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国民生活センターが注意喚起 ドライヤーの"NGな使い方"に「髪の毛が吸い込まれて…」

  • 2025.11.15
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出典元;photoAC(画像はイメージです)

寒い日が増えてきて、ドライヤーの使用頻度が高くなったと感じる方は多いのではないでしょうか。また、年末の大掃除に向けて家電の点検やメンテナンスを行う機会も増えるでしょう。

そんななか、日常的に使うドライヤーでも、火花の発生によるやけどや髪の巻き込みといった事故が発生しているとして、国民生活センターが注意喚起を行っています。

過去の報告では、「髪の毛が吸い込まれた」「コードの付け根から火花が出た」といった事例が確認されており、安全な使い方や定期的な点検が重要とされています。

冬の時期は使用頻度が上がるだけでなく、長時間使用や乾燥した環境によって火災のリスクも高まるため、注意が必要です。

では、具体的にどのように注意して使用すればよいのでしょうか。国民生活センターの発表やメーカーが提示している注意点などを踏まえながら詳しく紹介します。

「コードからの発煙・発火」が半数

国民生活センターによると、ヘアドライヤーの「危害や危険に関する情報」366件のうち、「発煙・発火・火花」の発生に関わるものは305件に上るとのこと。特にコードからの発煙・発火が半数を占め、主な原因は「コードのねじれ」とされています。

実際に国民生活センターが一般家庭で使用中のドライヤー47台を調査したところ、41台でコードのねじれが確認されたとのことです。さらに、コード付け根付近の内部損傷をX線CTで調べたところ、4台に損傷が見られました。

また、髪の毛の吸い込みによる危害事例も15件登録されており、使用中に髪が巻き込まれて外せなくなることもあるといいます。

ヘアドライヤーの使用実態アンケートでは、約8割の人が「使用しないときにプラグを抜く」と回答。そのうち約3割は「コードを本体に巻き付けている」と答えました。

こうした状況を受け、国民生活センターでは、「コードの損傷を防ぐために本体に巻き付けない」「髪の毛を吸込口に近づけない」など呼びかけています。

メーカー/製品側注意ポイント

ヘアドライヤーを製造する各メーカーからも、使用上の注意が示されています。

たとえばPanasonicでは、ヘアドライヤーを安全に使うために注意すべきポイントについて、次のように紹介しています。

・電源コードを巻き付けない、束ねたまま使用しない
・吹出口・吸込口との距離に気を付ける
・吹出口に火花が見えた場合
・髪の乾燥・整髪以外には使用しない
出典:ヘアドライヤー・くるくるドライヤーを安全に使用するために注意するべき点は(Panasonic)

ヘアドライヤーの場合、吹出口から3cm以上、吸込口から10cm以上、髪から離して使用するように、と書かれています。

また、SHARPでも、電源プラグや電源コードの取り扱いについて、以下のように注意喚起しています。

・乱暴に扱わない
・引っ張らない、傷付けない、変形させない、加工しない、高温部に近づけない、無理に曲げない、ねじらない、重いものをのせない、挟み込まない、束ねたまま使わない (ショートの原因)
・収納時にコードを本体に巻きつけない
・収納時にコードがねじれたままにしない (断線・感電・ショートの原因)
・傷んでいたり、変形していたり、ねじれていたり、熱くなったりするときは使用しない
・コンセントの差し込みがゆるいときは使用しない (感電・ショート・発火の原因)
・ぬれた手で電源プラグをコンセントから抜き差ししない (感電・ショートの原因)
出典:プラズマクラスタードレープフロードライヤー 取扱い説明書(SHARP)

さらに、収納する際は本体にコードを巻き付けず、コードバンドを使用することが推奨されています。

メーカーの指示に従うことで、火災や感電、コードの損傷などのリスクを大幅に減らせます。日頃から正しい使い方を心がけ、安全にヘアドライヤーを活用しましょう。

SNSでは「火花が出た」の声も

SNS上では、ドライヤーから火花が散ったり、煙が出たりといった経験をした人の声も見られました。

  • ドライヤーから火花が飛びました。
  • 火花が散って破片が飛び散ってしまいました。
  • 使用中に焦げ臭いと思いながらも使い続けたら、火花が出て壊れた。
  • ドライヤーから煙が出ているかと思ったら火花が出て焦った。

さらに、こうしたトラブルが原因でけがをしたという声も寄せられています。

  • 髪の毛を乾かしていたら、ドライヤーから火が出て髪が焦げた。
  • ドライヤーから火花が出て指が焦げてしまった。
  • 息子の髪を乾かしていたら、火花が出て火傷させてしまった。

身近な家電だからこそ、安全に使う意識をもつことの大切さを改めて感じさせられます。

正しい使い方を意識することが大切

ヘアドライヤーのように毎日使う家電ほど、つい扱いが雑になってしまいがちです。しかし、ほんの少しの注意や定期的な点検で、大きな事故を防げます。

本格的な寒さが訪れる前に、改めて身の回りの家電をチェックしておきたいもの。

安全に使い続けるためには、まず正しい使い方を意識することが大切です。くわえて、日頃から定期的にメンテナンスを行い、コードの傷みや異常に気付いたらすぐに対応しましょう。

そして、使い続けるうちに劣化が見られたり不具合が起きたりした場合は、早めに交換することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。


参考:
くらしの危険(国民生活センター)
ヘアドライヤーの取り扱いに注意-発火、火花の発生によるやけどや、髪の毛が吸い込まれて抜けなくなることも-(国民生活センター)
ヘアドライヤー・くるくるドライヤーを安全に使用するために注意するべき点は(Panasonic)
プラズマクラスタードレープフロードライヤー 取扱い説明書(SHARP)



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