1. トップ
  2. 年末にやっておきたいお金の『振り返り』…お金のプロが教える“やるべきこと3選”

年末にやっておきたいお金の『振り返り』…お金のプロが教える“やるべきこと3選”

  • 2025.11.28
undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

1年が終わりに近づくと、仕事の総まとめや大掃除と一緒に、「お金の振り返り」を意識する人が増えます。ですが、具体的に何をしておくのがいいのかは意外と知られていません。この記事では、お金のプロが推奨する「年末にやっておきたい振り返りのポイント3つ」をわかりやすくお伝えします。

忙しい年末にサクッとできて、来年に向けたお金の管理がスムーズになるヒントをぜひ参考にしてくださいね。

自分の「収支」を見直して理解し直すことの意味

まず押さえておきたいのは、1年間の収入と支出を振り返ること。日々の忙しさのなかで、おおよその収支感覚はつかんでいても、実際の数字を見てみると意外と驚くことがあります。収入は給与だけでなくボーナス、配当金や副業収入など、多様な収入源があるかもしれません。支出も生活費だけでなく、趣味、交際費、教育費など用途も細かく分かれます。

こうした収支を整理することで、「思っていたより使い過ぎていた」「もっと節約できる部分があるかも」といった気づきが得やすくなるのです。例えば、生活費全体の何割が食費にかかっているのか、娯楽費とのバランスはどうかといった点を明確にすると、翌年の予算立てがしやすくなります。

具体的には、通帳の記帳や家計簿アプリの年間レポートを利用すると便利です。銀行口座やクレジットカードの明細をまとめてチェックするだけでも、手軽に収支の全体像を掴めるでしょう。

undefined
出典:マネーシップス 石坂貴史

控除や税金の確認で損しない年末調整準備

undefined
出典:photoAC(※画像はイメージです)

年末は確定申告や年末調整の準備を始める季節でもあります。これまでの医療費、寄付金、生命保険料などの控除対象になる支出を見直すのに最適なタイミングです。控除は所得税や住民税の負担を軽くする可能性がありますが、申請を忘れたり、対象外の支出を申告してしまうと、思わぬ損失になることもあります。

過去1年間の領収書や証明書を整理しておくことが大切です。例えば、ふるさと納税を利用している場合、その寄付金控除は申告漏れがないか。医療費控除も年間10万円以上の支出があれば申請できる場合があるため、該当しそうな支出はリストアップしておくと良いでしょう。

これらの準備が早めにできていると、年末調整や翌年の確定申告時に焦らずに済み、適切な税金の負担調整につながるケースが多いです。

undefined
出典:マネーシップス 石坂貴史

保障や保険内容の見直しで賢いお金の管理へ

もう1つ、年末に取り組みたい振り返りが「保険や各種保障の内容チェック」です。家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、保険内容の適合性を定期的に見直すことは、無駄な出費を抑えたり、必要な保障を確保したりするために役立ちます。

保険の種類は生命保険、医療保険、損害保険、自動車保険など様々ですが、1年の振り返りで契約内容や保険料の支払い状況をチェックしておきましょう。例えば、子どもが独立したことで保障額の見直しができる場合や、以前はなかった医療保険のオプションを追加した方が安心といった変化が出てくるかもしれません。

さらに、保険だけでなく、年金制度や勤め先の福利厚生の条件が変わっていないか確認するのもおすすめです。こうしたお金に関わる生活保障を定期的に見直すことで、将来に向けた安心感と無駄な出費を減らすことにもつながると考えられています。

新しい年に向けてお金の「整理」と「準備」を始めよう

年末は多忙になりがちですが、この時期にお金の振り返りをすることで、1年の成果や課題を見つめ直しやすくなります。収支の全体像を把握し、控除や税金の準備を整え、保障内容を再確認することが、節約や資産形成の土台をつくるポイントになるでしょう。

来年からの収入の目標やムダを改めて考え、自分に合ったお金の管理法を探してみてくださいね。


監修者:石坂貴史

undefined

証券会社IFA、2級FP技能士、AFP、マネーシップス運営代表者。累計1,100件以上のご相談、金融関連の記事制作、校正・監修を手掛けています。「金融・経済、不動産、保険、相続、税制、教育」の6つのFP分野が専門。お金の運用やライフプランの相談において、ポートフォリオ理論と行動経済学を基盤にサポートいたします。


【運営サイト】https://moneyships.biz/