「毎日の日常が、当たり前のものではないんだ」

と改めて実感する時間でもあります。

今年の冬も、大きな流行がありませんように。

そんな願いを胸に、保育園の現場は今日も楽しく、そしてたくさんのことに気を配りながら動いています。



ライター:めじ

幼稚園、保育園と保育経験を重ね、今年で13年目に突入しました。保育の仕事の中で感じた思いや子どもたちとのやりとり、育児と仕事の両立の事など経験をもとに言葉にしています。


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