「セリフ量やば」「覚醒」“武道館公演アーティスト”による“伏線回収シーン”が話題…！ドラマ『シナントロープ』

テレビ東京系 ドラマプレミア23『シナントロープ』の第7話が、11月17日に放送された。初回放送後にTVer見逃し配信再生数100万回を突破。その後もXでは考察が飛び交う、話題のドラマだ。本作は、アニメ『オッドタクシー』の脚本を手がけた此元和津也が、原作と脚本の両方を担当し、完全オリジナルとして描き下ろした作品である。監督を務めるのは、映画『もっと超越した所へ。』などで注目を集めた山岸聖太。二人のタッグによる、新感覚のミステリードラマだ。

冴えない大学生・都成剣之介を演じるのは水上恒司。彼が心を寄せるヒロイン・水町ことみを山田杏奈が演じる。そのほか、坂東龍汰、影山優佳、望月歩、鳴海唯、萩原護、高橋侃といった、いま最も勢いのある若手俳優たちが集結し、物語に厚みを加えている。

この記事では、第7話の見どころについて解説していく。

※【ご注意下さい】本記事はネタバレを含みます。

脳裏に蘇る記憶

夜道を歩いていた都成（水上恒司）は、かつて自分を追ってきた強面の男（松角洋平）と再会する。男は警察官で、現在もある人物の行方を追っているという。一方、水町（山田杏奈）は里見（影山優佳）の部屋に泊まり、幼少期に監禁されていた記憶が不意に蘇り苦しんでいた。

同じ頃、山小屋では暴行を受けたカシュー（中山求一郎）を前に、折田（染谷将太）と睦美（森田想）が龍二（遠藤雄弥）から“シマセゲラ”に関する報告を受けていた。

窮地に立たされるキュウちゃん

折田はカシューからこれ以上何の証言も得られないと判断した結果、久太郎（アフロ）に、鉈を手渡し、殺すように命じる。折田を恐れている龍二とは違い、久太郎は折田を信用しておらず、いつものマイペースな調子で話して時間を稼ごうとする。しかし急かす折田に対し、「俺を安く見積もるな」と鉈を振り上げて迫る。その瞬間、折田はカシューを拳銃で撃ち殺してしまった。そして、その拳銃を久太郎に手渡し、自首を命じる。その場を後にする折田の背中に向かって引き金を引くが弾がなく、久太郎は慌てる展開に。

これまで、ほのぼのと漫才のような会話を繰り広げていた龍二と久太郎。しかし、ついに折田と対面した久太郎は、今までになく真剣な表情を見せ、窮地に立たされてしまった。今回の放送直後にSNSでは、「キュウちゃん好きだな」「覚醒してた」「アフロのセリフ量やばい」と、演じたアフロへの注目が高まっている。

久太郎を演じるアフロは、ロックデュオ・MOROHAのMCとして知られる。2018年にメジャーデビューを果たし、2022年には日本武道館での単独公演を成功させた。初主演映画『さよなら ほやマン』（2023）では、第33回日本映画批評家大賞の新人男優賞など高い評価を受ける。バンドは2024年に活動休止に入ったが、俳優としては綾瀬はるか主演『リボルバー・リリー』（2023）に出演し、続く『WILL』（2024）では出演に加えて音楽も担当している。YouTubeチャンネルの登録者数は現在12.2万人を超える。

彼の長台詞には、特有のリズムがある。龍二と話す場面では、和やかで親しみやすい柔らかな口調が印象的だ。一方、折田に迫られる久太郎の台詞では、普段の落ち着いた声色から次第に緊張と気迫がにじみ出てくる。その変化に独自のテンポが宿っている。

散りばめられた伏線回収

第3話で、龍二と話している中「どうせなら最後の最後、命一つにベッドして全て奪いにいく。それでダメなら全部終わり」と語り、龍二から命かけて何を奪うか聞かれた久太郎は“折田の命”と一瞬真面目な表情で言ったあとに、笑ったのだった。折田を殺すには至らなかったが、ドラマ序盤のセリフが伏線回収された形になったといえる。

折田率いる組織・バーミンが一堂に会し、ついに死者を出す事態となったことで、ドラマ全体の緊張感は一気に高まった。シナントロープの個性豊かな面々に続き、バーミン側の動きからも今後の展開を予測せずにはいられない。

また、作中で“シマセゲラ”と呼ばれるキノミトキノミのメンバーについても新たな事実が明らかになった。ドラム担当のシイは現在35歳で消息不明のまま、右腕に怪我を負っていることが判明。ボーカルのクルミは、第1話でシナントロープを訪れた、常に覆面姿の男である。折田はついにクルミの元へ向かう決断をする。

クライマックスに向けて緊迫感を増す第8話では、どんな展開が待ち受けているのか。最後まで目が離せない。

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出典：
@morohajp『MOROHA official channel』公式YouTube

テレビ東京系 ドラマプレミア23『シナントロープ』月曜よる11時06分〜

ライター：山田あゆみ
Web媒体を中心に映画コラム、インタビュー記事執筆やオフィシャルライターとして活動。X：＠AyumiSand