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「マイナ保険証で顔認証エラー」使えない場合、自己負担は“10割”に?12月までに知っておきたい『厚労省の回答』

  • 2025.11.27
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出典:PhotoAC ※画像はイメージです

従来の健康保険証の有効期限は、2025年12月1日で終了します。12月2日以降は「マイナ保険証」か「資格確認書」を医療機関に提示することで、いつも通りの自己負担割合で保険診療を受けられるようになります。

「そのうち切り替えなきゃ」と思いつつ、まだマイナ保険証を使って受付をしたことがない、使用方法がよく分からない、という人も少なくないはず。

そんな中、厚生労働省が公式SNSで「マイナ保険証による受付がうまくいかなかった場合」の対応方法を案内し、注目を集めています。機械の不具合などで受付ができなくても、きちんとした対応をすれば10割負担にはならないことを明確に示しました。

マイナ保険証の受付がうまくいかないのはなぜ?

マイナ保険証は、医療機関に置かれた顔認証付きカードリーダーにマイナンバーカードをかざして、オンライン上で保険資格を確認する仕組みです。従来の保険証と違って、カードの表面には保険情報が書かれていないため、カード内のICチップを通じた電子的な確認が必須となります。

ただ、このシステムでは時々トラブルが起こり、画面に「資格(無効)」や「資格情報なし」といったエラー表示が出てしまうケースもあるようです。

エラーが起きる理由はいくつかあります。厚生労働省によると、転職などで保険が変わる際は、事業主や保険者による届出やデータ登録に一定の期間を要するため、登録作業中だとシステムで確認できないことがあるとのこと。

また、データ登録時の情報に誤りの疑いがある場合には、オンライン資格確認等システムへの連携を一時的に止めるケースもあります。

このほか、全国保険医団体連合会の調査によれば、医療現場では「顔認証の反応が悪い」「マイナ保険証の期限切れ」などのトラブルが継続的に報告されていて、医療機関の約9割が何らかのトラブルを経験しているという報告もあるとのことです。

エラーが出てもあわてないで!代わりの確認方法

マイナ保険証の受付がうまくいかなくても、代わりの方法が用意されているので安心を。厚生労働省が推奨している方法をご紹介します。

  • スマホでマイナポータルの画面を見せる

スマホでマイナポータルにアクセスして、保険資格情報の画面を医療機関の窓口で見せる方法です。マイナンバーカードと一緒に提示すれば、資格確認ができます。

また、マイナポータルに表示される保険資格情報は、スマホにダウンロードしておけば、ネットにつながっていなくても見せられるので、事前にダウンロードしておくとスムーズです。

まだマイナ保険証の登録を行っていない人は、マイナポータルへアクセスし、マイナンバーカードと保険証を紐付けする利用登録をしておきましょう。 マイナ保険証の利用登録(マイナポータル)

  • 「資格情報のお知らせ」という書類を見せる

マイナ保険証を利用している人に保険組合などから届く「資格情報のお知らせ」を、受診時にマイナンバーカードと一緒に提示する方法です。マイナンバーカードを持っていない人などに交付される「資格確認書」とは異なりますので注意しましょう。

  • 「被保険者資格申立書」に記入する

初めて受診する場合など、上の方法が使えないときは、医療機関に置いてある「被保険者資格申立書」に必要事項を記入して提出します。この書類に保険に関する情報を記入すれば、保険診療として扱ってもらえます。

再診の場合、過去に受診歴がある医療機関であれば、病院側が前回受診したときの資格情報を確認することで対応できます。職員の方が口頭で確認してくれることもあります。

「"10割負担"にはなりません」厚労省が明言

厚生労働省は、これらの代わりの方法できちんと資格確認ができれば「自己負担が10割負担になることはありません」と明言しています。そのうえで、安心してマイナ保険証を使ってほしいと呼びかけています。

デジタル庁の公式情報でも、システム障害や停電、機器の故障のときには、マイナンバーカードを見せて適切な対応をすれば保険が適用されて、いつもの自己負担割合で受診できることが記載されています。

事前準備をしておくと安心

マイナ保険証については、SNS上でも実際の体験談が多く報告されています。「病院で5分くらい読み込まなくてめちゃくちゃ不便だった」「マイナ保険証のシステムエラーで病院側が混乱してた」「エラーで使えなかったから、ずっと紙の保険証を持ち歩いている」など、いざ使おうとした際に、マイナ保険証がスムーズに読み取られずに不便な思いをしたという体験談も見られました。

マイナ保険証の機械トラブルや顔認証エラーは、医療現場で実際に起きている問題ですが、厚生労働省は複数の代わりの方法を用意していて、10割負担にはならないと明言しています。

今のうちにマイナポータルに登録したり、アプリをダウンロードしたり、資格情報のお知らせを大切に保管しておくと安心です。また、病院に行くときには、万が一のトラブルに備えて、マイナ保険証だけでなく資格情報のお知らせも一緒に持っていくことも検討してみるとよいかもしれません。


参考:
マイナンバーカードの健康保険証利用(デジタル庁)
オンライン資格確認についてもっと教えて!(厚生労働省)
【保団連調査】マイナ保険証の期限切れトラブル31%・3023医療機関(全国保険医団体連合会)
よくある質問:マイナンバーカードの健康保険証利用について(デジタル庁)


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