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兄弟で12年通った保育園の最後の運動会、親は何を思う?〜死闘の親子騎馬戦 後編〜

  • 2025.11.13

長男から通算12年通っている保育園。三男は年長クラスになったので今年が最後の運動会。我が園は何でも本気で【勝負させる園】負けて悔しいからも、勝ってうれしいからも学ぼうの姿勢。さぁ、そんな運動会で一番の注目、親子騎馬戦が始まろうとしています。勝敗はいかに?前回の記事→最後の保育園運動会で、母は活躍できるのか?〜死闘の親子騎馬戦 前編〜

戦の幕開け

年長組の親が北と南に分かれて並びます。我が陣地は「北」。中央には戦場のような空気。これから行われるのは――親のプライドと筋肉痛をかけた、騎馬戦です。タスキを腰につけた子供をおんぶし、30秒間逃げ切る。もしくは、相手のタスキを奪う。ルールは単純。だけど、この30秒が長いのなんの。全方位から狙われるので、前後左右の死角なし。体力も判断力も問われる、実質「親の生存レース」です。「北17組、対、南17組!」先生の声と同時に「よーい、スタート!」の笛。開始早々、突進するお父さんたち。背負った子供もノリノリで「いけー!」と叫ぶ。まるでW杯の初戦。無駄にテンションが高い。うちの三男もそれに煽られ、「お母さん、突っ込めー!!」と絶叫。いやいや、母は冷静な戦略家よ。初動で体力使い切ったらアウト。前半15秒は耐えて、最後の10秒で勝負。これが“12年保育園に通い詰めた知恵”。…と、思った瞬間。スススッ。背後に影!振り向くと、敵陣の親子が猛追。危ない!クルッと旋回してやり過ごす。開戦5秒で寿命が縮む。焦らずに逃げ、息を整える。はぁはぁ。開始15秒を過ぎた頃、タスキがあちこちで奪われ、会場は一気にスッキリ。生き残りはごくわずか。その時、私の視界に「疲れがにじむ親子」を発見。スキあり。そーっと、そーっと忍び寄ります。「いけっ!」三男の手がスッと伸びて、タスキを奪取!「やったーーー!!!」奇跡の一本。北の陣営、歓喜。

勝敗を分けた【マツコ問題】

ピピ―――!笛が鳴って前半終了。「はぁっ、はぁっ…つ、疲れた~~」息を整えていると、向こうからマツコ(マツコ・デラックスによく似たお母さん。ノリよし、おもろし、感じよし。以下マツコ)登場。「ぽにさん、あんたの戦法で残ったで!タスキ、死守したわ!」彼女の腰にはしっかりタスキ。しかしその顔は、もはや屍。シャワーでも浴びたかのように汗だく。「残った騎馬は立ち上がってください〜!」先生の声。私もぜいぜい言いながらも何とか立つ。あれ?マツコ、立ててない。娘はタスキをつけて立っているけど、肝心のマツコは座っている。いや、今にも突っ伏して寝てしまいそう。嫌な予感。先生が数を数えます。「南、9。北、8。南チームの勝ち。」待って、マツコ入ってない!彼女はくたびれまくっていますが、確かに“生存者”!普段なら「まぁいいか」と飲み込むところ。でも、違う。競技に出ているからこそ分かる。生存するのは至難の業。気づいたら、三男を背負ったまま猛ダッシュしていました。「先生!北チーム、1人入ってません!ほら、あそこで倒れているお母さんです!」おんぶ姿勢のまま指さす。マツコの娘、タスキあり。完璧な証拠。先生、「あっ……!」と顔を変える。すぐ訂正アナウンス。「南、9。北、9。引き分けです!」北陣営、歓喜の雄たけび。私は息絶え絶え。「し、しんど~競技中より走った。」

