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「足蹴り」を目撃しバスを緊急停止…元運転士がスイミング送迎中に遭遇した“危険な行為”

  • 2026.1.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

今回は、15年ほど前に送迎バス会社へ勤めていた際に、スイミングスクールの送迎バスで起きた出来事を紹介します。

スイミングスクールに限らず、子どものお稽古で送迎バスを利用するとき、車内の大人は運転士だけとなる場面は多いものです。そのため、子ども同士で遊んだりケンカしたりするケースは少なくありません。

ある日、スイミングスクールの送迎バスの運行をしていたとき、車内で突然子ども同士のケンカを目撃しました。そのとき私が取った行動を、体験談としてお話します。

車内ミラーに映った子どものケンカ

スイミングスクールの送迎バスは、保護者も一緒に乗車することもあります。しかし、子どもばかりになることも多く、その日は珍しいことに、小学生の高学年男児ばかりが乗車していました。

送迎バスのなかでは様々なことが起きます。その日も「いつもの口ゲンカが始まったな…」と思っていたところ、車内ミラーに予想だにしない光景が映りました。

口論がエスカレートし、一人の男の子がもう一人の子に手を出してしまったのです。それが看過できない危険な行為だったため、私はすぐに介入が必要だと判断しました。

私は安全を確保しつつ路肩にバスを緊急停止させ、慌てて男児の元へ駆け寄りました。

スイミングの開始時間が近づく焦り

私は、子どもの頭部に怪我がないか確認しつつ、話しかけながら返答に変化がないか確認しました。幸いにも、出血や意識混濁などは見られませんでした。

しかし、ミラー越しに見えた頭部への足蹴りは、やはり間違いはなかったようで、頭部への衝撃という不安も頭をよぎりました。また、スイミングの時間が刻一刻と近づいていることも、私を焦らせました。

スイミングの授業が開始するまでに送迎バスが到着しなければ、乗車している他の子どもたちは授業を受けられません。

男児は「頭はもう痛くない。大丈夫。」と言いながら座席に座り直しました。そこで、私はバスの運行を続行し、スイミングへ到着次第、男児を施設スタッフへ引き継ぐことに決めました。

車内ミラーで確認しつつ送迎バスの運行を続行

吐き気や痛みはないという男児でしたが、やはり本当にケガをしていないか不安がありました。そこで、運行を再開するため、他の子どもに体調を見ていて欲しいとお願いすることにしました。

また、友達を蹴った男児は運転席の左後ろへ座るよう促し、なぜ蹴ることに至ったのかを聞きながらバスを発車させました。

このとき、スイミングスクールの近くまで戻ってきていたこともあり、5分ほどで到着し、授業に差支えはなくほっとしたのを覚えています。

到着後は、他の子どもを先に降車させ、ケンカをした2人を車内に残し、スイミングスクールのスタッフに状況を伝えました。車内ミラー越しに頭部を蹴った姿が見えたこと、そのためバスを緊急停止させたことを、詳しく伝えました。

子どもの怪我だけでなく、バスが無意味に路肩で停車していたと思われた場合、スクールに問い合わせがくる可能性があるからです。また、バスのルートを知る保護者が見たときに、バスの停車がクレームにつながることもあります。

頭部への衝撃から、子どもの様子を確認して欲しいなど、さまざまなリスクに備え、スタッフへの報告は詳細でなくてはなりません。

スクールバスの運転士だからこそ車内確認を徹底

スイミングや塾など、子どもが通う施設の送迎バスでは、子ども同士のケンカだけではありません。行きたくないと泣く子ども、運転士に愚痴を聞いて欲しい子ども、友達のように仲良く接してくる子どもなどさまざまです。

そのような子どもたちをフォローしつつ、安全に送り届けるのが送迎バス運転士の仕事です。しかし、度が過ぎると施設や保護者からクレームになることもあります。

適度な距離を保ちつつ、可能な限り努力する送迎バスの運転士がいることも、知って欲しいと思います。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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