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先生が「彼氏募集中」と冗談で言ったら…小2全員が“本気”モードに。猛プッシュされた“彼氏候補”に「笑ってしまいました」

  • 2025.12.10
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教員で、現在はWebライターをしているみずいろ文具です。
20代の頃、子どもたちから本当によく聞かれた質問があります。

「先生って、彼氏いるの?」

20代前半の頃独身だった私は、実際に彼氏がいた時期もありました。

でも、さすがに本当のことを教室で公表するわけにはいきません。
そこでいつもこう答えていました。

「いないのよ〜。募集中よ!」

まさか子どもたちが“本気で相手を探そうとする”とは、この時はまだ思いもよりませんでした。

 

「寂しい先生に相手を探そう!」と盛り上がる子どもたち

当時担任していた2年生は、とにかく純粋で元気いっぱい。
私の「募集中」発言を聞くなり、

「寂しいみずいろ先生の相手を探してあげよう!」

と勝手にプロジェクトが発足してしまいました。

「ねぇ、4年2組の山本先生ってイケメンじゃない?」
「3年1組の伊藤先生って、彼女いないみたいだよ…?」

学校中の男性教員を次々にピックアップしては、真剣な顔でオススメしてくる子どもたち。
私は「そうだね~、素敵な人だよね~」と、なんとかその場をやり過ごしていました。

まさかのターゲットは…隣のクラスの59歳の先生?

ある日の朝の会。
子どもたちに話をしていると、隣のクラスのC先生(当時59歳)が連絡事項を伝えにふらりと教室へ入ってきました。
C先生は子どもたちから大人気の、優しいベテランの先生です。

「ちょっとC先生とお話があるから、待っててね」と子どもたちを待たせ、数分ほど話をしていると、なぜか子どもたちからそわそわした気配が漂ってきました。

C先生が教室を出ていった直後—
話の続きをしようとした瞬間、子どもたちのニヤニヤ顔が一斉に視界に飛び込んできました。

「…え?どうしたの?」と聞くと、

「C先生いいじゃん!お似合いだよ!」
「優しいし、結婚したら?」

私は思わず爆笑してしまいました。
C先生は既婚者で、さらに年齢差も親子ほど。

「いやいやいや…!C先生はもう結婚してるし、先生のお父さんと同じくらいの歳なのよ!」
と説明すると、

「じゃあしょうがないか…。先生、残念だったね…

と、なぜか私が振られたような空気に。

その反応に、また笑ってしまいました。

“彼氏いるの?”攻撃、私の最適解

この出来事以降、ますます「彼氏いるの?」攻撃は加速。

さすがに毎回真面目に答えるのは大変なので、私は“ジョークでかわすスキル”を身につけました。

「いるよ〜。100人くらいね
「いるよ〜。名前は、櫻井翔くんって言うんだけど〜」

と言うと、子どもたちは

「えー!!絶対うそだー!!」

と大盛り上がり。

子どもの無邪気な質問には、全部大真面目に答えるよりも、時にはユーモアで返すほうが平和だと学んだ出来事でした。

無邪気な勘違いがくれる、教室のあったかい時間

子どもたちは、ときどき大人が想像もしない方向に転がっていく“発想の天才”です。
忙しくて疲れている時でも、その無邪気さに救われることが何度もありました。

C先生を“私の彼氏候補”に推薦してきたあの日のことは、今思い返してもクスッと笑ってしまう、大切な思い出です。

子どもたちの純粋な思いは、忙しい日々を過ごす教員の心を軽くしてくれるもの。
当時の笑い声を思い出し、「あの時の子どもたちは、どんな大人になったかな」としみじみ感じます。



ライター:みずいろ文具
関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。