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彼女の「面白くして」を本気で返した俺。なぜか彼女の友人の間でだけバズった夜の話

  • 2026.5.8
ハウコレ

彼女から届いた一言に、戸惑いました。普段のやりとりではダメなのか、と。自分なりの誠実な返事をしたつもりでしたが、その後の展開はまったく想像していなかったものでした。

演出を求められた夜

ある夜、彼女からメッセージが届きました。「友達に見せたいから、うちらのチャット面白くして」。読み返して、しばらくスマホを置きました。彼女の友人グループで、彼氏とのやりとりを見せ合う流れがあるらしいことは、なんとなく聞いていました。映える画面を作って、人に披露して、評価される。それが楽しいのなら止めるつもりはありません。けれど、その対象として今この場で「面白い人」を演じることには、どうしてもピンと来ませんでした。普段の彼女との時間は、特別な演出なんてなくても、自分にとっては十分に良い時間です。だからこそ、その「普段」を返すことにしました。

リアルを返した

俺は思いつくまま、彼女のいつもの姿を文字にしました。「先週の朝、起きたって送ってきたの覚えてる?」「あれから1時間、既読つかなかった話する?」。彼女からはすぐに「やめて、それじゃない」と返ってきました。続けて「もっとさ、面白いやつ」と。俺は少し笑って打ちました。「リアルが一番面白いでしょ」。意地悪をしたつもりはありません。コンビニのスイーツを抱えてる彼女も、寝坊して慌ててる彼女も、俺はちゃんと好きなのです。だから演出した嘘の二人より、本物の彼女のほうを誰かに見てもらえるなら、そっちのほうが嬉しいような気がしました。

想定外の反応

翌日、見覚えのない名前から自分のSNSに連絡が来ました。彼女の友人だと名乗る人が「彼氏さん面白すぎる」「次の集まりに来てほしい」と書いています。立て続けに数人。喜ぶより先に、申し訳ないような感覚がありました。当の彼女からは、不機嫌そうなメッセージが届きました。「あなたのせいで、私がいじられキャラになった」と。彼女は俺を友人に自慢したかったのに、結果として晒されたのは彼女自身だった。俺のセンスじゃなくて、彼女のリアルな可愛らしさだったはずなのに、その伝わり方を俺は調整できませんでした。

そして...

彼女が「面白くして」と言ったとき、本当は「私を素敵に見せて」だったのかもしれない、と帰り道に気づきました。俺はそれを取り違えて、彼女のありのままを差し出してしまった。ただ、リアルな彼女は俺にとっては素敵です。

次に会ったとき、その話をきちんとしようと決めました。飾った嘘で評価されるより、リアルなまま誰かに笑ってもらえる関係のほうが、長く続く気がします。彼女が頷いてくれるまで、何度でも、いつもの言葉で話していこうと思いました。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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