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「彼女のために努力したのに」――悲しみと絶望に沈む弟を訪ねてきたのは?【やさしさに焦がれる Vol.55】

  • 2026.2.20

■これまでのあらすじ

母から結婚を反対され苦しむ凜。その裏で弟は、同棲資金を得るために始めたFXで一時的な成功を収めるが、大損を抱えて破綻し、実家から金目のものを持ち出して逃げ出す。最終的に家賃も払えなくなり、彼女に立て替えを頼むが、その直後に「別れよう」と告げられるのだった。突然の別れに動揺する弟に、彼女はこれまでの不満を爆発させる。家事も中途半端、料理に対しても地雷発言。反省もせず逆ギレし「金目当てだろ」と言い放った弟に、彼女の堪忍袋の緒はついに切れた。なぜなら家賃以外の生活費から家具家電まで、すべて彼女が用意していたのだから。弟は完全に彼女から愛想を尽かされてしまったのだった。

■こんなに努力してきたのに…あっけなく終わった恋

■鳴り止まないインターホン――いったい誰!?

彼女にあっさりとフラれ、行き場を失った弟。しかし退去しろと言われても、金目のものを持ち出した実家に今さら戻ることなどできません。

彼女との結婚のために積み上げてきた努力はすべて無駄になり、絶望の中でただ時間だけが過ぎていきました。

そんなとき、部屋のインターホンが鳴りやまなくなります。苛立ちながらモニターを確認すると、そこに立っていたのは姉…。

「もとはといえばコイツのせいで…!」胸の奥でくすぶっていた感情が一気に噴き出します。

姉が結婚して海外に行くという話を聞いたあの日から、すべてがおかしくなった。FXを始めたのも、そのせいだ――。

まるで自分の失敗を姉に責任転嫁するように、弟の中で抑えきれない苛立ちが広がっていくのでした。

(福々ちえ)

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