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「平成ギャルの聖地→31年後はプリクラがポツン…」各階は謎のガチャガチャだらけ…異様な光景を招いた“誤算”

  • 2025.11.16

若者向けのファッションビルとして開業した大阪の心斎橋OPA。設立当初は「ギャル文化の聖地」とも言われ人気を博してきました。

しかし、時代の変化とともに客足が減少。現在、かつてアパレル店が並んだフロアは閑散とし、テナントを埋めるためのカプセルトイコーナーが設置されるなど、その姿は大きく変わりつつあります。

都市開発や商業施設の情報を発信するYouTuber・だいまつさんに、実際に心斎橋OPAを歩いて感じたこと、そして繁華街の“ど真ん中”で起きている実態と、この場所が持つ可能性についてお話を伺いました。

様変わりした「ギャルの聖地」

---ポツンとプリクラが設置されていた6階が特に印象的でした。「ギャルの聖地」と呼ばれていた時と比べ、現在の心斎橋OPAの「特に変わった点」は、どのような部分でしたか?

「現在もファッションビルではあるものの、とにかくアパレルのお店が少なくなりました。中価格帯のブランドが主力だったため、その層がネット通販に流れてしまったものと考えています」

---客層やフロアの様子にはどのような変化がありましたか?

「空いたスペースには、イベントスペースや飲食店、ガチャガチャスペースで埋められていました。現在、若者は集客力のある店舗が残っている1階や、不定期で使用されるイベントスペースに集中している印象で、ビル全体の活気は失われているように感じました」

中価格帯ファッションという『主役』をネット通販に奪われ、苦肉の策でフロアを埋めているOPAの厳しい現状がうかがえます。ただ、駅直結という好立地にもかかわらず、なぜここまで活気を失ってしまったのでしょうか。

立地は変わらないのに客足が変わった決定的要因

---動画では、心斎橋OPAの正面に「高価格帯のファッションビル」が開業したことで苦しくなったとご紹介がありました。実際に現地を歩かれて、このファッションビルの存在がOPAにどのような影響を与えていると感じましたか?

「ネット通販が主流になっていく中で、心斎橋OPAも高価格帯のファッションビルに転換するべきだったと感じています」

---それはまさに、近接するライバルビルがターゲットにする客層ですね。

「はい。しかし道路向かいに、まさに高価格帯のファッションビルが開業したことで、OPAがそちらへ転換することがむずかしくなったと推測します」

---ライバルによって、次の一手を塞がれてしまった、と。ただ、OPAは駅直結という超好立地です。それにもかかわらず、なぜ“立地は変わらないのに客足だけが変わった”のでしょうか?だいまつさんの視点での分析をお聞かせください。

「個人的に、服好きが集まる街であるアメリカ村も個性豊かな人が減ったように感じます。ファッションに興味はあるけど買うお金がない、という人が多いのも原因かもしれません」

---ライバル出現以前に、そもそもターゲットとなる「顧客」に変化・減少があったということでしょうか。

「そうですね。そうした変化の中、本社のイオングループも、都市型ファッションビル分野では苦戦している印象です。加えてインバウンド観光客もうまく取り込めていないように感じます」

魅力的な超好立地を活かす

---心斎橋OPAは、かつての若者の象徴でもありました。今後、この建物を“過去の遺産”として終わらせず、若者文化や都市再生の一部として蘇らせるとしたら、どのような方向性が考えられるでしょうか?

「やはり、心斎橋駅直結という“超好立地”は魅力的です。このエリアはインバウンド観光客も多く、ハイブランドのお店も多く立ち並んでおり、東京で例えると青山や表参道のような場所です」

---高価格帯のビルに転換するということでしょうか。

「ただ単にハイブランドのお店やカフェ、雑貨屋を入れると向かいのファッションビルと同じになってしまいます。裏にあるアメリカ村から流れてくる若年層をターゲットにした商業ビルなどがよいのではと考えます」

---アメリカ村といえばサブカルチャーの中心地ですよね。

「今、大阪でサブカル系の店舗が多いのは日本橋と茶屋町ですが、どちらも主要駅(梅田・難波)から少し距離があります。駅直結の“超好立地”にサブカルチャーに特化した巨大施設があるのは魅力的だと感じました」

---駅直結という強みを活かした、非常に面白いアイデアですね!

「ギャルの聖地」から「サブカルの聖地」へ

時代の変化とライバルの出現により、難しい局面に立たされている心斎橋OPA。しかし、だいまつさんの分析の通り、「駅直結」という圧倒的な強みは今も健在です。

かつて「ギャルの聖地」として若者文化を牽引したOPAが、そのポテンシャルを活かし、次は「サブカルの聖地」として新たな文化を発信する。だいまつさんの視点は、そんな未来への期待を抱かせるものでした。

残念ながら、心斎橋OPAは2026年1月12日をもって営業終了となりますが、今後どのようなテナントが入るのか要注目ですね。



動画:【イオンモールのお荷物】ギャルの聖地の今がやばすぎる…ガチャガチャだらけの駅直結商業施設

取材協力:だいまつさん『だいまつのどこでも探検隊
都市開発や商業施設、バブル遺産などの情報をYouTubeで発信。独自の視点で街の変化や歴史を伝えている。
・X:だいまつ(@Daimatsu__
・Instagram:だいまつ(daimatsu___
・TikTok:だいまつのどこでも探検隊(daimatsu_

参考:心斎橋オーパ公式ウェブサイト(https://www.opa-club.com/shinsaibashi
イオンモール株式会社「『心斎橋オーパ』営業終了のお知らせ」(https://www.aeonmall.com/wp/wp-content/uploads/2025/01/f5a1990dea5c6078ed8949eb713f2f5e.pdf


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