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「節約にならない」スーパーで見かける“残念な買い物術”…→プロが「半額でも避けて」を言う商品とは

  • 2025.12.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

物価の上昇が続く中、家計のやりくりに頭を悩ませる人は少なくありません。

特に食品の値段が上がり、少しでも安くてよいものを手に入れたいという気持ちから、スーパーの特売品や半額シールに心惹かれることも多いのではないでしょうか。

しかし、その「お得感」がかえって無駄遣いにつながってしまうケースもあります。

では、どうすれば賢く見切り品を活用し、節約に結びつけられるのでしょうか。今回は、節約アドバイザー 丸山晴美さんに、見切り品購入のポイントや注意点を詳しく伺いました。「お得ハンター」から卒業し、無理なく賢い買い物ができるポイントを解説します!

値引きシールには要注意!節約の落とし穴とは?

---どうして半額や割引シールが貼られた商品に心を奪われてしまうのでしょうか?そして、それは本当に節約になるのでしょうか?

丸山晴美さん:

「物価上昇で、食品を含むさまざまなものの値段が上がったことで、日々のやりくりにも敏感になりがちです。できるだけ安くて良いものを選びたいと、チラシを見たり、その日限りの特売品に走るなど、やりくりの方法はさまざまです。

その中でも半額シールや割引シールが貼られていると、宝物を発見した気分になってしまい、ついカゴの中で入れてしまってはいませんでしょうか。

しかし、それが『お得ハンター』と言われる状態で、場合によっては無駄遣いになってしまうでしょう。半額シールが貼ってあるとはいえ、お金を使うことには変わりません。

そもそもその日のうちに使い切れる食材を割引価格で買えるのであれば、それはお得な買い物と言えます。しかし、そもそも買う予定がないものや、値引き前の金額が高額なもの、生洋菓子といった嗜好品と呼ばれる買い物において優先順位が低い食材以外のものは節約にならない可能性が高いでしょう。他にもよりどり〇点、2点目半額といった一見お得に見えますが、購入金額が増えがちな商品にも気を付けましょう。」

見切り品活用の危険信号とは?ムダ遣いを防ぐコツ

---見切り品は安いけれど、「消費期限が近い」商品を買いすぎるとどうなるでしょうか?また、どのような商品を避けるべきでしょうか?

丸山晴美さん:

「消費期限が近い見切り品は、傷みやすいため購入後は早めに食べきる必要があります。

つまり、必要以上に購入すると食べきれずに処分してしまうことになります。見切り品で安くなっているとは言え、お金を使っていることには変わりありません。ムダ遣いにしないためにも、最後まで美味しく食べきる工夫をする必要があります。

また、野菜や果物でありがちなのが、傷み過ぎて可食部が少ないものは、無理して買う必要はないでしょう。むしろ新鮮なものを買って、上手に保存した方がお得になる可能性があります。

他にも、使い慣れない食材や調味料を買う必要はありません。使い慣れない食材は、持て余す可能性が高いため、同じ見切り品を買うなら普段から使い慣れた食材を選びましょう。そもそも買う予定のなかった商品は、カゴに入れる前によく考える必要があります。例えば生洋菓子といった嗜好品や、価格が高額な海産物や牛肉などです。4000円のものが半額になっていたとしても2000円は予定外の出費に他なりません。不要なものはいくら半額シールが貼られていたとしても、見送るようにしましょう。」

賢い見切り品の選び方と食べきるための工夫

---では、どんな見切り品を選ぶのが賢明でしょうか?また、買った後はどのように扱うのがよいのでしょう?

丸山晴美さん:

「買ってもよい見切り品の例としては、使い慣れた食材であるかどうかをチェックしましょう。例えばお肉なら、鶏胸肉や豚こま肉といった使い慣れた部位を選び、大量に買っても小分け冷凍や下味冷凍などで食べきる工夫ができるものがベストです。

野菜はにんじん、玉ねぎ、じゃがいもなどの定番野菜が狙いめで、葉物野菜は傷み具合をよくチェックしてから買うようにしましょう。

また、キムチや納豆といった発酵食品は、発酵が進んでむしろ美味しくなっていることがあるので、普段から良く食べているならお得と言えるでしょう。

他には、節約に惣菜は割高と言われますが、惣菜でもとんかつなど、アレンジしやすい惣菜が半額ならお得と言えるでしょう。たとえば玉ねぎとめんつゆで煮て溶き卵でとじれば、カツ煮になり、ご飯の上に乗せるとかつ丼になります。

最後に、カゴに入れる前や、会計に行く前に本当に必要か、購入後にどんなおかずにするのかなどを考えてお買い物をするようにしましょう。」

節約上手は「使い切る見極め」と「賢い選択」から

見切り品や値引きシールは確かに魅力的ですが、無計画な購入は節約の逆効果になる可能性があります。

「お得ハンター」にならず、本当に必要なものだけを選び、使い切る工夫をすることが節約の肝でう。買い慣れた食材や使いやすい惣菜を中心に上手に取り入れ、消費期限や傷み具合をしっかり確認しましょう。

さらに、購入前には本当に必要かを立ち止まって考えることが、無駄遣いを防ぐ最大のポイントです。物価が上昇する今こそ、見切り品の賢い活用方法を身に付けて、日々の食卓も家計も豊かにしていきましょう。


監修者:丸山晴美
ファイナンシャルプランナー(AFP) 消費生活アドバイザー
22歳の時に節約に目覚め会社員として1人暮らしをしながらも1年で200万円を貯め、26歳で住宅を購入した経験がメディアに取り上げられ、2001年に節約アドバイザーとして独立。食費や通信費など身の回りの節約術やポイ活、資産運用のアドバイスまで幅広く発信。著書・監修書に「大人のおしゃれ手帖」特別編集年間100万円!がんばらなくても貯まるお金の習慣(宝島社)など多数。


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