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安い土地を即決した30代夫婦→後日、建築会社から“想定外の告白”に顔面蒼白…追加で「400万円」を請求されたワケ

  • 2026.2.1
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。現役の不動産会社社長として、日々さまざまな土地や建物のご相談に向き合っている岩井です。

家づくりを考え始めたとき、多くの方が最初に気にするのが「土地の価格」ではないでしょうか。同じエリアなのに、相場より明らかに安い土地を見つけると、つい心が動きます。

「土地が安いなら、その分、建物にお金をかけられる」
「全部ひっくるめても、結果的にお得かもしれない」

しかし、そんな前向きな判断が、あとから大きな誤算につながることがあります。

今日ご紹介するのは、契約後になって約400万円の追加費用を知らされ、後戻りできなくなったケースです。「安い土地」を選んだはずが、なぜここまで追い込まれることになったのでしょうか。

安くて立地も良い。理想の土地との出会い

今回登場するAさんご夫妻は、30代後半の共働き夫婦です。第一子の誕生をきっかけに、郊外でのマイホーム計画を進めていました。

住宅展示場を回りながら「土地と建物を合わせて、いくらまでなら無理がないか」を基準に予算を設定。返済計画も慎重に立てており、大きな無理はないはずでした。

そんな中で見つけたのが、周辺相場と比べて明らかに安い土地です。

「この価格なら、建物の仕様を少し上げられますよね」

担当者のその一言に、気持ちは一気に前向きになります。周辺環境も静かで、子育てにも良さそうでした。

ご夫妻は「条件のいい土地が見つかった」と感じ、深く疑うことなく購入を決めたのです。

建物請負契約を結んだあとに行われた地盤調査

建築会社との打ち合わせは順調に進んでいました。間取りや設備もほぼ決まり、Aさんご夫妻は建物の工事請負契約を結びます。

工事請負契約後に行われたのが、土地の地盤調査でした。地盤調査とは、その土地に家を安全に建てられるかを確認する地面の強さを調べる検査です。結果次第では、地盤改良工事(地面を補強する工事)が必要になることもあります。

本来であれば、この調査は契約前に行い、必要な工事費を含めた見積もりを確認したうえで判断するのが一般的です。しかし、このケースでは、すべて契約後の実施でした。

数日後、建築会社の担当者が調査結果の報告のため、自宅を訪ねてきました。

「この土地、地盤がかなり弱いですね」「改良工事が必要になります」

告げられた金額は、約400万円。Aさんは思わず言葉を失ったそうです。

「…400万円ですか?」「そんな話、聞いていません!」

土地も建物も、予算内で収まるはずだった家づくりは、この説明を境に一気に狂い始めました。

「説明はしていました」と言われ、逃げ道が消えた瞬間

Aさんご夫妻にとって、400万円という金額は完全に想定外でした。土地が安かったからこそ、全体の予算は無理なく収まると考えていたのです。

戸惑うご夫妻に対し、建築会社は淡々と説明しました。

「契約前に、調査結果によって追加費用が発生する可能性があることはお伝えしています」「工事請負契約では、建築途中の追加や変更は珍しいことではありません」

あとから契約書を見返すと、たしかに小さな文字で、そのような内容が書かれていました。

すでに土地は購入済みです。この時点で建築をやめたとしても、請負契約の違約金が発生する状況でした。

「このまま進むしかないのか」
「別の業者に変えられないのか」
「一度、弁護士に相談した方がいいのか」

さまざまな考えが頭をよぎりますが、現実は厳しいものでした。ご夫妻は、選択肢がほとんど残されていない状況に立たされていたのです。

「土地が安い=総額が安い」は、もっとも危険な思い込み

最終的にAさんご夫妻は、契約解除の可能性を探るため弁護士に相談しました。住宅の建築はいったんストップしたまま、今も結論は出ていません。

この経験を振り返り、ご夫妻はこう話していました。

「土地が安い理由を、もっと冷静に考えるべきでした」「家を建てられる状態にするまでの費用を、最初に確認すべきだったと思います」

今回のケースは、事前に次の点を押さえていれば、避けられた可能性が高いものでした。

  • 建物の請負契約を結ぶ前に、地盤調査を行う
  • 地盤改良が必要になった場合の費用の上限を契約条件に入れる
  • 土地代だけで判断せず、「建てられる状態にするまでの総額」で資金計画を立てる

「土地が安いから問題ない」と感じたときほど、一度立ち止まって考えてみてください。その土地は、本当に追加費用なしで家を建てられる状態でしょうか。

家づくりでいちばん怖いのは、契約を結んだあとに初めて見えてくるお金です。その存在に早く気づけるかどうかが、後悔で終わるかどうかを分けるポイントになります。



筆者:合同会社ゆう不動産 代表 岩井佑樹

不動産売買の専門家として仲介・査定・買取に携わりながら、不動産Webライターとして1,000記事以上を執筆。「売る力×伝える力」を軸に、情報発信と販売の両面から不動産の価値を高めている。派手さよりも誠実さを大切にし、地域に寄り添う姿勢で「早く・高く・安心」の取引を支える不動産の専門家。


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