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乗客の7割は「バレた…」元バス運転士が明かす、客がこっそり窓枠に隠しがちなものに「見えてます」

  • 2025.12.17
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

こんにちは。送迎バスの運行管理やバス運転士の経験を持つVenus☆トラベルです。

外は寒く、車内は暖かいバスの中…「鼻水がズルズル…」という経験を持つ人も多いことでしょう。冬になると寒暖差によって、車内で鼻水は出やすくなるのは確かですが、なかには鼻水を拭いてゴミを窓枠に詰める乗客を目にすることがあります。

今回は、送迎バスの運行管理会社に勤め、バスの乗務をしていたときのお話を紹介します。

いつもの車内安全確認で、ミラーを見たとき私の目に入ったのは、窓枠にゴミを詰め込む乗客の姿…

どのように運転士から見えているのか、想像しながらご覧ください。

ゴミを捨てる席はだいたい決まっている

運転士は、1回の運行が終わると必ず忘れ物がないか、車内チェックします。忘れ物の問い合わせに、いち早く対応できるようにするためです。

もちろん、次の運行で乗客が気持ちよく利用できるよう、ゴミが落ちていれば捨て、汚れていれば清掃します。そんなチェック中、冬によく見かけるのが窓枠に詰まったティッシュです。

また、ゴミが捨ててあったり窓枠にゴミを詰め込んだりしているのは、座席から運転席が見えにくい場所です。それも、なぜか毎回同じ場所が多く…運転士にとっては「ここの座席はゴミスポット」と認識され、注意しやすい場所となっています。

このような背景から、運転士は「ゴミスポット」と認識している座席に、つい目が行きがちになっているのです。

視線で「バレた」と気づきゴミ捨てをやめる乗客は約7割

乗客が「運転席」から見えにくいと思っている座席ほど、車内ミラーで運転士が確認しやすい場所です。車内ミラーは車内事故防止に役立つだけでなく、運転士が直接確認できない乗客の行動がわかるものでもあります。

私は12年ほどバス会社で働き、バスの乗務も数多く経験しました。そのなかで、ゴミを捨てようとした乗客の約7割は、ミラー越しに見ている私の視線に気づきます。

しかし、視線に気づかない約3割の乗客は、そのままゴミを捨てたり窓枠に詰めたりします。

運転席から見えている座席で、ゴミを捨てようとしている乗客は、運転席の方に視線を送りがちです。そのため、ミラー越しに運転士と視線が合うことで「見られている」と感じ、ゴミをポケットに入れる仕草をします。

運行中に乗客が捨てたゴミがクレームになることも…

バスの運行が終わるまで、ゴミが捨てられていようと、窓枠にティッシュが詰められていようと、運転士は片付けられません。たとえ運転士がゴミに気づいていても、ゴミの片付けで運行を止めるわけにはいかないからです。

しかし、乗客がティッシュのゴミを窓枠に詰めたことが原因で、後から乗車したお客さまからクレームをいただくことも…

「車内の清掃をしていない」
「バスに乗って気分が悪くなった」

酷いときには、「運転だけが運転手の仕事か」と言われたこともあります。実際、車内にゴミがある以上、たとえ乗客が捨てたゴミであってもお客様の責任にすることはできません。

そのため、クレームの原因がゴミであっても運転士は謝罪するしかないのです。

とはいえ、ゴミを捨てた乗客を見つけたからといって、大勢が乗車する車内で特定の乗客を指摘することもできません。そのため、運転士はできる限り車内にも目を光らせ、ゴミが捨てられやすい座席を意識して見ることがあります。

安全運転に徹するため、できるだけ車内は最低限の安全確認に留めたいのが運転士の本音です。しかし、気持ちよく利用できるようバス車内を綺麗に保ち、クレームを限りなくゼロにすることも運転士の仕事なのです。

車内で出たゴミは持ち帰りがマナー!

バス車内でゴミが出ることは少ないと思います。しかし、冬は鼻水をぬぐう乗客が多いことも事実で、バス車内だからと言って我慢する必要はありません。

ただし、車内で出たゴミは持ち帰りがマナーです。あとに乗車する方が気持ち良くバスを利用できるかどうかは、1人ひとりの意識にかかっています。

バスの運転経験を持つ私は、バスを利用した際はできる限りゴミを出さないようにしています。子どもや夫がゴミを出してしまったときは、必ず持ち帰るようその場で伝えるようになりました。

結果的に、私の家族はバスや電車内ではゴミを出さず、マナーを守った利用ができるようになっています。ぜひご家族でも意識して、マナーについて考えてみてくださいね。


ライター:Venus☆トラベル

近畿地方でバスの運転に関わる仕事に携わって約12年、多くの送迎バスを運転しました。幼稚園や自治体、企業や施設など、それぞれの場所で学ぶことが多くありました。その反面、運転士視点で感じた心の声をリアルにお届けします。


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