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「よくぞここまで」トヨタが支援する北海道の宇宙ロケット開発 エンジン開発が山場に

  • 2025.11.9

国内初の民間ロケットが宇宙空間に到達して8年。今、北海道内の宇宙開発は夢からビジネスへ急速に変化しています。

10月に帯広市で行われた「北海道宇宙サミット」ではインターステラ、レタラなど道内でも有名な宇宙ベンチャーがブースを構えました。

いま、北海道の成長産業として期待される宇宙ビジネスを取り込もうという狙いです。

日本旅行は、ツアーの形で宇宙ビジネスを目指します。

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そしてHBC・藤田忠士記者が「すごいGを感じる…」と話すのは、ヤマハが展示したVRを使った人力飛行機のシミュレーターです。

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大阪・関西万博でも人気を集め、実際の機体を飛ばさなくても操縦訓練が行えるため宇宙開発にも転用できると注目を集めました。

またHBCもあぐり王国ネクストの森結有花アナウンサーらが農業への宇宙データ活用の可能性を語りました。

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2025年で5回目を迎えたサミットには、初めて、この人も姿を見せました。## 政財界も熱い視線

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「こんにちはー」と挨拶したのは鈴木直道知事です。

さらに、北海道経済連合会の藤井裕会長も訪れ、十勝の宇宙開発が道の「お墨付き」を得たことを意味します。

鈴木直道知事は「道内の企業に参入促進をしてもらい、サプライチェーンを組んでいくのが地域にとって恩恵が一番大きいので、マッチングを支援する」と話します。

知事も熱い視線を送る宇宙ビジネス。

ことし、世界の注目を集める出来事が北海道でありました。

宇宙業界をざわつかせたプロジェクト

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提供 HONDA

6月、ホンダが大樹町で行った再使用ロケットの打ち上げ実験です。高度300メートルに達したロケットはまるで逆再生のように地上に降り立ちました。

宇宙業界をざわつかせたこのプロジェクトの責任者、本田技研研究所、宇宙開発戦略室の櫻原一雄室長も登壇しました。

「われわれホンダは四輪・二輪・空・海とそれぞれの輸送機を持っている。宇宙に対して輸送機を持ちたい、そういう夢がある」

「そんなわれわれはサステナブルな輸送機を目指していて再使用ロケット、再使用が一つの手段」

スクリーンに映されたのは初公開の極秘映像。
非公開ということでイラストで再現すると…。

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地上5メートルに浮かんだロケットが、一旦、静止。

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その後、横移動した後、見事に着陸したのです。

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アメリカのスペースXが13年かけて開発した技術を6年で達成した瞬間でした。

講演後には、チャンスのきっかけをつかもうと長い名刺交換の列ができました。

「よくぞここまで」

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もうひとり、注目を集めたのが大樹町のインターステラテクノロジズです。

2021年の最後の打ち上げからすでに4年。
現在、人工衛星を載せる大型ロケットZEROの開発を進めていますが、次の打ち上げはいつごろになるのでしょうか?

「ロケットエンジンでいうと部品の開発は進んでいる。ロケットエンジンという一つの物に対し、今年度試験を行っていく。これがゼロの開発でかなり山場になる」

そのインターステラ社を、人とカネの両面でものづくりから支援するのがトヨタです。
元副社長でトヨタ自動車エグゼクティブ・フェローの河合満氏が単独インタビューに応じました。

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トヨタ自動車エグゼクティブ・フェローの河合満氏

「インターステラ社を2024年に見て、ああ本当にマチ工場だなと。ことし見てびっくりして、この1年でこの成長はすごい。よくぞここまで。1年であそこまで作るってエンジンも完成してZEROがもうちょっとで飛ばせるってすごい」

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提供 スペースコタン

今、大樹町の北海道スペースポートでは新たな発射場の建設が進んでいて、2026年秋に完成します。
ZEROはそこから2028年の3月までの間に打ち上げられることになりそうです。

スペースコタンの小田切義憲社長は「長きにわたってさまざまな準備や仕込みをしてきたものが今ここにきてやっと芽生え始めた。この流れをきちっと尊重しつつ、次へとどんどん進化するなかで、次に続けていくことが重要」と話します。

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提供 インターステラテクノロジズ

夢からビジネスへ。北海道の宇宙開発は来年から大きく動き出すことになります。

文:HBC報道部
編集:Sitakke編集部あい

※掲載の内容は「今日ドキッ!」放送時(2025年10月17日)の情報に基づきます。

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