終わらない戦い

「では、2回戦に突入します」え、今!?休憩なし!?騎馬を再編成する間もなく、スタートの笛。さすが我が保育園。容赦ない。私はまたも前半は体力温存モードに入る。 1か月前、次男と始めた体幹トレーニングの成果か、下半身が思ったよりブレない。ヨタヨタしてるようで、案外イケる。が、心拍数はもはや登山レベル。ススス~~またしても敵襲。1回戦でも仕掛けてきた親子!やるわね!恐ろしいわ!即座に反転してかわす。この戦い、戦略と気配の読み合いです。20秒経過。敵の動きが鈍る。チャンス!前方に油断している親子を発見。三男が両手を伸ばします。「掴めーーー!」スパッ!タスキ奪取!!「とったどーーー!」心の中でよいこの浜口を召喚。ピピ―――!笛が鳴りました。勝負あり。結果は「南7、北10。北の勝ち!」勝ったーーー!!北チーム、大歓声。

予期せぬブーメラン

安堵する北陣営。もうこれで終わり。めでたしめでたし~と思いきや。「1回戦引き分け、2回戦北チーム勝利。では、3回戦いきましょう!」ええぇぇ!?なぜ!?そうだ、私があの時「物言い」したせいだ!!完全にブーメラン。

限界を越えて

スタートの笛。もう走れない。いや、走らないと終わらない。足がもつれる。酸素が足りない。それでも走る。後ろから気配。振り向くと、マツコ!!また会ったな、戦友。2人して、もう立ってるだけで精一杯。「しんどい…もうあかん…」マツコの声が微かに聞こえます。待てよ?この状況、逆にチャンス。お互い背中を向け合えば、子供を守れます。“動かない守備”戦法の完成。キョロキョロと首だけ動かし、「まだやる気ありますアピール」。実際は足も上がらない。でも敵から見たら「触れたら面倒そうな親子」。誰も近寄らない。完璧な布陣です。これぞ、大人の技。弱者のずる賢さ。体力では負けるけど、知恵では負けないのだ。

人生のベテランになってきたと実感

昔の自分なら、正面から突っ込んで負けていたでしょう。でも今は違う。【勝ちにいく】より【負けない】を選ぶ。人生も同じ。派手じゃなくても、積み重ねた知恵が生きる瞬間がある。ラスト10秒。「お母さん、もう少し!」三男の声に、最後の力を振り絞る。目前に敵。クルリとターンした直後で無防備。今だ!三男の手が伸びる――「ピピ――終了!」惜しい!あと1秒!マツコが笑う。「ぽにさん、最後まで攻めてたやん。すごいな。」ありがとう、戦友よ。あなたのその息切れも、きっと勲章。結果は「南8、北7」。南の勝ち。でも3回の戦いを経て、誰もが笑っていました。先生が言います。「同点なので、もう一試合やりますか?」保護者全員、声をそろえて「もう大丈夫です〜〜!」死闘の騎馬戦は引き分けで幕。敵も味方も、もはや同志。

そして、涙と笑いのフィナーレ

続く「学年対抗・親のみの競技」はムカデリレー。年長クラスは応募者が殺到し、先生が「もう十分です〜」と頭を下げるほど。結果?アンカーのマツコが盛大に転倒して最下位。でも、笑いと拍手の渦。「マツコ〜!ナイスファイト〜!」気づけば全員が笑っていました。子どもも、親も、先生も。そして最後。年長組の組体操。うちの三男、先生に支えられながら、巨大ピラミッドの頂上に立ちました。まさかまさかです。長男も次男も下の段だったあのピラミッドで、三男は小さな足で、真ん中の一番上に立ち上がっていました。「うそや~~」目頭が熱くなります。あのコロナ禍で乳幼児期を過ごしたのが今の年長組。お散歩も子育て広場も制限されました。ママたちはみんな迷子でどうしたらいいか分からない産後をさまよいました。マスクに、手洗いうがいに、ソーシャルディスタンス。未知のパンデミック。あの時、赤ちゃんだった年長組のみんなが、こうして堂々と演技をしています。秋風が吹く。歓声と拍手が響く。12年間通い続けた保育園。最後の運動会が終わりました。あーーさみしいよ~!

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