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朝ドラで“名もなき”役から重要人物へ「見たことある」「すでに3作目?」実は過去にも活躍していた“常連俳優”

  • 2026.11.3
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『ブラッサム』第5週(C)NHK

朝ドラ『ブラッサム』第5週に登場した、ちょっとひょうきんな作家志望の青年を見て、この人は絶対に初見ではない!と気づいた視聴者も多いはず。主人公・葉野珠(石橋静河)に刺激を受け、文学への情熱を燃やす左良太を演じるのは、俳優・北野秀気。SNS上で「どっかで見たことあると思ったら」「朝ドラすでに3作目?」と反響がある通り、実は北野にとって本作は『虎に翼』『ばけばけ』に続く3作目の朝ドラ出演である。

※以下本文には放送内容が含まれます。

作家志望の青年役、意外な朝ドラ出演歴

明治から昭和にかけて活躍した作家・宇野千代をモデルに、自由を求めて生きる主人公・珠の半生を描く『ブラッサム』。第5週では、故郷の岩国を離れて東京にやってきた珠が、さまざまな人々と出会い、物語や小説と出会い直す姿が描かれた。

そんな珠の前に急に現れたのが、北野演じる作家志望の青年・左である。

どこか飄々とした雰囲気と、人懐っこい関西弁が印象的な左。初登場から独特の存在感を放っていたが、北野の顔を別作品でも見た、と直感した視聴者も多いだろう。

実は北野にとって『ブラッサム』は3作目の朝ドラ出演。初出演は2024年度前期『虎に翼』で、第118回の裁判シーンに、役名なしの学生被告役として登場していた。

次なる出演作の『ばけばけ』では、東京帝国大学の学生・根岸役として出演。主人公・松野トキ(髙石あかり)の最初の夫・銀二郎(寛一郎)や、錦織友一(吉沢亮)と同じ下宿で暮らす青年を演じた。そう、あの“シャラップ根岸”である。

お喋りや独特のセリフを繰り返して場を騒がしくしたとき、錦織から「シャラップ!」と一喝されたシーンが話題となって、“シャラップ根岸”として親しまれた。

『虎に翼』では役名のない学生被告、『ばけばけ』では個性的な帝大生、そして『ブラッサム』では作家志望の青年。わずか2年の間に、異なる役柄で朝ドラの世界に登場していたのだ。

珠の勇気に感動した文学青年

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『ブラッサム』第5週(C)NHK

『ブラッサム』第5週に登場した左は、大阪出身の文学好きな青年だ。珠が働くことになった東京の西洋料理店・悠樂軒に足繁く通う客の一人。もっとも、彼が店を訪れる目的は、食事だけではない。

この悠樂軒は、文芸誌・首都公論の編集長を務める黒崎大三郎(遠藤憲一)や副編集長の山中勇三(井浦新)らが馴染みにしている店でもある。左はさりげなく彼らの会話に耳を澄ませ、自分も作家デビューすべく情報収集をしていたのだ。

夢を抱きながらも、なかなか一歩を踏み出せずにいた左。そんな彼の心を動かしたのが、珠の大胆な行動だった。

珠は自作の短編小説を、あの黒崎編集長に直接手渡す。しかし、返ってきた評価は「稚拙。つまらん」という厳しいもの。ストレートに落ち込む珠だったが、その勇気を誰よりも称賛したのが左だった。

自分より先に行動を起こした珠を妬むのではなく、素直に認め、称賛する。そして、自分も小説を書こうと決意する。この、眩しすぎるほどまっすぐな性根。北野は、そんな左の人懐っこさと文学への情熱を、生き生きと画面に反映させている。

珠に対して遠慮なく距離を縮めていくあたりも、変に男女の関係を意識しているというより、同じ世界に憧れている同士として認識している証のように見える。自分の小説の書き出しを見せようと待ち伏せしたり、文学について熱心に語りかけたり。どこか押しの強さも感じさせるが、不思議と憎めない。

実在の直木賞作家がモデル?

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『ブラッサム』第5週(C)NHK

実は左には、実在のモデルと考えられている人物がいる。のちに直木賞作家となり、僧侶や政治家としても活動した今東光だ。

若き日の今東光は、東京の西洋料理店・燕楽軒で女給として働いていた宇野千代と出会い、交際したと伝えられている。宇野千代をモデルとする珠と、今東光を思わせる左。二人の出会いには、史実との重なりが感じられる。

ただし『ブラッサム』は実在の人物をモデルにしたオリジナルストーリーとされているため、史実がそのまま描かれるとは限らない。現時点で左は、珠の才能や行動力を認め、互いに刺激を与え合う文学仲間として描かれるのみだ。

珠の作品が黒崎に酷評されたと知っても、彼女の勇気を真っ先に称賛した左。その存在は、作家を目指す珠にとって大きな励みになったはず。また左自身も珠との出会いによって、夢を語るだけの青年から、実際に小説を書き始める青年へと変わっていく。

振り返れば北野は『虎に翼』で名前のない学生被告として登場し、『ばけばけ』では“シャラップ根岸”として視聴者の記憶に残った。

そして『ブラッサム』では、主人公の創作活動に影響を与える重要な人物を演じている。

作品を重ねるごとに存在感を増している北野秀気。3作目の朝ドラ出演をきっかけに、彼の名前を覚える視聴者も増えるのではないだろうか。


連続テレビ小説『ブラッサム』毎週月曜〜土曜あさ8時放送
NHK ONE 見逃し配信中・放送1週間後からはNHKオンデマンドで配信

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