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「大器晩成」の正しい意味や使い方とは? 読み方や例文・言い換えも紹介

  • 2025.12.10
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「大器晩成」の読み方・意味

「大器晩成」は「たいきばんせい」と読みます。

大きな器が早く出来上がらないように、大人物は世に出るまで時間がかかること」を意味する四字熟語です。

この言葉は、もともと古代中国の『老子』に由来し、当初は「本当に大きな器は、完成形というものがない」といった、少し異なる意味で使われていました。

それが後の時代、『三国志』の世界で、ある人物を「彼は大器晩成だ」と評価したことから、「偉大な人物は、時間をかけて大成する」という現在のポジティブな意味で知られるようになったと言われています。

「大器」は多くの才能や器量を持った人物を指し、「晩成」は晩年になってから成功するという意味です。この2つが合わさって「大器晩成」となります。

現代では、日常やビジネスシーンで人を励ましたり、人物を評価する際に使います。

「大器晩成」を使った例文

「大器晩成」は、具体的にどのように使うのでしょうか。例文を見ていきましょう。

(1)彼女は大器晩成型で、30代になってから大きく成長した

この例文は、若いうちは地道な下積みを続けていた彼女が、30代で成長が開花し、目覚ましい飛躍を遂げたことを表現しています。
「大器晩成」とあることで、彼女が積み重ねてきた地道な努力や経験が決して無駄ではなかったことを肯定する、温かいニュアンスが生まれます。

(2)若いころはあんなに目立たなかったのに、彼は大器晩成だね

この例文では、遅咲きで不遇の時期があっても、彼の現在の成功が時間をかけた努力の結果であると評価しています。
「大器晩成」とあると、若いころはぱっとしなかったが、時が経って才能が開花したという印象の変化が伝わりやすいです。

(3)大器晩成を信じて、何を言われても努力し続けよう

この例文は、周囲の評価に惑わされず、長期的な視点で目標に向かおうとする姿勢を表現しています。
「大器晩成」を使うことで、強い信念や前向きな粘り強さが伝わりやすいです。

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「大器晩成」の言い換え表現

「大器晩成」を言い換えるとしたら、どのような表現があるのでしょうか。言い換え表現をいくつか紹介します。

(1)遅咲き(おそざき)

「遅咲き」は「才能や能力が他の人より遅れて花開くこと」という意味です。

「大器晩成」が、時間をかけて「大きな成功」を収めるという結果の規模まで示唆するのに対し、「遅咲き」は、あくまで花開く「タイミング」が遅かったという点に焦点を当てた、よりフラットな表現です。

(2)大才晩成(たいさいばんせい)

「大才晩成」は、「偉大な人物は年を重ねてから頭角あらわすようになることという意味です。

意味はほとんど同じで、「大器晩成」の言い換えとして問題なく使えます。ただし、一般的に使われる頻度は「大器晩成」の方が圧倒的に高く、より多くの人に伝わりやすいと言えるでしょう。

最後に

大器晩成という言葉は、大きな器が早く出来上がらないように、大人物は世に出るまで時間がかかることという意味の四字熟語です。例文や言い換え表現などもあわせて学び、語彙力を豊かにしましょう。

※この記事は2025年12月10日時点の情報です。

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