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「まさか泣くとは」「今期1位」難解なのに心を鷲掴み…最終回後に“続編”が期待された【大注目ドラマ】

  • 2025.12.20

大泉洋が“少しだけ超能力を使える”主人公を演じる、ユニークなSFラブストーリー『ちょっとだけエスパー』、12月16日に最終話が放送された。初回放送から最終話まで、Netflixでランクインすることも多く、今期大注目の作品。「まさか泣くとは」「見事!」「今期1位」などSNSでは注目を集めている。

脚本を手がけるのは『アンナチュラル』や『海に眠るダイヤモンド』で知られる野木亜紀子。主人公の妻役には宮﨑あおい、同じく“エスパー”として物語に関わるキャラクターは高畑淳子、ディーン・フジオカ、宇野祥平が演じている。また、エスパーたちに指示を出す組織「ノナマーレ」の社長役として岡田将生。さらに北村匠海も登場するなど、実力派が顔をそろえている。

この記事では、最終話で描かれた内容を、視聴者の声を交えながら振り返っていく。

※【注意事項】本記事はネタバレ内容を含むので、ご注意ください。

最終回・運命は変えられるのか

10年後、四季(宮﨑あおい)が命を落とす未来。その結末を回避するためなら、1,000万人の犠牲も辞さないと考える兆(岡田将生)。真実を知った文太(大泉洋)は、兆から託された最後の指令「四季にナノレセプターを飲ませる」を実行する。服用すれば未来の悲劇を避けられる可能性はあるが、その代償として、この半年の記憶は消え、文太たちの存在も忘れてしまう。それでも文太は、四季を救うために薬を手渡し、彼女の前を去った。ところが、2人の“ぶんちゃん”の思いに反し、四季はナノレセプターには手を付けず、久条(向里祐香)から預かっていたEカプセルを次々と口にしてしまう。

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『ちょっとだけエスパー』第9話 (C)テレビ朝日

一方、ノナマーレを追われ真実を突きつけられた桜介(ディーン・フジオカ)と半蔵(宇野祥平)は、生きる指針を失い離散。円寂(高畑淳子)は、残された力を使い、人生を狂わせた結城(吉田鋼太郎)への復讐を果たすべく動き出す。市松(北村匠海)に撤退を促した兆だったが、交渉は決裂。崩れ落ちたディシジョンツリーを前に、兆は市松と紫苑(新原泰佑)、久条に向け、ある冷酷な計画を実行する決意を固める。

未来を書き換えるための、最後の選択

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『ちょっとだけエスパー』第9話 (C)テレビ朝日

文太たちは、クリスマスマーケットで起きる電子パネル落下事故によって命を落とすはずの34人を救い、未来を書き換えようと動き出す。さらに、2025年の文人をその場に呼び出すことで、四季が生き延びる未来を作ろうと試みるのだった。

しかし、何度シミュレーションを重ねても四季の死は避けられないと語る兆と、まだ打つ手はあるはずだと食い下がる文太は激しく対立する。そんな2人のもとへ、四季が姿を現した。未来を断ち切るため、文太も文人も殺すと告げた四季は、息を吹き出すことで強風を生み出す能力を発動し、電子パネルの下敷きにして文人を消そうとする。

文太は四季の手を取り、「俺の半年は一生分だった」と、共に過ごした時間の尊さを訴える。愛を告白し、自分も文人も消そうとする四季の心を変えようと、必死に説得するのだった。その直後、2人の頭上から電子パネルが崩れ落ちる。文太はとっさに四季を突き飛ばし、その場から救い出す。さらに文太を助けようと、円寂、桜介、半蔵が駆け寄った瞬間――指を鳴らす音が響き渡り、空からは桜吹雪が舞い落ちた。

白い男の正体

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『ちょっとだけエスパー』第9話 (C)テレビ朝日

突如、白い服をまとった男(麿赤兒)が兆の前に現れる。その男は「兆が兆(ちょう)なら、私は京(けい)といったところか。ずいぶん年を取ったな」と笑みを浮かべる。2025年にデータを送れるのは2055年、さらにその先が2070年。彼はその2070年からやって来た存在であり、文人の未来の姿だった。
指を鳴らすことで、周囲の人間を瞬時に別の場所へ移動させる能力を持ち、電子パネルの下敷きになりかけた文太たちは、その力によって救われる。白い男の正体に視聴者からは「すごい言い回し」「信じられない」など驚きの声が多数上がった。

ミッション完遂、その先にあった結末

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『ちょっとだけエスパー』第9話 (C)テレビ朝日

その後、床に散らばったEカプセルとナノレセプターを拾い上げる、正体不明の手が映し出される。場面は変わり、病室で再会する文人と四季。しかし四季は、この半年間の記憶を失っており、残っているのは懐かしさと「愛していた」という感情だけだった。その手の主が四季であったことが、ここで明らかになる。

四季の首元には、蜂をかたどったネックレスが揺れていた。一方、文人もまた、気づかぬうちに同じ蜂のモチーフがついたストラップをスマートフォンにつけていたという。「文ちゃん…」と不思議そうにつぶやく四季。それが自分の昔のあだ名だと文人が明かし、2人は穏やかに笑い合う。その光景を、文太、円寂、桜介、半蔵は静かに見守っていた。2人が結ばれる未来へと導くミッションは、確かに成功したのだと、安堵と喜びを噛みしめるのだった。

「難しい」「どういうこと?」「謎が残った」「なんか意味わからない」など、SFの展開に混乱する視聴者や、「第2弾見たい!」など続編に期待する声が溢れた。放送直後から、そのコミカルさと絶妙なエスパー能力が繰り広げる物語が話題になった本作。難解さとワクワクが同時に押し寄せる展開のなかで、笑いと切なさを行き来しながら描かれた“ちょっとだけエスパー”たちの物語は、多くの余韻とともに視聴者の心に深く刻まれた。


テレビ朝日系『ちょっとだけエスパー』毎週火曜よる9時〜 放送
TVerで見逃し配信中
https://tver.jp/episodes/epuy2qhk2d