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元教員「モンスターペアレントよりも厄介」子がクラス内で暴力→保護者に電話すると…“衝撃のひと言”に絶句…

  • 2025.11.17
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出典:photoAC(写真はイメージです)

こんにちは。元小学校教員で、現在はWebライターをしているみずいろ文具です。

学校現場では、学校に対し暴言や無理な要求を繰り返す「モンスターペアレント」と呼ばれる保護者の方が注目されがちですが、実は近年、教師としてより対応に悩むのが“子どもに無関心な親”です。

子どもがトラブルを起こしても、関心を示さず「学校で何とかしてほしい」と突き放す。

そのような対応が、結果的に子どもの成長を止めてしまうことがあります。

「そんなことで電話しないでください」と言われた日

数年前、4年生を担任していたときのこと。

休み時間にトラブルがあり、Dくんという児童がEくんに暴力をふるい、けがをさせてしまいました。

すぐに対応し、丁寧に事実関係を確認。
些細な言い合いからの暴力でしたが、Dくんは「自分が悪かった」と、自分の行動をしっかり反省していました。

放課後、D君の保護者の方に連絡を入れると、電話口から返ってきたのは衝撃的な言葉でした。

「先生がちゃんと見てなかったからじゃないですか?
本当に悪いのはうちの子だけなんですか?
学校で起きたことなんだから、そっちで解決するのが筋ですよね。
仕事で忙しいんで、そんなことで電話してこないでください。

私はしばらく言葉を失いました。

我が子の暴力でけがをした子がいるのに、「そんなことで」とは…。
胸がぎゅっと締めつけられるような思いがしたのを覚えています。

実は、学校現場では“よくあること”

実は、このような保護者の対応は、教育現場では決して珍しいことではありません。

トラブルの報告を加害者側の保護者の方にすると、次のような反応が返ってくることがあります。

「学校の責任でしょ」
「先生がちゃんと見ていなかったからじゃない?」
「悪いのはうちの子だけなの?」
「子どもがしたことだから大目に見てよ」

責任を学校側に押しつけるような言葉を、矢継ぎ早に投げかけられることもあります。

このような場合、被害者の保護者への連絡はいつも胸が痛みました。

  • けがをさせて本当に申し訳なかったこと
  • 子どもたちの間ではトラブルが解決したこと
  • 今後はこのようなことがないよう見守っていくこと

等をお伝えしますが、「加害者の親御さんは何とおっしゃっていましたか?」と尋ねられることも多く、非常に頭を悩ませる瞬間です。

子どもは誰でも間違える、そんな時こそ親の出番

私たちは、トラブルを起こした子どもの保護者を責めたいわけではありません。

どんな子どもも、成長の過程で必ず間違えるもの。

その「間違い」にどう向き合うかで、子どもの未来は大きく変わるのです。

たとえば、「何がいけなかったのか」を親と一緒に考えられると、自分の行動を振り返る力が身につけます。

反対に、叱られた経験を軽く扱われたり、放っておかれたりすると、「何が悪かったのか」を考えないまま、次のトラブルを起こしてしまうこともあります。

私の経験上、同じようなケースで保護者が、

「被害者のお子さんに本当に申し訳なかった。直接謝罪したいので連絡先を教えていただけますか。家でもしっかり指導します」

などと話してくださる家庭では、子どもの行動が改善していくことがほとんどです。

一方、無関心な家庭の子どもは、親の見えないところで嘘やごまかしを覚え、行動がエスカレートしていく傾向がありました。

忙しい社会の中で、それでも“向き合う”ということ

もちろん、共働きが当たり前の今、親御さんが忙しいのは痛いほど分かります。

仕事・家事・育児を行いながら、学校からの連絡にも対応するのは簡単ではありません。

それでも、私は現場で何度も思いました。

その一本の電話にどう向き合うかが、子どもの人生を変える瞬間になるかもしれない」と。

もし、学校から「お子さん同士のトラブルがありまして…」と連絡があったら、「忙しい」「うちの子は悪くない」と切り捨てる前に、子どもと一緒に立ち止まって考える時間をとってほしいのです。

親が子どもの失敗に真摯に向き合う姿は、教師のどんなすばらしい話よりも心に響くものです。

たとえ忙しい毎日でも、「子どもの行動にしっかりと向き合う」ことから、未来はきっと変わっていきます。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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