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『ボーナスで気が大きくなる人』が気づいていない…将来を危うくする“3つの落とし穴”とは?

  • 2025.11.10
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

ボーナス支給の季節になると、ちょっと財布の紐がゆるみがちですよね。いつもは慎重な人も、数か月に一度のまとまったお金に舞い上がってしまい、思わずあれもこれもと欲しくなったりします。でも、「気が大きくなる瞬間」に潜むリスクを知らずにいると、将来の生活が苦しくなるかもしれません。

この記事では、そんなうっかりしがちな落とし穴を3つに絞ってご紹介します。冷静な判断で、賢いお金の使い方を考えるヒントになれば幸いです。

気が大きくなると見落としがちな“3つの将来リスク”とは?

ボーナスは頑張った自分へのご褒美として楽しみですが、感情が高ぶってしまうと冷静な判断が鈍りやすくなります。まず知っておきたい3つの落とし穴をご紹介します。

  • 衝動的な高額支出による生活費の圧迫
    一時的に手元に大金があると、普段ならためらう高価な買い物や外食が増えやすいです。これが続くと普段の生活費まで手が回らず、将来の貯蓄ペースが落ちる恐れがあります。

  • 貯蓄や投資の先送り
    「ボーナスが入ったから貯金はあとで」と後回しにすると、いつの間にか使い切ってしまい、緊急時の備えがなくなってしまう可能性があります。

  • 過剰な借入やローンの増加
    ボーナスをあてにして返済計画を立てがちですが、ボーナスが減ったり遅れたりした場合、予算オーバーで金銭的に苦しくなるリスクがあります。

これらは決して珍しい話ではなく、毎月の給料とボーナスを合わせた収支の管理がうまくいかないことで起こります。ボーナスが入ったときこそ、冷静に習慣化した資産管理が大切というわけです。

賢くボーナスを使うためのヒントと未来を守るための心がけ

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

実際、ボーナスシーズンに“気が大きい状態”になると、本来見えていたはずの長期的な資金計画がかすみがちになるのです。

例えば、「今年はボーナスが出たし、良いブランドのバッグを買おう」と決めたものの、家賃や光熱費、日常の食費を圧迫し、月末に慌てて節約生活になるケース

また、ボーナスに合わせて新しいスマホや家電を次々購入し、「これで一旦満足」となった後、ローン返済が重なり支払いが負担になってしまう例もあります。さらに、将来のための投資や積立に回せたはずの資金を「今しか楽しめない」と使い切ってしまうことも。

ボーナスが入ると気持ちが盛り上がるのは自然なこと。だからこそ、感情だけで動くのではなく、いくつかのルールを決めておくと安心です。例えば、下記のような例が挙げられます。

  • ボーナスのうち使ってよい割合をあらかじめ決めておく(例:30%使う、70%は貯金や返済に充てる)
  • 大きな買い物は一晩寝かせて冷静に考える習慣をつける
  • 月々の生活費や将来の目標に合わせて資金配分を逆算してみる
  • ローンなど返済計画はボーナスの有無にかかわらず、長期的に無理がないプランにする
  • 緊急予備資金の確保を優先し、すぐに使えるお金をしっかり蓄える

これらは決して堅苦しいルールではなく、未来の「安心」を生み出すための準備です。

ボーナスの使い道を決めておくことが大切

ボーナスが入ると自分を甘やかしたくなるのはごく自然なこと。しかし、そこには将来の生活に影響を与えかねない3つの落とし穴が潜んでいます。衝動的な高額支出、貯蓄の先送り、返済計画の甘さ。この3つを意識することで、ボーナスが生活の安全弁になる可能性を高められます。

楽しむのも大切ですが、少しの冷静な判断と計画が、より豊かで安全な未来につながります。この季節にこそ、自分の支出パターンを振り返りながら、賢い資金管理を心がけてみてはいかがでしょうか。


監修者:中川 佳人(なかがわ よしと)

金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。
20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。
専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。