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2022年に放送された“凸凹コンビ”のリーガルドラマ「久々にみたけど最高」「続編希望」再放送で視聴者“大盛り上がり”!

  • 2025.12.12

TVerでは現在『TBS冬の人気番組特集!』が開催中だ。1か月以上にわたって、40タイトル超が無料で観られる。

その中から、2022年7月15日から9月16日まで金曜ドラマ枠で放送された『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』をピックアップする。

正反対のふたりがバディに

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有村架純 (C)SANKEI

『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』は有村架純と中村倫也がW主演を務めるリーガルドラマだ。

司法試験に4回落ちた経験のある東大卒のパラリーガル・石田硝子(有村架純)は、真面目で何事に対してもコツコツと取り組んでいたが、石のように頭が固く、“石子”と呼ばれていた。「弁護士になれないんじゃなくて、ならない」と言っている彼女だったが、実はまた試験に落ちるのが怖くて受験すること自体を諦めていた。

石子が働くのは父親の綿郎(さだまさし)が営む『潮法律事務所』だ。綿郎は根っからのお人好しで困っている人を放っておけないという性格から、無料で相談を受けてしまうケースもしばしば。そのため、石子からは小言を言われることもあった。さらに、ふたりの間にはあるわだかまりもあって……。

そんなあるとき、潮法律事務所で羽根岡佳男(中村倫也)が働くことに。羽根岡は司法予備試験と司法試験を1回で合格しているという“できる”弁護士だ。「羽のように軽やかな性格」であることから“羽男”を自称していたが、羽根岡にもあるコンプレックスがあった。

“石子”と“羽男”という一見、正反対に見えるふたりがパラリーガルと弁護士コンビとしてさまざまな事件に取り組んでいく。

バディの成長を見守る

正反対なキャラクターというのは、互いに理解できない部分というものがある。相手の行動が理解できず、腹立たしさを感じることも少なくない。特に、石子と羽男の場合は、石子のほうがふわふわとしている羽男にイライラする場面も見られる。

ただ、一方で正反対だからこそ、見える視点も変わってくる。羽男が気がつかない問題点に石子が気がついたり、石子が気にも留めなかったできごとに関して、羽男が発した些細な言葉が問題解決の糸口になる場合もある。

共に行動しているうちに、互いの思考回路が少しずつ分かり合えるようになり、理解度が深まり信頼感も増していく。ふたりのバディとしてのコンビネーションが良くなっていく様子は見ていて気持ちの良いものがある。

弱き人たちに寄り添うリーガルもの

『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』で取り上げられる問題は、決して大きな事件と言えるものではない。カフェで携帯電話を充電していたら店から訴えられた、子どもがスマホゲームに課金して高額請求をされた、ご近所トラブルなど、日常生活でもしかすると自分に降りかかるかもしれないような事件ばかりだ。

しかし、些細な事件にも法律が絡んでくる。法律を知っていることで回避できるトラブルもある。石子と羽男はごく普通に生きる人々の営みの中で起こった事件から、そっと人の心を救うように解決をしていく。ともすれば、力がある者につぶされてしまいそうな弱い人たちにそっと寄り添う物語となっているのだ。

ほんのりと恋の気配も…

男女のバディというと、そこに恋が生まれるのではないかと想像してしまいがちだが、石子と羽男が甘い雰囲気になるわけではない。

キーとなるのは『潮法律事務所』でアルバイトとして入った大庭蒼生(赤楚衛二)だ。前職でパワハラを受けていたところを石子たちに救われるのだが、石子の高校の後輩でもある。高校生のころから石子に想いを寄せていた大庭が、少しずつ距離を縮めていこうと奮闘する様子も見どころのひとつでもある。次第にコンビネーションが良くなっていく石子と羽男の関係にやきもきしたりもするが、彼は彼なりに努力を重ねていく様子は、また物語を違う角度から楽しめるひとつの要素になっているはずだ。

SNSでもこの度の再放送に「久々にみたけど最高」「続編希望」「何度でも見たい作品」と好評の声が相次いでいる。

リーガルもの、バディもの、そして恋愛要素もある『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』。1話完結ということもあってスピード感ある展開も、ぜひ楽しんでみてほしい。


ライター:ふくだりょうこ(Fukuda Ryoko)
うさぎと暮らすライター。シナリオやインタビュー、コラム、エッセイなどを中心に執筆。小説とお酒と音楽とドラマがあればだいたいご機嫌。